52 / 370
13.ギルマスからの依頼
3
しおりを挟む
「ハイオークが上位種じゃ…なかった…?」
トランさんの声が震えている
目の前には1頭だと聞いていたハイオークが10頭、そしてその上位種である、Bランクのオークジェネラルがいた
「すぐに応援を…」
「大丈夫。トランさんは念のためここにいてもらっていいか?」
因みにトランさんはCランクまでいった元冒険者だ
現役ではなくても万が一の時俺一人だと2人の体は運べない
「しかし…」
「シア、ジェネラルとハイオーク2頭いける?」
「任せろ」
「じゃぁ私たちはハイオーク4頭ずつね。素材は倒した分を貰うってことでいいよね?とりあえずハイオーク1頭ずつ共有に回すってことにすればいいかなって」
「後で分けんの面倒だからお前らがそれでいいなら俺は構わない」
素材の価値としてはジェネラルの方が当然上だけど2人がそれで問題ないなら俺が何か言う必要はない
「その分ハイオーク1頭分貰えるから問題ないよ」
「私も」
「なら決まりだな。あとは…とりあえず手前の雑魚は後で片付けるか」
「「「え?」」」
3人が同時に俺を見た
俺は苦笑しながら念動力を使う
『掘削』
オークが30頭は入りそうな穴を3つ群れの真下に掘り下げる
面白い程オークとオーガがその穴の中に落ちていた
『埋没』
『グレーチング(蓋をする)』
オーガたちが見事に埋まった上にどでかい岩の蓋をする
「一旦これで。でもあんま長くは持たないかも」
あいつらが窒息するとも思えないし、あのままくたばるとも思えない
水を入れてもあまり意味はなさそうだから上位種をさっさと片付けた方がよさそうだ
「受け持つ分を出来るだけ引き離すぞ。トランさんは馬と隠れててくれ」
「あ、あぁ…」
目の前の光景を呆然と見ていたトランさんは、慌てて馬を連れてオーガたちの視界に入らない場所まで退避した
俺達は同時に動き出す
ハイオークの元に向かいながら穴に落ちなかったオークやオーガを殲滅・回収する
動きが遅いおかげで然程苦労はしない
「とりあえず先に1頭」
風魔法で目の前の1頭の首を切り落とした
そしてオークジェネラルとその一番近くにいるハイオークに掠めるように魔法を放つ
俺を認識した2頭は鋭い目を向けて来る
「俺は奥に行くからな」
2人は引き付ける方が楽だろうからと俺は奥に2頭を誘導した
ジェネラルの首周りをはじめとした急所には金属製のやたらと分厚い防具が見える
「あれは簡単には切れそうにないか…」
目の前で首を切り落とされるのを見たハイオークも同じ手は使わせてくれなさそうだ
怒り狂ってるな…
そう思いながらシャノンとルークを見ると同じように自分の受け持ちを引き離したところだった
2人共3頭を動けないように足元を固めるところから始めているようだから問題もなさそうだ
「まずはハイオークからだな」
俺は剣を取り出すと炎属性を纏わせる
こっちに向かってくるハイオークめがけてこっちからも距離を詰めると膝くらいの高さで薙ぐ
「ちょっと弱かったか」
右足はきれいに切断したものの左足の骨で止まった剣を無理やり払って押し切った
首を警戒されてる以上、別の場所を攻めるしかないから仕方がない
「あとは…」
風魔法で体を浮かせるとハイオークの頭頂から剣を突き刺した
鈍い断末魔を響かせながら巨体が崩れ落ちていく
それを見ていたオークジェネラルがその手に持つ斧を振り上げたのが見えた
トランさんの声が震えている
目の前には1頭だと聞いていたハイオークが10頭、そしてその上位種である、Bランクのオークジェネラルがいた
「すぐに応援を…」
「大丈夫。トランさんは念のためここにいてもらっていいか?」
因みにトランさんはCランクまでいった元冒険者だ
現役ではなくても万が一の時俺一人だと2人の体は運べない
「しかし…」
「シア、ジェネラルとハイオーク2頭いける?」
「任せろ」
「じゃぁ私たちはハイオーク4頭ずつね。素材は倒した分を貰うってことでいいよね?とりあえずハイオーク1頭ずつ共有に回すってことにすればいいかなって」
「後で分けんの面倒だからお前らがそれでいいなら俺は構わない」
素材の価値としてはジェネラルの方が当然上だけど2人がそれで問題ないなら俺が何か言う必要はない
「その分ハイオーク1頭分貰えるから問題ないよ」
「私も」
「なら決まりだな。あとは…とりあえず手前の雑魚は後で片付けるか」
「「「え?」」」
3人が同時に俺を見た
俺は苦笑しながら念動力を使う
『掘削』
オークが30頭は入りそうな穴を3つ群れの真下に掘り下げる
面白い程オークとオーガがその穴の中に落ちていた
『埋没』
『グレーチング(蓋をする)』
オーガたちが見事に埋まった上にどでかい岩の蓋をする
「一旦これで。でもあんま長くは持たないかも」
あいつらが窒息するとも思えないし、あのままくたばるとも思えない
水を入れてもあまり意味はなさそうだから上位種をさっさと片付けた方がよさそうだ
「受け持つ分を出来るだけ引き離すぞ。トランさんは馬と隠れててくれ」
「あ、あぁ…」
目の前の光景を呆然と見ていたトランさんは、慌てて馬を連れてオーガたちの視界に入らない場所まで退避した
俺達は同時に動き出す
ハイオークの元に向かいながら穴に落ちなかったオークやオーガを殲滅・回収する
動きが遅いおかげで然程苦労はしない
「とりあえず先に1頭」
風魔法で目の前の1頭の首を切り落とした
そしてオークジェネラルとその一番近くにいるハイオークに掠めるように魔法を放つ
俺を認識した2頭は鋭い目を向けて来る
「俺は奥に行くからな」
2人は引き付ける方が楽だろうからと俺は奥に2頭を誘導した
ジェネラルの首周りをはじめとした急所には金属製のやたらと分厚い防具が見える
「あれは簡単には切れそうにないか…」
目の前で首を切り落とされるのを見たハイオークも同じ手は使わせてくれなさそうだ
怒り狂ってるな…
そう思いながらシャノンとルークを見ると同じように自分の受け持ちを引き離したところだった
2人共3頭を動けないように足元を固めるところから始めているようだから問題もなさそうだ
「まずはハイオークからだな」
俺は剣を取り出すと炎属性を纏わせる
こっちに向かってくるハイオークめがけてこっちからも距離を詰めると膝くらいの高さで薙ぐ
「ちょっと弱かったか」
右足はきれいに切断したものの左足の骨で止まった剣を無理やり払って押し切った
首を警戒されてる以上、別の場所を攻めるしかないから仕方がない
「あとは…」
風魔法で体を浮かせるとハイオークの頭頂から剣を突き刺した
鈍い断末魔を響かせながら巨体が崩れ落ちていく
それを見ていたオークジェネラルがその手に持つ斧を振り上げたのが見えた
97
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
お気に入りに追加
656
あなたにおすすめの小説

スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~
黒色の猫
ファンタジー
孤児院出身の僕は10歳になり、教会でスキル授与の儀式を受けた。
僕が授かったスキルは『眠る』という、意味不明なスキルただ1つだけだった。
そんな僕でも、仲間にいれてくれた、幼馴染みたちとパーティーを組み僕たちは、冒険者になった。
それから、5年近くがたった。
5年の間に、覚醒したスキルを使ってパーティーに、貢献したつもりだったのだが、そんな僕に、仲間たちから言い渡されたのは、パーティーからの追放宣言だった。

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!

転生したら使用人の扱いでした~冷たい家族に背を向け、魔法で未来を切り拓く~
沙羅杏樹
恋愛
前世の記憶がある16歳のエリーナ・レイヴンは、貴族の家に生まれながら、家族から冷遇され使用人同然の扱いを受けて育った。しかし、彼女の中には誰も知らない秘密が眠っていた。
ある日、森で迷い、穴に落ちてしまったエリーナは、王国騎士団所属のリュシアンに救われる。彼の助けを得て、エリーナは持って生まれた魔法の才能を開花させていく。
魔法学院への入学を果たしたエリーナだが、そこで待っていたのは、クラスメイトたちの冷たい視線だった。しかし、エリーナは決して諦めない。友人たちとの絆を深め、自らの力を信じ、着実に成長していく。
そんな中、エリーナの出生の秘密が明らかになる。その事実を知った時、エリーナの中に眠っていた真の力が目覚める。
果たしてエリーナは、リュシアンや仲間たちと共に、迫り来る脅威から王国を守り抜くことができるのか。そして、自らの出生の謎を解き明かし、本当の幸せを掴むことができるのか。
転生要素は薄いかもしれません。
最後まで執筆済み。完結は保障します。
前に書いた小説を加筆修正しながらアップしています。見落としがないようにしていますが、修正されてない箇所があるかもしれません。
長編+戦闘描写を書いたのが初めてだったため、修正がおいつきません⋯⋯拙すぎてやばいところが多々あります⋯⋯。
カクヨム様にも投稿しています。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる