チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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11.ルークのランクアップ

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3月に入り迷宮攻略は35階層のボスを目指して進んでいた
確実に、と決めてからかなり順調に進んでいると言っていい

「やっぱりエンドレスのおかげって大きいよね?」
「むしろデカすぎ」
「だよねー。各階層余裕で通過できるようになるとか…シア効果最高」
シャノンの言葉に苦笑する
1週間同じ階層で出て来る魔物を片っ端から倒してるし、エンドレスのおかげで余裕で慣れる

「何かボス目指しながら進むより気分的に楽かもしれないね」
「あ、それ僕も思ってた。クリアした階層は準備運動にもなるし」
今週は33階層を攻略中
つまり31階層と32階層は突っ走って通過する
あえて倒しにはいかないけど攻撃してくるのは当然倒す

それをルークは準備運動と表現している
確かに目的の階層に付いた頃には体も暖まってるからあながち間違いではない

「ボスに挑むのに今までだったら毎回苦労したもんね」
「苦労?」
「うん。その階層に行くまでに結構苦戦するから大抵泊まりだもん」
「そうそう。それに何回も挑むんだよな。倒せるまで結構回数かかってたのが嘘みたいだ」
俺にとってはよくわからない状況だと首を傾げる

「シアは違ったの?」
「まぁ…今とさほど変わんないかな。お前らと違って基本一人だったし」
「そっか…私の場合はルークは絶対一緒だもんね。時々マリクたちに同行させてもらったりもしてたし、少々の無理は通ってたかも」
マリクたちはCランク3人とDランク2人のパーティーだからパーティーランクはC
シャノン達もCランクだし互いに損はない

でもBランクになると成人してないパーティーは今のところ存在しない
そもそも未成年でBランク以上の冒険者自体が俺だけだったりもする
成人してても数自体はそんなに多くない
結果、威張り散らすパーティーも存在するし、成人前の俺みたいなガキを入れるなんて論外
おかげで俺は即席でもパーティーを組むのは結構難しい

「Bランク以上ってほとんど20代後半より上だっけ?」
「ああ。だから即席でも入れてもらうのは難しい。組めてもうざい連中が多いしな」
「うざい大人ってヤダなぁ…」
「子どもと思って報酬を減らされたりってのは当たり前にやられるな。カバーに入ったらプライドが傷付いたとかで険悪になったりすることも結構ある」
「あ~かといってカバーに入らないのも違うか」
カバーに入るという時点で相手は危ない状態
そうなるとカバーに入らないという選択肢は無い
どんなに嫌な奴でも目の前で魔物にやられる姿を見るのは遠慮したい

「そういうことだ。それがイヤだったらソロでクリアするしかないってことだな。おかげで時間は食っても実力はつく」
「ソロだったら確実に行くしか無理かぁ…」
「流石にこのランクをソロでは精神的にきついからお前らがいて助かってる」
「半分お荷物な気もするけど」
ルークが凹み気味につぶやいた

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