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本編
新たなる攻略対象登場☆らしいです
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ここ最近殿下に引っ付き虫···いいえ足裏に執拗い程貼り付くガムのようにくっついていたり、私の行く先々に現れては嫌がらせの濡れ衣を着せようとするリディナ様がめっきり姿を現さなくなりました。(あ、因みに濡れ衣の件は殿下が権力を惜しみ無く使って私が無罪である事を調べて、『あの女を断罪する時の材料にとって置こう。』とキラキラスマイルでまとめ上げてました。閑話休題。)
これは何かある、と踏んだ殿下は密かに彼女に自分の隠者をつけて見張らせたそう。そこで隠者が見聞きしたのは、何やら無駄に顔の整った数人の男子生徒に殿下にも使ったあの間延びした口調で迫るリディナ様の姿と、彼女が悪い意味で皆が二度見してしまうくらいに壊滅的な顔をしながら『漸くエミリオ様以外の攻略対象の登場ね!このゲームって攻略対象みーんな顔が最高に良いから逆ハーエンドも良いかも!?いやいや浮気は駄目よ、リディナ!これはエミリオ様以外の攻略対象の好感度を上げて、普段氷のように冷たい彼が嫉妬に駆られて情熱的にヒロインに迫るイベントなんだから!『僕と言うものがありながら他の男共に現を抜かすなんて、これは躾直す必要があるな。君が誰のものなのか、今一度よく覚えさせてあげよう。』だなんてキャアアアアアッッ!!!いやんそんなエミリオ様ぁ~~♡♡』と言う凡そ淑女にあるまじき発言だったようです。
「それ、は······何と言うか、その····」
「気色悪いな。聞いているだけで怖気が走る。一刻も早くあんなキチガイ女を罰しなければ。正直今までも人間だとは信じがたかったが、今回の件であの女は人間を模した何か別の個体である事がわかった。」
「で、殿下!何もそこまでハッキリと事実を申さなくても····!」
「いや···、アイネリーゼ様も結構仰っていますよ。」
「は?何を言っているんだ?アイネが言う事は全て事実だ。空が青いように当然の事。アイネが白と言ったら黒も白になるんだよ。」
「ま、まあとにかく!リディナ様が接触していた数人の生徒についてもっと掘り下げて調べましょう、ね?」
「あぁ、そうだな。全てはアイネの御心のままに。」
「隠者の報告によりますと、リディナ·オルヴァリーク男爵令嬢が接触していたのは全部で五名。アルカス·ルーベリオーラ公爵令息とロビア·ディオーレル辺境伯令息、ドミニク·ヴァリアーディ伯爵令息、フランツ·レスキーパ子爵令息、そしてフレデリク·アートル先生になります。」
「よし、では接触するとしようか。」
そうしてわたくしたちは、リディナ様曰く『こうりゃくたいしょう』である方たちに接触することになりました。
これは何かある、と踏んだ殿下は密かに彼女に自分の隠者をつけて見張らせたそう。そこで隠者が見聞きしたのは、何やら無駄に顔の整った数人の男子生徒に殿下にも使ったあの間延びした口調で迫るリディナ様の姿と、彼女が悪い意味で皆が二度見してしまうくらいに壊滅的な顔をしながら『漸くエミリオ様以外の攻略対象の登場ね!このゲームって攻略対象みーんな顔が最高に良いから逆ハーエンドも良いかも!?いやいや浮気は駄目よ、リディナ!これはエミリオ様以外の攻略対象の好感度を上げて、普段氷のように冷たい彼が嫉妬に駆られて情熱的にヒロインに迫るイベントなんだから!『僕と言うものがありながら他の男共に現を抜かすなんて、これは躾直す必要があるな。君が誰のものなのか、今一度よく覚えさせてあげよう。』だなんてキャアアアアアッッ!!!いやんそんなエミリオ様ぁ~~♡♡』と言う凡そ淑女にあるまじき発言だったようです。
「それ、は······何と言うか、その····」
「気色悪いな。聞いているだけで怖気が走る。一刻も早くあんなキチガイ女を罰しなければ。正直今までも人間だとは信じがたかったが、今回の件であの女は人間を模した何か別の個体である事がわかった。」
「で、殿下!何もそこまでハッキリと事実を申さなくても····!」
「いや···、アイネリーゼ様も結構仰っていますよ。」
「は?何を言っているんだ?アイネが言う事は全て事実だ。空が青いように当然の事。アイネが白と言ったら黒も白になるんだよ。」
「ま、まあとにかく!リディナ様が接触していた数人の生徒についてもっと掘り下げて調べましょう、ね?」
「あぁ、そうだな。全てはアイネの御心のままに。」
「隠者の報告によりますと、リディナ·オルヴァリーク男爵令嬢が接触していたのは全部で五名。アルカス·ルーベリオーラ公爵令息とロビア·ディオーレル辺境伯令息、ドミニク·ヴァリアーディ伯爵令息、フランツ·レスキーパ子爵令息、そしてフレデリク·アートル先生になります。」
「よし、では接触するとしようか。」
そうしてわたくしたちは、リディナ様曰く『こうりゃくたいしょう』である方たちに接触することになりました。
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