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8.気持ちの整理
しおりを挟む家が近づくにつれて、桐島さんの姿がはっきりと目に映る。
いつものグレーのスーツに革靴じゃなくて、白いTシャツ一枚に細身のパンツを合わせていた。
今日はカテキョの日じゃないのに、どうしたんだろう。
「悠斗。家の前にいる人、あたしの家庭教師」
少し遠くに見える桐島さんを指さしながら、隣りを歩く悠斗にそう言った。
「おーい! 桐島さーん!」
浮つく心を抑えきれずに大きな声で少し遠くから呼ぶあたしの声に、桐島さんは驚いた顔でこっちを向いた。
悠斗をその場に置いて、桐島さんに駆け寄る。
こんなに暑いのに桐島さんには汗ひとつ見当たらず、涼し気な顔をしてる。
「今日土曜日ですよ? 桐島さんの曜日感覚、どこにいっちゃったんですか?」
「ばーか。昨日渡そうと思ってた夏休み期間中の指導計画書忘れてたから、今日持ってきただけ。月曜までに見ておいて」
ニシシ、と小ばかにしたように笑うあたしに、桐島さんは一枚のプリントを手渡してきたので、それを両手で受け取った。
「なあんだ。間違えて来たんだと思って、からかう気満々だったのに」
「アホか。おまえと違って俺がそんなミスするわけない」
「ひっど!」
バカにされているのに、こんな軽口でさえ楽しいなと思う。
……そうだよね。恋って、こんな感じだった。
なんでもない会話が楽しくて、会えると嬉しくて。
次会えるのはいつかなって考えて、ふとしたときにその人の顔が思い浮かぶ。
ちょっとのことでドキドキしたりして。
悠斗に似ているからきらいだと、いままであたしの心にはストッパーがかかっていたんだと思う。
けれどこうして今日悠斗と話して、聞きたかったことを知れて、あたしの中からはもうあの頃のトラウマが消えていた。
さっき告白されたばかりなのに、悠斗に悪いとは思う、けれど。
……あたしは、きっと桐島さんが好きなんだ。
突如として自覚してしまったこの気持ちに少し戸惑うけれど、案外すとんと腑に落ちた。
桐島さんのことをかっこいいなって思うのも、ちょっとときめいちゃったりするのも、意地悪なのに優しいとこも、口が悪いけど楽しく感じる会話も。
きっとあたしが桐島さんを好きだから、なんだなあ。
二年振りの恋に心が躍ったのに、どうやら神様はあたしのことが嫌いらしい。
「悠斗……?」
「……兄ちゃん」
あたしの少しうしろにいた悠斗を見た桐島さんと、悠斗の声が重なった。
ふたりのその言葉に、あたしの口からは「えっ?」なんて素っ頓狂な声が出た。
平和に今日が終わってくれればよかったのに、そうもいかないらしい。
……というか、兄ちゃん、って兄弟ってこと?
なぜかお互い複雑そうな表情をしていて、間に挟まれたあたしはおろおろとふたりを交互に見つめることしかできない。
「あー……、一応紹介しとく。弟の悠斗、な」
重い空気の中、桐島さんが口を開いた。
改めてそう言われると、確かに似ている気がする。
いままでにも桐島さんのことを悠斗に重ねて見ちゃったことが何回もあるけど、それは桐島さんと悠斗が本当の兄弟で似ていたから、なのかもしれない。
よく見てみると切れ長の目元はそっくりだし、背格好も似ている。
兄弟だと言われれば、そうなんだと納得できるくらいだ。
あまり信じたくはないけれど。
……でも、名字が違う。
悠斗の名字は松本、だから。
きっとなにか事情があるんだろうと思いつつも、こんな時にどういう反応をしたらいいのか、あたしにはわからなかった。
「兄ちゃん、家庭教師してるんだって? 茉菜の」
「『茉菜』? ……ああ、なるほどね」
悠斗が『茉菜』と口に出した瞬間に眉を潜めた桐島さんは、合点がいったというような表情で悠斗のことをじっと睨むように見つめている。
悠斗もなにかを感じ取ったのか、少しだけピリッとした空気が流れた。
「ふたりは知り合いだったの?」
確かめるように聞く桐島さんのその言葉にドキッとした。
いやな方のドキドキだ。
だって、なんて言えばいいのかわからない。
いや、普通に考えたら『元カレ』なんだけど。
いまさっき告白してきた悠斗の前で、いまさっき気付いた気持ちのままそれを桐島さんに言うことが、なんだか気まずい。
しかもあたし、知らなかったとはいえ桐島さんに実の弟の悪口を言っちゃってる。
察しのいい桐島さんのことだから、元カレなんて言おうものなら、あたしのトラウマの原因を作ったのが悠斗だって気付くかもしれない。
いや、もう気付いているのかも。
それよりもあたしは、もっとまずいことに気付いてしまった。
……悠斗のあとに桐島さんを好きになるって、なんか兄弟間で乗り換えしたみたいじゃない?って。
「知り合いっていうか、同じ中学で結構仲良かったんだよ」
「そっ、そう! 席も隣りになったことあるよね」
「ふうん。そうだったんだ」
悠斗があたしのことを『元カノ』って言わなかったことに感謝しつつ、しどろもどろになりながら答えると、桐島さんは疑うような目であたしを見る。
これはきっと、気付いてるんだ。
あたしの元カレが悠斗だっていうことに。
「そんなことより、母さんは元気にしてる?」
「ああ、元気だよ」
あたしの内情を知ってか知らずか、ふたりは淡々と会話を始めた。
会話が逸れてほっとするけど、今度はふたりの話しを聞いていていいのか不安になる。
だけど、時折会話を振ってくれるから、ここにいてもいいらしい。
会話の中でわかったのは、桐島さんと悠斗のご両親は今年の春に離婚していること。
悠斗はお父さんに、桐島さんはお母さんにそれぞれ引き取られたこと。
だから名字が違うんだということだった。
「そういえば、チーズは元気?」
「チーズ、って?」
「ああ、うちで飼ってる犬。ほら、このアイコンの」
そう言って悠斗はメッセージアプリのアイコンをあたしに見せてきた。
前に桐島さんが言ってたあたしに似てるトイプーは、この子のことだったみたい。
その子はふわふわでつぶらな瞳がチャーミングな、かわいい子。
……あたしに似てなくない?
だってこんなにかわいくないし。
「ほら、やっぱりちょっとおまえに似てない? な、悠斗」
「いや、似てない。茉菜はこんなにかわいくない」
「ちょっと、ひどくない!?」
そんなふうにいくつか会話のやり取りをするとやっと日も落ちてきて、気付けばあたりは濃い夕焼け色に染まっていた。
「じゃあ、ずっとここにいるのもあれだしそろそろ帰るわ。ちゃんとそれ目通しとけよ」
「わかってますってば……!」
「悠斗も、またな」
そう言ってから桐島さんは、あたしの頭をこの前と同じように犬みたいにぐりぐり撫でた。
それがほんの少しだけ嬉しくて、言葉にはできないけど、顔に出てたのかな。
桐島さんが少し意地悪気な顔をして、口元を上げている。
「しっぽぶんぶん振って、犬みたい」
「……っ! だから、あたしは犬じゃなーいっ!」
そう吠えるあたしに声を出して笑いながら、桐島さんは踵を返した。
その背中はみるみる小さくなっていって、ほんの少しだけさみしい。
「茉菜、兄ちゃんのこと好きなの?」
遠ざかる背中を見送って余韻に浸っていると、隣りから聞こえた不躾なその声にギクッとした。
その声の正体は言わずもがな悠斗なんだけど、その声の冷たさに嫌な汗が背中を伝っていく。
悠斗の方へ視線を移すと、声とは裏腹に表情はひどく寂しげだった。
「……好きじゃ、ないよ」
なんとか振り絞って、それだけ言った。
悠斗の言葉通り、あたしの心の中には桐島さんがいる。それは事実だ。
けれど、正直困ってる。
今日悠斗と会って過去は清算したつもり。
中学の時に悠斗に言われたことも、告白されたことも、一応自分なりに受け止めて。
悠斗はあたしのことを忘れられなかったと言った。
……あたしも、忘れられなかった。
あれから一度も伸ばすことさえしなかったこの短い髪のままでいることが何よりの証拠だと思う。
でも、悠斗と違うのは、変わってしまったあたしの気持ちだ。
あたしは悠斗のことが好きで忘れられなかったわけじゃないから。
……もしそうだったなら、今日の悠斗からの告白で付き合っていたんじゃないかなって思う。
けれど、そうじゃないから。
悠斗はまた振り向いてもらえるよう頑張りたいって言った。
それはあたしが制限できることじゃないから、勝手にしてって言ったけど。
本当はわかってるんだ、あたしの気持ちがもう悠斗に向くことはないんだってこと。
あとになって、これってキープしてるってことになるのかなともやもやし始めてしまった。
そして極めつけは、悠斗と桐島さんが兄弟だったということだ。
今日のことで桐島さんへの気持ちに気付けたのに、あたしが素直に喜べないのはそれが理由だ。
……そう、思いたいのに。
あたしの心が、桐島さんに向かっているのは事実だと思う。
そうだとしても、考えずにはいられないんだ。
あたしは、桐島さんだったから好きになったのかな、って。
それとも、悠斗に似ていたから無意識に惹かれたのかな、って。
そうだとしたら、自覚したこの気持ちは、ほんとに桐島さんだけに向いているものなのかな、って。
せっかく好きだと自覚したのに、まさかこんなに悩むことになるなんて思ってもなかった。
前までのあたしは好きなものは好き、嫌いなものは嫌いって、もっとはっきりしていたはずなのに。
「……茉菜」
内心焦っているあたしに、悠斗は真剣な眼差しで言う。
「茉菜が誰を好きでも、俺の気持ちは変わらないから。……今日は来てくれてありがと。また、な」
そう言って悠斗はあたしの頭をぽんぽんと撫で、桐島さんが帰っていった方とは逆方向に歩き出した。
後ろでにひらひらと手を振りながら帰っていく悠斗の後ろ姿は、中学生だった頃より広く大きくなっていて、その見慣れない後ろ姿にほんの少しだけ胸がちくっと痛んだ気がした。
◇
いままでに感じたことのない疲れがどっと襲ってきて、のろのろと家に入った。
遅かったわね、なんて声をかけてくるお母さんに適当に返事をして、自分の部屋に直行する。
「……なんか、疲れた」
思わず独り言が零れるほど、体がぐったりと重いのを感じる。
閉じたドアにそのまま寄り掛かり、ずりずりと座り込む。
抱え込んだ膝におでこを押し付けて、今日一日のことを頭の中で思い返した。
……本当にいろいろありすぎて、頭がパンクしそうだ。
そんな時は親友に相談するに限る。
いそいそとポケットからスマホを取り出して画面を付けると、そこにはすでに一件のメッセージの通知があった。
「ミヤコちゃん……っ!」
さすがは親友!
すぐさまアプリを立ち上げると、『今日どうだった?』とたった一言だけどメッセージが届いていた。
通知が届いたのはわずか3分前で、そのメッセージに返信せずに、ミヤコちゃんにすぐさま電話をかける。
三回目のコール音で『……茉菜?』と、ちょっと緊張した声のミヤコちゃんが電話に出た。
その声に安心して、思わず半泣きになってしまう。
『ミヤコちゃあん! 大変なことが起きたー!』
『ちょっと、声でかっ』
『そんなこと言わないで聞いてよー! 心配してたくせにー!』
『な……っ! まあ、その通りだけど。で、なにがあったの?』
いつも塩対応なのにこういうときは必ず優しく話を聞いてくれるミヤコちゃんに甘えて、今日あった出来事をかいつまんで話す。
悠斗に告白されたと言うと、ミヤコちゃんは『やっぱり復縁迫ってきたか』なんて、はじめからわかっていたかのように呟いた。
『で? その元カレとはヨリ戻すの?』
『戻すわけないよっ!』
咄嗟に口をついて出た言葉。それに嘘はない、んだけど……。
そのあとに続けるはずだった言葉がうまく出てこなくて、喉元からぐぅなんて変な音が鳴る。
すると耳にあてたスマホから、はあとひとつ小さなため息が聞こえてきた。
『やっぱり例の家庭教師のことが好き?』
核心を持って問われたような響きの声に、心臓が大きく跳ねた。
ミヤコちゃんに嘘はつけなくて、うん、と小さく答える。
『……なんで気付いたの? あたしが桐島さんのこと気になってる、って』
『茉菜、わかりやすいから。嫌い嫌いって言いつつ、その人のことを話すときはすごく楽しそうにしてたから』
『そ、そっか……』
『うん。そんな茉菜、いままで見たことなかったから、わりとすぐに気付いたわよ』
そう話すミヤコちゃんの言葉に、納得する。
たしかに桐島さんの話をミヤコちゃんにしているとき、楽しかったかも、って。
『で? ヨリは戻さないにしても、家庭教師の人に告白はするの?』
そのミヤコちゃんの言葉に、またもや心臓がぎゅっと痛む。
『それがね……』
あたしは、桐島さんと悠斗が実の兄弟だったということを説明した。
そのうえで、いまあたしが持っている桐島さんへの気持ちが、純粋に桐島さんに向いているのかがわからなくて悩んでいることを打ち明ける。
ミヤコちゃんは一瞬驚いたように声を上げたけど、それがさして問題でもないかのように言葉を続けた。
『でも茉菜は、元カレじゃなくて家庭教師さんに気持ちが動くんでしょ?』
『……うん。だけど、好きになった理由がわからないの。もし好きになった理由が悠斗に似ていたからだとしたら、あたしの好きって、すごく薄っぺらくない?』
『まあ、そう思う人もいるかもしれないけど』
『だよね……』
ミヤコちゃんのストレートな一言に少しだけ傷つくけれど、事実だから仕方ない。
『正直私は恋とかしたことないからよくわからないけれど。好きって思うのなら、それだけで理由は十分なんじゃないの?』
『そうかなあ……』
ミヤコちゃんの言うことの半分はわかるけど、半分はうまく理解できなくて曖昧に返事をした。
『それよりも聞きたいんだけど、その家庭教師の人って二十二歳よね? そもそも彼女とかいないの?』
『あ……』
ミヤコちゃんにそう言われて、大事なことを忘れてたことに気付く。
というよりも、気付きたくなかっただけなのかもしれない。
前に茶髪ウェーブの美人な人と腕を絡ませて歩く桐島さんを見たことがあったけど、普通に考えたらあの人が彼女なんじゃないのかな。
もしも彼女じゃなかったとしても、あの桐島さんのことだ。
あれだけ外面が良くてかっこいいんだから、大学ではさぞかしモテているに違いない。
あんなふうに綺麗な人が、きっと周りにはいっぱいいるんだろう。
そもそもちんちくりんで子供っぽい高一の小娘と桐島さんとじゃ釣り合うわけないし、告白するのさえ図々しい気がする。
……それに、あたしが告白したところで冗談だって思われそうだ。
『まあ、とりあえず彼女がいるかどうかだけでも聞いてみなさいよ。玉砕したら慰めてあげるから』
『はあ……。他人事みたいによく言うよ』
『だって他人事だもの』
『ひどっ! まあ、そうなる可能性の方が高いよねー。っていうか、第一どうやって告白すればいいと思う? そもそも家庭教師に告白して振られた場合、そのあとめちゃくちゃ気まずくない?』
『それはその時に考えたらいいんじゃない? 女子高生から告白されるなんて、大学生からしたら儲けものよ』
涼しい顔で喋るミヤコちゃんが目に浮かぶけど、どの目線で言ってるんだと思う。
でも、そのくらい軽いノリで言われた方が気負わなくて済むから楽だ。
『……ミヤコちゃんって、たまにオヤジっぽいとこあるよね』
『うるさいわねっ!』
『あはは、ごめん。でも、聞いてくれてありがと。気が楽になったよ』
『まあ、それならよかったけど』
あたしが素直にそう言うと、電話の向こうからは照れたようなぼそぼそ声が聞こえてくる。
『ま、続報を待つことにするわ』
できることがあれば協力するからという言葉を最後に、通話が終了した。
ふう、とひとつ大きく息を吐き天井を見上げる。
次のカテキョは明後日の月曜日だ。
どんな顔で桐島さんに会えばいいんだろう。
それから、悠斗のことも。
この気持ちに名前をつけるなら確実に『恋』なんだと思うけれど、この恋の前途多難さに先が思いやられる。
だけど二年ぶりの恋だから、あたしはこの気持ちを大事にしてみたい。
桐島さんから受け取ったプリントはいつの間にか手汗でしわがついていて、くしゃくしゃになっていた。
こんな紙っぺらから熱なんて伝わるはずがないのになぜか熱く感じて、だけどそのプリントに目を通せばあまりの過密スケジュールに、あたしは声にならない悲鳴を上げた。
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