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6.忘れたいこともある
しおりを挟むあの後、ひとりで考え込んでいると、気がつけば桐島さんが家に来る時間になっていた。
ないも同然な知能で悠斗のことを考えて、中学の時を思い出して。
そんなことをしていると時間が過ぎるのはあっという間だった。
考えたってわからないものはわからないけど、考えずにはいられなかった。
「……おまえ、なんかあった?」
「え?」
あっという間に迎えた、カテキョの時間。
あたしの目の前、頬杖をついて言う桐島さん。
勉強開始早々に、桐島さんにそう聞かれた。
なんで『なにかあった』って気付かれたんだろうなあ。
「え? じゃなくて。さっきから手止まってるし、上の空でしょ」
そう言った桐島さんが指をさすところは、あたしの手元のノート。
今日はたしか数学のおさらいをするって言って、それをノートに解いているところだったはず。
……なんだけど、目線を下に移せば、そのノートには問題の方程式がたった一行書かれただけで、あとは白紙だった。
かろうじて手にシャーペンは握っていたけど、芯は折れていて出てなかった。
いつもなら、わからない問題は桐島さんに解き方のヒントをもらったりするし、白紙のまま何分も手を動かさないなんてことはない。
だからきっと桐島さんも、あたしが変なことに気が付いたんだろう。
切り替えもできない自分に呆れて、思わず苦笑いが浮かんでくる。
「なにもないですよー」
あたしの顔を覗き込むように見てくる桐島さんから顔を背けて、言った。
桐島さんには関係のないことだし、それしか言えない。
気合を入れ直してシャーペンを握ると、ノートと問題集を静かに閉じられてしまった。
「えっ、なんで?」
桐島さんに勉強道具を取り上げられてしまっておろおろとすれば、目の前から小さく息を吐き出す音が聞こえた。
「そんな状態で手動かそうとしたって無理でしょ。つーか、そんなんで勉強したって頭に定着しないし。おまえがなにあったか話すまで今日はもう勉強しないから」
冷たく突き放すような言い方に、あたしはうつむくしかない。
勉強しようと思っても、意識は勝手に違うところに行っちゃうから集中なんてまるでできるはずがない。
ひざの上で手をぎゅっと握り締める。
「ほら、顔上げろ……って、おまえっ!」
桐島さんの呆れたような声が聞こえたと思ったとき、両頬が何かに掴まれて上をぐいっと向けさせられて。
あたしの顔が上がりきったのと、桐島さんの焦ったような声が聞こえたのはほぼ同時だった。
目の前にある、ぼやけた桐島さんの顔を見て、思う。
やっぱり似てるんだよなあ、って。
どこか、悠斗と似てるなあ、って。
今日、桐島さんの顔をちゃんと見たのは今が初めて。
だって、桐島さんの顔を見たら、悠斗と重なりそうでいやだった。
目を合わせないようにしていたのに、桐島さんの手によって合わせられた視線。
涙でぼやけるせいで目の前にいる桐島さんが悠斗にしか見えなくて、涙を止めることなんてできなかった。
「ちょっ、おい。やっぱりなんかあったんだろ? 大丈夫か?」
そう言って、あたしの目の下をなぞる優しい手つきに、さらに涙があふれた。
「わあああん! 桐島さあん! ばかああああ」
「はっ!? いやいや、意味わからんし。どうしたよ?」
「桐島さんが悪い! ぜーんぶ桐島さんのせいだー!!」
この気持ちの捌け口がわからないアホなあたしは、桐島さんの胸をどんどんと叩いた。
八つ当たりもいいところだけど、悠斗に似ている桐島さんが全部悪いと思う。
彼は意味が分からないだろう。
いきなり泣き出したかと思えば自分が悪い、なんて責められて殴られて。
あたしが桐島さんの立場だったら、なんだこいつって思うよ、絶対。
「……はいはい。まあ、そんな日もあるよな」
……それなのに、桐島さんはブサイクな泣き方しているあたしの頭を、大きくて骨ばってて少しだけ冷たい手で優しく撫でてくれた。
「……っ!」
「お、泣き止んだ。えらいえらい」
桐島さんがびっくりするくらい優しくて、あれだけぼろぼろ零れ落ちていた涙はぴたりと止まった。
そんなあたしを見て、まるで犬を愛でるかのごとく、今度は頭をわしゃわしゃーっと撫でくりまわされる。
「子供扱いしないでっ!」
「いや、犬扱い」
「やっぱり犬かっ!」
「うん、うちにいたトイプーそっくり」
「やっぱり小型犬かっ!」
「ぶはっ! おまえ、ころころ表情変わって、いそがしいやつ」
犬に例えられてぷんすか怒るあたしを見て、桐島さんはいままで見たことがないくらい全開の笑顔で笑ってる。
その表情に少しだけ胸が飛び跳ねた気がしたけど、見慣れないものを見たからだと思う。
「……桐島さん、いつも作り笑いしてるけど、いつもそうしてたらいいのに」
ぽつりとつぶやくように、あたしの口からはそんな言葉が漏れ出た。
だって、そっちの方が似合うなって思っちゃったんだもん。
普段お母さんとかに向ける王子様みたいなキラキラスマイルも、元の容姿がいいから似合うし悪くはないけど。
それでも、子供みたいに笑ういまみたいな顔の方が、かっこいいなって思っちゃったんだもん。
不覚だけど。
まさかあたしがそんなことを言うと思っていなかったのか、あたしにそう言われた桐島さんは目を見開いて驚いているみたいだった。
けどそれも一瞬で、右の口角を少しだけあげて笑ういつもの意地悪な顔に戻ったけど。
「お子ちゃまなおまえにはわからないかもだけど、これも世の中を上手く渡り歩くために必要なの」
「……ショセジュツ、ってやつ?」
「難しい言葉知ってんじゃん。やるぅ~」
「へへっ、まあね~」
ショセジュツって、漢字はわからないけど。
あの桐島さんに褒められて有頂天になる。
さっきまでの涙はもうどこかに引っ込んで、元からなかったみたいだ。
鼻高々に得意げな顔をするあたしに、単純すぎだろなんて桐島さんがまた笑うから、ぼさぼさ頭のままあたしまでつられて笑っちゃった。
なんやかんやあって時間は少し過ぎたけど、そのあとは普通に勉強を教えてもらっている。
桐島さんは相変わらず、勉強を教えてくれる時だけは本物のイケメンだ。
あたしの答案を見てわかりやすく解説しながらノートに書きこむさらさらと動く手の爪はいつでも切りそろえられていてきれいだし、こういう時だけにしか見せない真剣な表情に、正直目を奪われる。
腐ってもイケメンはイケメンだ。
どうしてこの人はこんなにかっこいいんだろう。
というか、どんな親から生まれたらこんな整った人が生まれてくるんだろう。
つくづく不思議に思う。
悠斗に似ていてやっぱりムカつくし、好き、ではないけど……。
実はあたしって面食いだったのかも。
悠斗に似てるからきらいって言いつつも、やっぱりかっこいいって思っちゃうし。
……それとも、悠斗のことをまだふっきれてないだけなのかな。
「……前にさ、入る高校間違えてるって桐島さん言ったじゃん?」
「おー」
「あたしね、桐島さんに一個だけ嘘ついた」
唐突に切り出したあたしに一瞥をくれただけで、桐島さんはまた手元の答案用紙に視線をうつして採点を始める。
いつもだったら「無駄口叩くな」ってお喋りを強制終了させられるから、話してもいいんだと思って気にせず続けた。
「ミヤコちゃんと同じ学校に行きたいからって思ったのは嘘じゃないけど。一番の理由はね、元カレと同じ学校に行きたくなかったからなんだ」
この近辺の受験校は、大体5つに絞られる。
最初にあたしが受験しようと思っていた高校は、当時のあたしの学力に合った、いま通っている高校よりだいぶ偏差値の低いところ。
中学の時は赤点こそなかったものの、学力は良く言っても中の下で、悠斗とはいつもテストの点数を競い合っていた。
高校に入っても、きっとこんなふうにくだらないことで言い合いしたり、笑い合ったりするんだろうって思いながら。
そんな日が続けばいいなって、思いながら……。
けれど、そんなあたしの儚い願いは、あっけなく崩れ去るわけなんだけど。
「二か月くらいしか付き合ってなかったけど、あたしはすごく好きでさ。でも、バカ女とか、バカがうつるって、友達に話してるのを聞いちゃってさ」
あたしは悠斗のことが大好きだった。
だから余計につらかったし、許せなかったし、ショックだった。
別れたあとに、何度か友達と騒ぎながら笑っている悠斗を見かけた。
あたしと別れてからもお調子者なのは変わっていないみたいで、ひどい点数の答案用紙を友達に見せながら、大口開けて笑ってた。
それを見て、思ったんだ。
きっとこのままでいたら高校も悠斗と同じところに行くことになって、悠斗を気にしながら生活する日が続くことになるんだ、って。
悠斗はあたしのことなんて、もうなんとも思っていないのに。
「けっこうくだらない理由で高校決めたんだよ。バカでしょ?」
自虐して、笑ってみせた。
頭の中にはまた、『あんな女やめとけよ! バカだし~! バカがうつっちまうぞ!』って笑う、悠斗の声が響いた。
そこまで言うと、隣りからは呆れたような大きなため息が聞こえてきた。
あーあ、またバカだって笑われるんだろうな。
ていうか、なんで桐島さんに話しちゃったんだろう。
がっくりうなだれて、思わず肩が落ちる。
けれど、そんなあたしに桐島さんが言ったのは、意外な言葉だった。
「……理由はくだらないけど、そこまで勉強頑張れるなんてすごいことじゃん。少しは自信持ったら?」
「……っ!」
そんなふうに言ってもらえるなんて思っていなくて、喉元で息が詰まった。
……そう、あたし、頑張ったんだ。
悠斗が大好きだったから、忘れたかったから、大きらいだった勉強を頑張ったの。
思いがけない桐島さんの言葉にいままでの自分が少しは報われたような気がして、またほんの少しだけ涙腺が緩む。
「つーか、その元カレの方がバカなんじゃね? 人のこと言える立場かっつーの」
「……たしかに」
忌々しそうに吐き捨てるように言った桐島さんの言葉に、なんだか憑き物が落ちたような気がして、心がふっと軽くなった。
バカだアホだとたくさん言われてきたけれど、こうして言われてみると悠斗だってバカじゃんね?
あたしのこと言える立場か?
……思い返したらだんだん腹が立ってきた。
「バカ男にバカ女って言われたくないっつーのっ!!」
「おーおー、その通りだ」
「なにがバカがうつるだよっ! 人のこと言えるんかーっ!!」
「おー、その意気だ」
「悠斗のばかやろーっ!!!」
肩でぜいぜい息をしながら、思っていたことを大声で口に出したら腹の虫は収まったし、出かかっていた涙も引っ込んだ。
桐島さんに感謝だ、一応お礼を言っておく、心の中で。
その時、机の上に置きっぱなしにしていたスマホの通知がポコンと小さく音を立てた。
一瞬見えたそこには、タイムリーな名前が表示されていた。
メッセージの内容まではわからなかったけど、桐島さんに見えないように急いで隠すようにスマホを伏せた。
別れてから未練がましくもブロックすることができずにいた、悠斗の名前がそこにあった。
ふわふわのトイプードルを抱いて笑う悠斗のアイコンと一緒に並んで。
……トイプー、これもタイムリーだ。
「なに、うわさの元カレ? 返事しなくていいの?」
「……だって、一応いまは勉強の時間だし」
「そうやって言い訳してもたもたしてるうちに、どんどん返事できなくなるぞ。だいたいこんな状況で集中できんの?」
呆れたようにふっと小さく息をついて、桐島さんはそう言った。
正直、おおかた予想はついてる。
また会いに来るって言ってたし、そのことだろう。
「実は今日、そのうわさの元カレに会ったんですよね」
「……へえ~、で?」
「なんか、言いたいことがある、って」
「……ヨリ戻す的な?」
「……いや、そういうのじゃないと思うけど」
……思う、けど。その可能性も捨てきれないのはたしかだ。
あたしに声をかけたとき、どれだけ悠斗は勇気を振り絞ったのだろう。
だって、声が震えてた。
「……もしヨリ戻したいって言われたら戻すの?」
相変わらず視線は机の上の参考書に落としたまま、桐島さんはあたしにそうたずねた。
「大好きだったことに変わりはないけど、ひどいこと言われてるんで。ヨリ戻すとかはないです、たぶん」
「たぶんかよ」
うん。だってあたし、情に訴えかけられると弱いんだもん。
「ヨリなんて戻すなよ。せっかく俺がかわいがってやってんだから」
「はああ!?」
そう言って桐島さんは悪戯っぽく笑いながら、あたしの黒くて短い髪に触れた。
なにそれ、意味がわからない! ていうかセクハラね!
それにあたしはおもちゃになった覚えなんて一ミリもないけど!?
そう言葉にしたいのになぜかできなかった。
桐島さんの手が触れた髪に熱がこもっている気がして、唇がわなわなと震えているのが自分でもわかった。
なんとか桐島さんの手を払いのけて、彼を思いっきり睨みつける。
顔がいいからって、なんでも許されるわけじゃないから!
「あはは、猫みたい」
フーフーと鼻息荒く桐島さんを睨むあたしの姿は、どうやら彼の目には猫に見えているらしい。
ちびだからって小動物に例えるなんて、失礼なやつだ!
ぷんすか怒っているあたしを見る桐島さんの目は、意地悪そうに細められている。
「アメショみたい」
「急になにっ? 髪がショートだから?」
「アホか、そんなわけねーだろ。猫の中で一番かわいいから」
「……はっ!?」
「ぶはっ、アホ面~」
からかわれてるだけってわかってるのに、『かわいい』なんて面と向かって言われると動揺する。
……あ、かわいいのは猫で、あたしじゃないか。
「いや、けどこれはマジな話だけど、ショートヘアが似合うのって元がかわいい子って言わない?」
おまえはショート似合うよな、と思わせぶりなことを言ったかと思うと、またしてもあたしの髪に触れてきた桐島さん。
……チャラっ!
「急になんですか! ってか触んないでもらえます? そんなことより、そうやって思わせぶりなことするのやめた方がいいですよ!?」
「思わせぶり、って思ったんだ?」
そう言ってにやにや笑う桐島さんの真意に気がついて、あたしは頬に熱が集まるのを感じた。
「腐っても顔がいいんだから、そりゃあそういうこと言われたらちょっとはドキドキするでしょーが!」
幼気いたいけな高校生をこれ以上おちょくるのはやめてほしい。
それにこんなこと続けられたら、単純なあたしは桐島さんのことを好きになってしまうかもしれない。
……ないか。
というか、本気で好きになられても、桐島さんは困るだろう。
ぶんぶんと頭を振ってみても気休めにしかならないけど、一旦あれやこれやは捨て置くことにする。
そんなあたしの様子に、「ま、どうでもいいけど、元カレのことは早くどうにかしとけよ」なんて、まるで他人事のように桐島さんは言った。
鼻筋の通ったその横顔がやっぱりどうしても悠斗に似ていて、心がほんの少しじくっとした。
だけどそれには気付かないふりをして、桐島さんと同じように机に広げられた問題集に改めて向き合った。
◇
「今日もありがとうございました」
「はいはい、お疲れ様」
夜は二十一時を回り、あっという間に桐島タイムこと地獄のお勉強タイムは終わりを告げた。
いまは玄関で桐島さんが帰るのを見届けているところだ。
「お前が見送りとか珍しいね。明日は槍でも降るんじゃねーの?」
あたしに背を向けながら、ぴかぴかに磨かれた革靴を履く桐島さんにそう嫌味っぽく言われた。
たしかに、玄関まで見送るのは今日がはじめてだ。
そんなふうに嫌味を言われても仕方ないのかもしれない。
茶色い革靴の紐を結ぶ、グレーのスーツが丸くなった背中には、しわのひとつさえ見当たらない。
そんな後ろ姿に呟くように言う。
「……元カレ、実はちょっとだけ桐島さんに似てるんです。いままで生意気な態度とってごめんなさい。あと、話聞いてくれてありがとう。ちゃんとけじめつけてきます」
勉強しながらも、やっぱり悠斗からのメッセージが気になって仕方なかった。
それに、いい加減あたしもいつまでも過去のことを引きずっていたくない。
桐島さんに話をして、そう思えたから——。
気を付けて帰ってくださいと早口で付け足して、あたしはそのまま足早に二階にある自分の部屋へと続く階段を駆け上がった。
そのあたしの勢いに、珍しく「お、おう」なんてどもりながら返事をした桐島さん。
その声を背中に受けたのを感じたあと、そのままの勢いで部屋のドアを開けて思いっきりベッドに飛び込んだ。
ぎしっといやな音が鳴ったのも気にせずに、伏せたっきり見ていなかったスマホの画面を立ち上げる。
通知二件の文字が目に入った。
一件は悠斗からで、もう一件はミヤコちゃんからだった。
たぶんミヤコちゃん、心配してメッセージをくれたんだ。
中身はまだ見ていないけど、心配性のミヤコちゃんのことだからきっとそうだ。
悠斗に返事をしてからミヤコちゃんには報告しようと、恐る恐る画面の中の『悠斗』の欄をタップする。
開かれた画面には、たった三行の文章がつづられていただけだった。
『今日は急にごめん』
『さっきも言ったけど、茉菜に言いたいことがある』
『もし嫌じゃなかったら返事ください』
付き合っていた中学の頃、学校で飽きるほど喋っていたのに、帰ってからのアプリでのやり取りも尽きることはなくて、あたしのスマホは悠斗からの通知で四六時中鳴っていた。
スクロールしても見返せないほどのやり取りに、思わず笑っちゃうくらいで……。
それが嬉しくて、幸せだったことを思い出す。
あたしはうつぶせのまま『わかった』とだけ返事を打って、そのまま枕に突っ伏した。
履歴もなにもなくなった、たった四行だけになってしまった画面がやっぱり少しだけ寂しくて悲しくて、一粒だけ零れ落ちた涙が枕にしみこんで消えていった。
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