65 / 75
結衣の1年間
2
しおりを挟む
いつものように夜ご飯をたべながらテレビを見てると、優が私にもたれかかって来て言った。
「次の休みさ、どっか行こうよ。」
普段、基本的に家に居たがる優がそんな事を言うもんだから少し驚いた、でも嬉しかった。
そう言えば、付き合ってからデートってほとんどしてなかったかも。
「いいよー?どこ行きたい?」
「どこでもいい」
そう言われると困るなぁ。
「んー、遊園地とか?」
「あまり好きじゃない」
そんな感じはする…。
テーマパークって私はすごい好きで、昔からしょっちゅう行ってたけど、優と付き合ってからは全然行けてない。
「じゃあ休みまでに考えといて?私も考えとくから。」
はいよーってテキトーな相づち打ちながら、ゲームをし始める優を他所に、お皿を下げ洗い物をする。
優って、出かけるならどこがいいんだろ。
県外行きたいのか県内がいいのかもわかんないしなぁ。
……これだけ一緒に居るのに分からないことだらけだ。
でも、こうやってどこ行くか考えるのだけでもちゃんと付き合ってるんだなぁって実感する。
それに、最近は怒られるのも減ってきたから大分順調だと思う。
って言っても週一ペースで怒られるけど。
それでも、何も分かって無かった頃と比べたらかなり進歩したと思う。
「おれ、やっぱり遊園地でもいいよ」
突然優がそんな事言ったのに驚いて、少し固まる。
「え?ほんと!?」
「行きたいんでしょ?行こうよ」
めちゃくちゃ嬉しくて優に飛びつくと、優は「おれいい子?頭撫でて?」とねだってくる。何回でも撫でますよ?
何より、優が私に合わせてくれたのが嬉しかった。
思えば、彼と付き合ってからずっと自分の言い分とかやりたい事ガマンしてた。
「ゆうが遊園地好きになれるように頑張らなくちゃ。」
「別に、そんな好きじゃないだけで嫌いではねえからな」
3日後が楽しみすぎる、優と2人でお出かけできて、しかも遊園地に行けるなんて。
服何着てこうかな。幸せな悩みだ。
そうだ、明日バイト行った時念の為に、休み希望出しとかないと。勝手に入れられたら嫌だし。
「ゆいー、おれ飲み誘われたから行ってくるわ。」
「え?今から?」
「今から、先寝て待ってて。」
今月もう何回目?ってくらい優はしょっちゅう夜中に飲み会に行く。大学生ってそういうもんなのかな?
もう慣れたけど、でも寂しい。
「いくら?」 「4000あれば足りる」
いつも通りお金を渡して見送る。
この時、最近上手くいってる。お出かけが決まって、嬉しい。とかって浮かれてたけど、現実はそういい事だけが起こる世界じゃない。着々と減るものは減っていた。
「次の休みさ、どっか行こうよ。」
普段、基本的に家に居たがる優がそんな事を言うもんだから少し驚いた、でも嬉しかった。
そう言えば、付き合ってからデートってほとんどしてなかったかも。
「いいよー?どこ行きたい?」
「どこでもいい」
そう言われると困るなぁ。
「んー、遊園地とか?」
「あまり好きじゃない」
そんな感じはする…。
テーマパークって私はすごい好きで、昔からしょっちゅう行ってたけど、優と付き合ってからは全然行けてない。
「じゃあ休みまでに考えといて?私も考えとくから。」
はいよーってテキトーな相づち打ちながら、ゲームをし始める優を他所に、お皿を下げ洗い物をする。
優って、出かけるならどこがいいんだろ。
県外行きたいのか県内がいいのかもわかんないしなぁ。
……これだけ一緒に居るのに分からないことだらけだ。
でも、こうやってどこ行くか考えるのだけでもちゃんと付き合ってるんだなぁって実感する。
それに、最近は怒られるのも減ってきたから大分順調だと思う。
って言っても週一ペースで怒られるけど。
それでも、何も分かって無かった頃と比べたらかなり進歩したと思う。
「おれ、やっぱり遊園地でもいいよ」
突然優がそんな事言ったのに驚いて、少し固まる。
「え?ほんと!?」
「行きたいんでしょ?行こうよ」
めちゃくちゃ嬉しくて優に飛びつくと、優は「おれいい子?頭撫でて?」とねだってくる。何回でも撫でますよ?
何より、優が私に合わせてくれたのが嬉しかった。
思えば、彼と付き合ってからずっと自分の言い分とかやりたい事ガマンしてた。
「ゆうが遊園地好きになれるように頑張らなくちゃ。」
「別に、そんな好きじゃないだけで嫌いではねえからな」
3日後が楽しみすぎる、優と2人でお出かけできて、しかも遊園地に行けるなんて。
服何着てこうかな。幸せな悩みだ。
そうだ、明日バイト行った時念の為に、休み希望出しとかないと。勝手に入れられたら嫌だし。
「ゆいー、おれ飲み誘われたから行ってくるわ。」
「え?今から?」
「今から、先寝て待ってて。」
今月もう何回目?ってくらい優はしょっちゅう夜中に飲み会に行く。大学生ってそういうもんなのかな?
もう慣れたけど、でも寂しい。
「いくら?」 「4000あれば足りる」
いつも通りお金を渡して見送る。
この時、最近上手くいってる。お出かけが決まって、嬉しい。とかって浮かれてたけど、現実はそういい事だけが起こる世界じゃない。着々と減るものは減っていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
最後の恋って、なに?~Happy wedding?~
氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた―――
ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。
それは同棲の話が出ていた矢先だった。
凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。
ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。
実は彼、厄介な事に大の女嫌いで――
元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
紡ぎ奏でるのは
藤瀬すすぐ
恋愛
目立たず地味にひっそりと。
そうやって日々を過ごしていたのに、酒の勢いでアイドル社員と関わるようになってしまう。
恋愛とは無縁でいたいのに、強引に迫ってくる後輩についつい意地悪な気持ちと勢いから交際をOKするが、隠しておきたい秘密があった。
「さっき初めてって言った? よっしゃ! 初めて一個ゲット!!」
恥ずかしいセリフを、恥ずかし気もなく口にできるそんな存在。
ひっくり返された人生を理解されなくても、そこにただ居ればいいと言ってくれるなら──
10 sweet wedding
国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる