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新学期
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ゆいside
とりあえずテキトーにファミレスに入って
ご飯を食べる事になった
「おれドリア食べよ~」
ニコニコしながら言うセナ
「じゃあ私も」
私、実はお店とか行くと優柔不断過ぎて決めるのに凄く時間をかけちゃう……から、セナと同じものにした
「あ?ゆいちゃん俺と同じやつ?…かーわいいっ」
昔のわたしだったらシバいてたんだろうけど、もうセナとのこういう絡みは慣れたものでテキトーに流した
「おれ、チーズインハンバーグ」
レンはすぐ決まった
「えー、じゃあ私は~」
メニューをペラペラさせてどれにしようか悩んでいるのはハルだ。
ハル……気持ちはわかるよ……ほんっとにわかる………
セナが「ゆっくりでいいよ~」って優しく声をかけてるけど、声をかけられると余計焦るのか、ハルの様子が変わったのがわかる。
でもこれ、安心させてあげないとだから私も声かけてあげ………
「これ」
エッとハルがメニューから顔を上げる
「おれらも同じにしよ」
レンがメニューに指を指したのは
チーズインハンバーグ
「あ、うん!そうするね!」
嬉しそうに笑うハル。
あーーーそういう事ね。
「なんだ~俺らが同じの食べるからハルちゃんもレンとそうしたかったんか」
おい
「もー、セナ???」
顔を赤くしながらしかめっ面をするハルは超可愛いけど……
この神崎家のセナくんはノンデリが過ぎませんか?
デリカシー皆無ですか?
「あっ!おれピンポン押したい!」
セナがわざわざ定員さんの呼び出しを押してくれた
いつも、不思議だった。ご飯を食べてる時のセナは普段とは打って変わって、かなり静かになる。
みんなの話をちゃんと笑顔で聞いてるし頷いたりはするけど
喋らない、とにかく喋らない。
で、食べ終わると私によりかかって寝てしまう
何だか寝顔が可愛くていつもそのまま寝かせてあげるんだけど………
思い出す
あの日
セナが酔っ払って寝ちゃって
私がおぶって帰った時のこと。
軽かった、痩せてるのは知ってるけど
想像以上に軽かった。
あの時の事がいつも頭に過ぎる。
「あれ?セナお眠だね~」
ハルの問いかけに「んー」とだけ答えそのまま
私の足に頭を乗せてきた。
「膝枕してもらってる時のセナってなんか猫みたいで可愛いよねぇ。」
ニコニコしながら写真を撮るハル
「大体2時間くらい起きねーだろ。とりあえず起きて店出たら何するか考えようぜ。」
あれやこれやと案を2人が出してるけど
中々決まらないのは"お決まり"だ。
「ったく、この街じゃ遊ぶ事も限られてくるんだよなー。てか、ずっと頭撫でてんの鬱陶しいんですけど。」
ジト目でこっちを見るレン
………これ、私に言ってる?
下に顔を向けてみるとやっぱり私に言っていた。
「いや、これは……無意識って言うか……」
どれくらいしてたのかは分からないけど
どうやらセナの頭をずっと撫でていたみたいだ。
「はっ、はるがいけないんだよ!?こいつの事猫とか言うから!!」
「えーー!!私悪くないよーーー。」
咄嗟にでたのは苦し紛れのソレ
自分のせいにされたハルはオーバーに無罪を主張した。
「んー、うっせーなー。」
そのハルの大きな声が目覚ましになったみたいでセナがムスッとしながら顔を上げた。
「ハルちゃんどーしたの、おっきな声出して。」
目を擦りながらジト目でハルを見つめている
「なんかね、ゆいがずっとセナの…」
「うわああああああ。なんでもない!なんでもないよっ!!」
ハルのばか!!本人に伝えることないでしょーが!
「んー、ゆいちゃんも別におれの頭撫でてたくらいでそんな照れなくてもいいのに。」
………………は?
「それ、どういう………」
「余りにもゆいちゃんの手が心地よくて起きちゃった」
「…コロス」
その後、いつもみたいに2人で取っ組み合い
…いや、これに関しては今思えばじゃれ合いかな。
2人でじゃれ合いをしていたけど
確実に自分の心境に変化が起きてた
この時の私は全然気づいてなかったし
寧ろ、セナのことは悪友ぐらいに思ってたけど。
この時にはもう男女の友情もクソも無かったんだと思う……
とりあえずテキトーにファミレスに入って
ご飯を食べる事になった
「おれドリア食べよ~」
ニコニコしながら言うセナ
「じゃあ私も」
私、実はお店とか行くと優柔不断過ぎて決めるのに凄く時間をかけちゃう……から、セナと同じものにした
「あ?ゆいちゃん俺と同じやつ?…かーわいいっ」
昔のわたしだったらシバいてたんだろうけど、もうセナとのこういう絡みは慣れたものでテキトーに流した
「おれ、チーズインハンバーグ」
レンはすぐ決まった
「えー、じゃあ私は~」
メニューをペラペラさせてどれにしようか悩んでいるのはハルだ。
ハル……気持ちはわかるよ……ほんっとにわかる………
セナが「ゆっくりでいいよ~」って優しく声をかけてるけど、声をかけられると余計焦るのか、ハルの様子が変わったのがわかる。
でもこれ、安心させてあげないとだから私も声かけてあげ………
「これ」
エッとハルがメニューから顔を上げる
「おれらも同じにしよ」
レンがメニューに指を指したのは
チーズインハンバーグ
「あ、うん!そうするね!」
嬉しそうに笑うハル。
あーーーそういう事ね。
「なんだ~俺らが同じの食べるからハルちゃんもレンとそうしたかったんか」
おい
「もー、セナ???」
顔を赤くしながらしかめっ面をするハルは超可愛いけど……
この神崎家のセナくんはノンデリが過ぎませんか?
デリカシー皆無ですか?
「あっ!おれピンポン押したい!」
セナがわざわざ定員さんの呼び出しを押してくれた
いつも、不思議だった。ご飯を食べてる時のセナは普段とは打って変わって、かなり静かになる。
みんなの話をちゃんと笑顔で聞いてるし頷いたりはするけど
喋らない、とにかく喋らない。
で、食べ終わると私によりかかって寝てしまう
何だか寝顔が可愛くていつもそのまま寝かせてあげるんだけど………
思い出す
あの日
セナが酔っ払って寝ちゃって
私がおぶって帰った時のこと。
軽かった、痩せてるのは知ってるけど
想像以上に軽かった。
あの時の事がいつも頭に過ぎる。
「あれ?セナお眠だね~」
ハルの問いかけに「んー」とだけ答えそのまま
私の足に頭を乗せてきた。
「膝枕してもらってる時のセナってなんか猫みたいで可愛いよねぇ。」
ニコニコしながら写真を撮るハル
「大体2時間くらい起きねーだろ。とりあえず起きて店出たら何するか考えようぜ。」
あれやこれやと案を2人が出してるけど
中々決まらないのは"お決まり"だ。
「ったく、この街じゃ遊ぶ事も限られてくるんだよなー。てか、ずっと頭撫でてんの鬱陶しいんですけど。」
ジト目でこっちを見るレン
………これ、私に言ってる?
下に顔を向けてみるとやっぱり私に言っていた。
「いや、これは……無意識って言うか……」
どれくらいしてたのかは分からないけど
どうやらセナの頭をずっと撫でていたみたいだ。
「はっ、はるがいけないんだよ!?こいつの事猫とか言うから!!」
「えーー!!私悪くないよーーー。」
咄嗟にでたのは苦し紛れのソレ
自分のせいにされたハルはオーバーに無罪を主張した。
「んー、うっせーなー。」
そのハルの大きな声が目覚ましになったみたいでセナがムスッとしながら顔を上げた。
「ハルちゃんどーしたの、おっきな声出して。」
目を擦りながらジト目でハルを見つめている
「なんかね、ゆいがずっとセナの…」
「うわああああああ。なんでもない!なんでもないよっ!!」
ハルのばか!!本人に伝えることないでしょーが!
「んー、ゆいちゃんも別におれの頭撫でてたくらいでそんな照れなくてもいいのに。」
………………は?
「それ、どういう………」
「余りにもゆいちゃんの手が心地よくて起きちゃった」
「…コロス」
その後、いつもみたいに2人で取っ組み合い
…いや、これに関しては今思えばじゃれ合いかな。
2人でじゃれ合いをしていたけど
確実に自分の心境に変化が起きてた
この時の私は全然気づいてなかったし
寧ろ、セナのことは悪友ぐらいに思ってたけど。
この時にはもう男女の友情もクソも無かったんだと思う……
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