ephemeral house -エフェメラルハウス-

新学期

6

ハルside



半日で学校が終わったセナたちと合流するためにレンくんと学校を抜け出した

……これって確実に悪への道まっしぐら？

うちの学校はセナたちの学校よりも早く始業式があったから今日は通常の日


｢俺一旦家帰ってバイク取り行くけどどうする？｣

｢んー、付いてく！どうせ海から私の家近いし｣

答えになってない…かな？

黙ってレンくんのあとを着いてくとアパートが見えてきた

｢ここ｣

鍵を開けて部屋に入ってくレンくんに手招きされて後を着いてく


｢おれ親父と2人暮らしでさ｣

知らなかった

｢テキトーに座ってて｣

レンくんの部屋に通され言われた通り座るとレンくんは着替えに行った

ここがレンくんの部屋か…

部屋を見渡すと隅っこに置いてあるものに目がいった





これ、ギターだ




てことは、レンくんはセナとバンドやるんだ






｢おまたせ｣


この人はいつどんな時でもオシャレだ

見た目に全く気を使わないセナとは真反対

｢レンくんギター弾いてよ｣

｢やだよめんどくせえ｣

そうあしらわれ家を出てバイクの後ろに乗るとレンくんはボソッとこう言った

｢また後でな｣

バイクは走り出し2人の元へ向かった











しばらくするとコンクリートの壁が見えてきた

｢意外と早く着いたなー｣

階段を上がると目の前に広がるのは大きな海

｢お、いた｣

レンくんが見る方に目をやると
私たちが居る階段の2個隣にセナたちが居た

セナはパンを食べていてゆいは楽しそうに何かを話してる

やっぱりお似合いだよなぁ


｢おまたせー｣

2人の元に行き声をかけると2人は速攻立ち上がりセナは私にハグをしてきた

｢ハルちゃん久しぶだな～｣

セナは人懐っこいワンちゃんだ

｢元気してたー？セナに会いたかったよ～｣

｢とりあえず駐車場行くぞ｣

せなの一言でみんな動き出す

夏休みのあの日以来4人で集まってなかったからなんだかワクワクしちゃう



今日はどんなことが起こるのかな？