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高校時代〜ハルside〜

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起きないセナを誰がおぶるかってジャンケンに負けたゆいの背中で気持ちよさそうに眠るセナはまるで子供のようだった


「こいつに色々食べさせなきゃだわ…」

セナが異様に軽いらしくかなり心配してるゆい

確かにセナってかなり細いし思い返してみると肌も青白いような気もする

まぁ多分先入観だろうけど

「セナって少食なのかな?」

ゆいは私の問いに少し考えるような素振りを見せながらそんな事ないよと答える

あんなにお酒飲んだりしてよく太らないな

「おれも割と痩せてるよ」

少し強引に話題に入ってきたレンくんをはいはいとテキトーに流すゆい

なんかもう関係が出来上がっている

ムカつく女だなんだってごちゃごちゃ文句を言うレンくんとそれをあしらうゆいに少しモヤッとした感情を抱く

丁度いいタイミングで家に着きそのタイミングでセナも起きたらしく男性陣はタバコを吸ってから家に入るといい私とゆいは先に家に入った。









「あんなのじゃ酔うのも酔えないでしょ?」

ゆいに元々渡すつもりで買ってたお酒を渡して私は心を整えるためにお酒をグイッと飲む

なんで整えるのか?

それは今日みんなと仲良くなれた嬉しさと裏腹にずっと胸の奥にモヤモヤがあったからだ。

ゆいは多分これからホントに最高な友達になると思う

いやなる

確信してる

でもそれと同時にすごく邪魔になる

今日のゆいとレンくんを見ててそう思っていた

レンくんをずっと見てたから私にはわかった

レンくんはかなりゆいに興味を持っている


よしっ




「ゆいはレンの事どう思ってる?」

私の問いにゆいはビックリしたようなピンときてないような難しい表情を浮かべていた

「どうってどういうこと?」

この返しに少し嫌な感情が湧く

きっとそんな事ないと思うけどわかってて聞いてるような気がしてそんなひねくれた捉え方をする自分が嫌になる

「いいなとか思う?」

「んーまだ知り合ったばっかだし…」

まあそうくるよね

「ずーっと前から好きなの、レンくんのこと」

「…そんな気してたよ?」

「レンは多分ゆいに気があるよ」

「え?」

ゆいの反応に逆に驚いた

この子はホントに人からの好意に疎いんだ



だって私は気づいているよ

セナのゆいに対する気持ちを

「ハルはそれを私に伝えてどうしたいの?」

「知ってて欲しいの、ずっと仲良しでいたいから」

この言葉に嘘はない

このままだとみんなぐちゃぐちゃになるのは目に見えてる

だって、2人の線が繋がっちゃったらすごく複雑な4角関係になっちゃうから。

「何もするなとは言わないよ?でも知ってて欲しい。」

「…………」

ゆいからの返答はなかった





すごく重い空気が流れる





「私ね!高校入ってレンくんと知り合ったんだけど……」

とにかくここまでの恋バナを話してこの悪い空気を無くそうと喋っているとケータイが鳴った。
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