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高校時代〜ハルside〜
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「セナとゆいちゃんっていいコンビだよね」
レンくんの後ろでバイクから落ちないようにレンくんに後ろからギュッてしてる私は
彼に聞こえやすいように少し背中を伸ばして話しかけた
「そうか?まぁ、熟年夫婦見てえだな」
レンくんがものすごく分かりやすい例えを出してくれた
熟年夫婦って何か素敵な響きだ
「あいつら色々大変そうだな」
レンくんの言ったその言葉には共感出来なかった
だって2人とも仲良しだし楽しそうだよ?
大変なことなんて……
「セナってさ、いつもあんな感じ?」
「あまり気にしたことないけど多分そう」
レンくんはふーんって呟いてそれっきりこの話題に触れることは無かった
そんな感じで家の近くの海に着いた
当たり前に一番乗りでバイクを置いて海辺に向かう
「でもまさかハルちゃんのよく言ってた友達がセナだったとは」
「いや、私もビックリだよ!レンくんがセナ知ってたなんて」
凄い偶然だよほんとに
「これでゆいちゃんもそうだったらもっと凄かったのにね!」
「…どうする?実は俺の元カノとか言ったら」
えっ?
「いやバカか、冗談だろこんなの」
「びっくりした」
なんか冗談に聞こえない
「ほんと騙されやすいな」
そう言いながら私の頭を撫でてくれるレンくん
それひとつで私の頭の中で考えてることとか
その時抱いてる感情とかは全て吹っ飛んで
レンくんの事で埋め尽くされる
ホントに単純な頭してるな私って
波の音って夜に聞くと少し切なくなる
だって何だか泣いてるみたいなんだもん。
しばらくするとバイクの音が聞こえて
少ししてから足音も聞こえた
「来たんじゃね?」
階段を少し登り覗き込むとゆいちゃんの姿が見えたから手を振ると彼女も振り返してくれた。
「ごめんね遅くなっちゃった~」
駆け足でこっちに来るゆいちゃん
「全然大丈夫だよ!」
少し遅れてこっちに来るレンくん
「あれ?セナは?」
あ、言われてみれば確かに居ない
「なんか買い物だってよ、さっきコンビニ寄ったばっかなのに」
「変なやつ」
わたしはしばらく二人の会話に入れず黙って聞いていた。
笑顔を作って笑うタイミングをちゃんと見て笑う。
セナが戻って来るまでこの状態は続いた
レンくんの後ろでバイクから落ちないようにレンくんに後ろからギュッてしてる私は
彼に聞こえやすいように少し背中を伸ばして話しかけた
「そうか?まぁ、熟年夫婦見てえだな」
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熟年夫婦って何か素敵な響きだ
「あいつら色々大変そうだな」
レンくんの言ったその言葉には共感出来なかった
だって2人とも仲良しだし楽しそうだよ?
大変なことなんて……
「セナってさ、いつもあんな感じ?」
「あまり気にしたことないけど多分そう」
レンくんはふーんって呟いてそれっきりこの話題に触れることは無かった
そんな感じで家の近くの海に着いた
当たり前に一番乗りでバイクを置いて海辺に向かう
「でもまさかハルちゃんのよく言ってた友達がセナだったとは」
「いや、私もビックリだよ!レンくんがセナ知ってたなんて」
凄い偶然だよほんとに
「これでゆいちゃんもそうだったらもっと凄かったのにね!」
「…どうする?実は俺の元カノとか言ったら」
えっ?
「いやバカか、冗談だろこんなの」
「びっくりした」
なんか冗談に聞こえない
「ほんと騙されやすいな」
そう言いながら私の頭を撫でてくれるレンくん
それひとつで私の頭の中で考えてることとか
その時抱いてる感情とかは全て吹っ飛んで
レンくんの事で埋め尽くされる
ホントに単純な頭してるな私って
波の音って夜に聞くと少し切なくなる
だって何だか泣いてるみたいなんだもん。
しばらくするとバイクの音が聞こえて
少ししてから足音も聞こえた
「来たんじゃね?」
階段を少し登り覗き込むとゆいちゃんの姿が見えたから手を振ると彼女も振り返してくれた。
「ごめんね遅くなっちゃった~」
駆け足でこっちに来るゆいちゃん
「全然大丈夫だよ!」
少し遅れてこっちに来るレンくん
「あれ?セナは?」
あ、言われてみれば確かに居ない
「なんか買い物だってよ、さっきコンビニ寄ったばっかなのに」
「変なやつ」
わたしはしばらく二人の会話に入れず黙って聞いていた。
笑顔を作って笑うタイミングをちゃんと見て笑う。
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