36 / 75
高校時代〜ハルside〜
5
しおりを挟む
砂浜に向かうと相も変わらず色々な人達が乱れに乱れていた
レンくんもその中に混ざって楽しんでいる
女の子たちに囲まれていても表情を崩すことなくいつもの澄まし顔でみんなと会話する姿は女慣れしてる男そのものだ
やっぱり行きづらいな…
でもセナ達待ってるし
てか、大丈夫なのかな?
レンくんとセナは仲良くできるのかな?
ゆいちゃんすごい可愛かったしレンくんが惚れちゃったらどうしよう
3人で意気投合して私だけ置いてけぼりになったらどうしよう
なんだか少し怖くなってきた
レンくんとゆいちゃんか…
私より全然お似合いだな
………考えててもしょうがない
心の準備をちゃんとしてレンくんの元に向かうとレンくんも私に気づいてこっちに来てくれた
「ハルちゃん遅かったね」
何の話かわからなくて少し考えていたらレンが続けて言う
「タバコ」
あ……
「ごめん、まだ買ってない」
正直にそう答えるとレンの顔が一瞬曇り
ふいっと顔を逸らして「おっけー」とだけ言いみんなの所へ戻ろうとした
やばい…行っちゃう……
「レンくんあのね」
私が話しかけても無視して行っちゃうレンくん
どうしよう
「レンくん怒らないで」
それでも反応しないレン
多分私もパニック起こしてたんだと思う
「っ!?」
びっくりするレン
気づいたら私はレンくんの腕を掴んでいた
「なんだよ」
今までお互いに触れたことは1度もなかったけど多分触れられたことにびっくりしてる訳じゃないんだと思う
「別に怒ってるわけじゃないからそんな顔すんな」
自分でもわかってた
多分泣けって言われれば泣ける
レンくんの目に映る私は今すぐにでも泣き出しそうな
でもその涙を必死に堪えてる私
「ごめんね、レンくん」
もう頭の中は真っ白で謝ることしかできない
その時
「一緒に行こっか」
すごい優しい口調で私の頭に手を置きながら
レンが言った
顔を俯かせてる私を少し覗き込むような形で目を合わせに来てニコッと笑った
だから好きなんだよあなたのこと
レンくんは多分私が好きなことに気づいてる
レンくんが私のことをその上で友達として見てることを私は知っている
でも今はそれでいい
レンくんのそばに居れれば
レンくんが私をどんな形でも必要としてくれれば
私はそれだけで幸せ
そう思っていたのに…………
人間は欲深い生き物だ
それだけじゃ足りない自分がいた
もっともっと求めている自分
もう今のままでは我慢できない自分がいた
私はわがままだからレンくんが私の頭を撫でてくれて泣かないように優しく笑顔を私にプレゼントしてくれてる今の時間がこのまま終わらなければいいのに
そう思っていた。
レンくんもその中に混ざって楽しんでいる
女の子たちに囲まれていても表情を崩すことなくいつもの澄まし顔でみんなと会話する姿は女慣れしてる男そのものだ
やっぱり行きづらいな…
でもセナ達待ってるし
てか、大丈夫なのかな?
レンくんとセナは仲良くできるのかな?
ゆいちゃんすごい可愛かったしレンくんが惚れちゃったらどうしよう
3人で意気投合して私だけ置いてけぼりになったらどうしよう
なんだか少し怖くなってきた
レンくんとゆいちゃんか…
私より全然お似合いだな
………考えててもしょうがない
心の準備をちゃんとしてレンくんの元に向かうとレンくんも私に気づいてこっちに来てくれた
「ハルちゃん遅かったね」
何の話かわからなくて少し考えていたらレンが続けて言う
「タバコ」
あ……
「ごめん、まだ買ってない」
正直にそう答えるとレンの顔が一瞬曇り
ふいっと顔を逸らして「おっけー」とだけ言いみんなの所へ戻ろうとした
やばい…行っちゃう……
「レンくんあのね」
私が話しかけても無視して行っちゃうレンくん
どうしよう
「レンくん怒らないで」
それでも反応しないレン
多分私もパニック起こしてたんだと思う
「っ!?」
びっくりするレン
気づいたら私はレンくんの腕を掴んでいた
「なんだよ」
今までお互いに触れたことは1度もなかったけど多分触れられたことにびっくりしてる訳じゃないんだと思う
「別に怒ってるわけじゃないからそんな顔すんな」
自分でもわかってた
多分泣けって言われれば泣ける
レンくんの目に映る私は今すぐにでも泣き出しそうな
でもその涙を必死に堪えてる私
「ごめんね、レンくん」
もう頭の中は真っ白で謝ることしかできない
その時
「一緒に行こっか」
すごい優しい口調で私の頭に手を置きながら
レンが言った
顔を俯かせてる私を少し覗き込むような形で目を合わせに来てニコッと笑った
だから好きなんだよあなたのこと
レンくんは多分私が好きなことに気づいてる
レンくんが私のことをその上で友達として見てることを私は知っている
でも今はそれでいい
レンくんのそばに居れれば
レンくんが私をどんな形でも必要としてくれれば
私はそれだけで幸せ
そう思っていたのに…………
人間は欲深い生き物だ
それだけじゃ足りない自分がいた
もっともっと求めている自分
もう今のままでは我慢できない自分がいた
私はわがままだからレンくんが私の頭を撫でてくれて泣かないように優しく笑顔を私にプレゼントしてくれてる今の時間がこのまま終わらなければいいのに
そう思っていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる