上 下
29 / 75
高校時代 〜結衣side〜

28

しおりを挟む
「ここって………」

お店に入るや否や一面に楽器が飾ってある

「おっさん居るー?」

セナが大きめな声で"おっさん"と呼ばれる人を呼ぶと奥から男の人がでてきた

「あのな、おれはまだお兄さんだ」

「俺から見りゃおっさんだよ」

恐らくまだ20代後半くらいのおっさんと呼ばれてる人はいかにも怠そうにしながらセナと会話をしていた

「そんで、可愛い彼女まで連れて今日は何用で」

おいおい

「いや、彼女じゃないですよ」

私が即座に否定するとセナも負けじと

「でしょ、可愛いっしょ?自慢の彼女」

ぶち殺すぞ

「まぁなんでもいいけど何買いに来たの」

ホントに興味無さそうに本題に戻すおっさん

「安めのエフェクター無い?」

「そんなもんいっぱいあるわ」

おっさんが色々と機械を持ってきた

いろんな色のエフェクター?が並べられてる

「あ、これ可愛い」

黄色の機械を指差す

「ん、じゃあこれ」

!?

そんな雑な決め方でいいの?

「一応プレゼント用だから値札剥がしといて」

へいへいとおっさんが返事をする

…いいのかおっさん相手は高校生だぞ

「んじゃ、また来るわ~」

「おー二度と来んなよー」

経営者らしからぬセリフで見送るおっさん

こういうお店初めてきたけど意外と居心地いいし楽しかった







それから最初に言ってた通り小腹を満たす為にとセナがみたらし団子を買ってきてくれて2人でそれを食べた

……いや、江戸時代の満たし方よそれ

そういえば今日全然スマホ開いてないな…

ふとそんな事を思いスマホを開くとハルからLINEが入っていた

『2人ともどこ行ったのーーーー』

あ、やば…………

「ねぇ、ハルからLINE来てた」

「あー、おれのとこにも」

とりあえず慌ててLINEを返す

『ごめん!!全然スマホ見てなかった…』

すぐに既読が付く

『全然それは大丈夫だけど…セナと一緒に居る?』

『いるよ!』

『なら安心!!!』

一瞬何が安心なのかは分からなかったけどとりあえずすぐ戻ると伝えてスマホを閉じた

「セナ帰ろ」

そうだな…と座っていたベンチを離れバイクを停めた場所に向かった


向かってる間もやっぱりお喋りな私たちの会話は弾んだ




「てか、結構仲良いんだねおっさんって人と」

「いや?まだあの店見つけてから2回しか行ってないよ、今日含めて」

はい?

「……まだ2回しか会ったこと無いのにおっさん呼びなの?」

「そうだよ、おっさんはおっさんだからな」

ホントに何を言ってるのかよくわからない




そんな他愛もない会話を交わしているとあっという間にセナのバイクに辿り着いた

いつもの様にセナがヘルメットを渡してくれるから私は被る

セナの後ろに乗ってしがみつく

もうだいぶ慣れたな~





少し急いでハルの家に向かった
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

最後の恋って、なに?~Happy wedding?~

氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた――― ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。 それは同棲の話が出ていた矢先だった。 凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。 ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。 実は彼、厄介な事に大の女嫌いで―― 元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

紡ぎ奏でるのは

藤瀬すすぐ
恋愛
目立たず地味にひっそりと。 そうやって日々を過ごしていたのに、酒の勢いでアイドル社員と関わるようになってしまう。 恋愛とは無縁でいたいのに、強引に迫ってくる後輩についつい意地悪な気持ちと勢いから交際をOKするが、隠しておきたい秘密があった。 「さっき初めてって言った? よっしゃ! 初めて一個ゲット!!」  恥ずかしいセリフを、恥ずかし気もなく口にできるそんな存在。  ひっくり返された人生を理解されなくても、そこにただ居ればいいと言ってくれるなら──

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...