上 下
24 / 75
高校時代 〜結衣side〜

23

しおりを挟む
言い訳をするつもりは無いし

受け入れたのは私だ。

でも自分自身に言い訳をしたい

私はずっと、1人で寂しかったんだと思う

自分から1人になっていたのにおかしいよね

でも寂しかったんだ

今までは我慢できてたと思う

でも……………

あの眠る寸前に感じた人の温もり

あれをまた味わいたかったんだと思う。

きっとレンがずっと一緒に居てくれたんだ







「抵抗しねえのな」





私を抱きながら耳元で囁くレン

ハルの部屋でハルの好きな人に抱かれる事にかなりの罪悪感を感じる

その罪悪感が私の理性を余計に壊す

レンから貰うキスに愛は全く感じない

それでも彼の中で気をつけているのか
キスを落とし目線をちゃんと合わせてくる

体目当てで抱く彼なりのケアなんだろう

多分今までの女の子達はそれをしないと不安がったり嫌がったりしたんだろう。

それが少し嬉しかったりするのが自分は"女"なんだなって実感させられる

寂しさを紛らわすために温もりを求めて男に抱かれ些細なことで喜びを感じるそういう生き物

「……イきそう」

ベッドの軋む音だけが響いていた部屋で
レンが弱々しい声で言う

「ごめん、イクっ…」

ちゃんとゴムはしていたみたいで安心する

果てたレンがぐったりと私に体重をかけて
その余韻に浸っている

好きな人だったらそんな姿も愛おしく感じるのかな?

いつからだろう

一通りの事を終えて欲望を満たした男の姿が気持ち悪く感じるようになったのは。

レンも例外ではなく少し嫌悪感を抱く

ただそれと同時に私も少し満たされていた気がする



服を着てレンはタバコを吸いに外に出る

あ、終わったらケアはしないんだ

「………何やってんだろ私」

罪悪感、虚しさ、寂しさ

一気に自己嫌悪を感じる

そしてまた睡魔に襲われ意識を手放し夢の中




さっき見た夢と同じ人が出てきた

その人は眠る私の頭に手を起きながら私に言う

「なんだよその顔」

チッと舌打ちをして言った彼の顔はぼんやりとしてハッキリとはわからない

でも、思い出せないけどその人はとても苦しそうな表情を浮かべてた気がする

まるであの歌を口ずさむ"あいつ"のように………
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

最後の恋って、なに?~Happy wedding?~

氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた――― ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。 それは同棲の話が出ていた矢先だった。 凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。 ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。 実は彼、厄介な事に大の女嫌いで―― 元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

紡ぎ奏でるのは

藤瀬すすぐ
恋愛
目立たず地味にひっそりと。 そうやって日々を過ごしていたのに、酒の勢いでアイドル社員と関わるようになってしまう。 恋愛とは無縁でいたいのに、強引に迫ってくる後輩についつい意地悪な気持ちと勢いから交際をOKするが、隠しておきたい秘密があった。 「さっき初めてって言った? よっしゃ! 初めて一個ゲット!!」  恥ずかしいセリフを、恥ずかし気もなく口にできるそんな存在。  ひっくり返された人生を理解されなくても、そこにただ居ればいいと言ってくれるなら──

10 sweet wedding

国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。

処理中です...