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第五章、【灰色の知恵】と【黒の理解】ラジエル＆ザフキエル

D-25 二体の王天使

《帝冥天国》リヴォーション







「天国って色々あるんだな。」



『あぁ、天界には天国は4つある。

最初に行った第一と第十の王天使が守る《神聖天国》ディーヴァ、

そしてここ第二と第三の王天使が守る《帝冥天国》リヴォーション、

一番治安の悪い第四第五第八が守る《戦勢》天国ラヴィーナ、

地獄に最も近い第六と第九が守る《暗黒天国》ヴェローテの4つだ。』



「それぞれ王天使が二、三体で守ってるのか…………、アレ第七は？」



そういえばさっきの話に第七の王天使が出てない。



間違えたのか？



「第七の王天使は死亡した。神の手によってな。」



「神が自分で殺したのか？」



「いや、そう言われているだけだ。正確な情報は誰も知らない。第七の王天使はあまり表沙汰にはなってなかったからな。」



「あの、その王天使ってもしかしてハニ





アレイスターがそう言いかけた時、爆音があたりに轟いた。



爆音がした方に目をやると灰色と黒色の二体の天使が立っていた。



どちらも頭の輪っかは二重天輪、王天使だ。



「人間の反応があったが、お前たちはメタトロンを殺したやつだな。」



黒色の天使がそう言う。



「あぁ、俺が殺した。」



「そうか。」



黒色の天使は斧を構える。



「あまり情は湧かないが、一応この神聖なる天界にゴミが侵入したと言う事実に変わりはない。この場で処す。」



黒色の天使がそう言うと後ろの灰色の天使も本をパタリと閉じる。



「こちらは二体。そちらも戦う人間を二人だしたまえ。」



「どうする？」



「僕とアレイスターでいいんじゃない？」



「私戦う手段ありませんよ。」



「魔術使いなよ。」



「……、わかりましたよ。」



天之川とアレイスターも構える。



「威勢がいいですな、私は神より【灰色の知恵】を授かりし王天使、ラジエル。」



「叩き潰してやるぜ、俺は神から【黒の理解】を授かりし王天使、ザフキエル。」



「あ、ども。僕は【研究神】天之川 翔。」



「私は【楽園の創造者】アレイスター＝カミナリ。」



「我々は義務で名乗っているだけ、貴様らの名乗りなど聞いておらん。」



ラジエルがそう煽ると天之川とアレイスターは殺意をむき出しにする。



「なかなかうるさいおっさんだな。」



「不愉快です。」



そうこうしている間にザフキエルは頭上に舞い上がっていた。