世界のためなら何度でも

つぼっち

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第七章、最凶最悪の魔王

#153 ♾跳弾(バウンス)

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俺は精神世界から現実世界へと戻ってくる。

ハジメは先ほど同様サタンを背中から出したままだ。

「その感じ、精神世界で契約でもしてたのか?」

「あぁ、進化した【神喰の魔神】の力をみろ!!」

俺はエクストラスキルを発動する。

見た目は先ほどと変わらないが確実に強くなっている。

「サタン、力を貸してくれ!!」

『任されよう。』

ハジメはサタンと融合し赤く燃え盛る地獄の炎のような鎧に身を纏う。

『サタンは魔力の放出を得意とする。だが精密な魔力の動きが苦手だ。』

「あとハジメは酸っぱいものが嫌いだ。」

『それはどうでもいい。』

「仕掛けて来ないならこっちからやるぞ、《ダーク・リ・ファイア》!!」

暗黒の炎が俺に向かってくる。

俺は横にバッと避ける。

思った通り魔術は直線上にしかいかず、そのままどこかへ飛んでいってしまった。

「チッ、見抜かれたか。ならブラックエンペラー!!」

ハジメの手元に黒い銃が出現する。

「サタン!!」

『おう。』

するとサタンの炎がブラックエンペラーに宿る。


ドドドン!!!!


ブラックエンペラーの弾丸が三発飛んでくる。

俺はそれを軽く避け、魔術を放つ。

もちろん一周してくることも考えて射線に入らないように持ち直す。

「跳ねろ。」

ハジメがそう言った瞬間空中で弾丸が跳ねたのだ。

「ち、跳弾!?」

空中で跳ねた弾丸が俺の体を貫く。

「うぐっ!!」

そして俺の体を貫いた弾丸はさらに空中でさらに跳ね、俺に向かってくる。

「《♾跳弾インフィニティバウンス》。サタンの魔力で空気をを固めその空気で弾を弾く技だ。この特殊な空気は弾丸で貫通されず、永遠に跳ね続ける。」

バババウン!!!

三発の弾丸が宙を跳ね続け、俺のほうに向かってくる。

肉体を貫通した弾も空気を跳ねてまた俺を狙ってくる。

傷は契約して力が上がったアスモデウスの精密魔力操作である程度直していくがそれでも限度がある。

「きた!!」

ハジメがそういうと三発の弾丸は不規則な跳ね方で跳弾し俺の顔面に向かって飛んでくる。

「さぁ死ね聖夜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

俺はその弾丸を、


ガチガチガチ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


俺は弾丸を歯で噛んで止めたのだ。

「えぇ!?」

「ベルゼブブとは無制限契約だぞ。力は最大限に引き出されてると思ってな。」

「だからって世界一周できる速さの弾丸を噛んで止めるかよ。」

「さて。」

俺は指をポキポキと鳴らす。

「覚悟はできてんだろうな。」

「ひ、ひぇ。」
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