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第八章、天へと届く鐘の音と
#102 買い出し
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「お前も来てたのか。」
「明日の準備に来たのですがマスターは呑気にお酒ですか。」
「ま、待ってくれ!!誤解なんだ!!!!」
「へ~。」
ゼロはいつもの無表情な顔でこちらをジッと見つめる。
「ゼロは何か買うもの決めたのか?」
「私はメンテナンス用のオイルを買いに来ました。」
「ふーんオイルね……。ゴーレムのメンテナンスってどんなことやるんだ?」
「全身をマナオイルで磨いて傷や汚れを修復することですが。」
「へ、へ~。全身を……オイルで…………。」
「マスター、よっぽど溜まってるんですね。でも私はゴーレムなのでそういう処理はできませんがあの角を右に曲がって少し行ったところに風俗店がありますよ。」
ゼロが哀れみの目でこちらを見てくる。
「そ、そういうのじゃないから!!俺も魔剣を磨こうかなって思ってただけだから!!!」
「そうなんですね。じゃあ多分一緒の店なので行きましょうか。」
「お、おう。」
「へいらっしゃい!!お、ゼロの嬢ちゃんまた来たのかい。」
「はい、いつものお願いします。」
「おうよ、ちょっと待っとけ。」
そう言って店主らしきドワーフが店の奥に消えていく。
「お前結構ここくるんだな。しかも正体バラして。」
「ええ、メンテナンスマナオイルは結構消費が激しいので。あ、ありましたよ剣用のオイル。」
そう言ってゼロはオイルを渡してくれる。
「ありがと。とは言ったものの剣のメンテなんてどうやってやるのかわかんねぇな。」
俺がそういうと店主が店の奥から大量のオイルを抱えて出てきた。
「ほらよ嬢ちゃん、ゴーレム用最高級マナオイル詰め合わせだ。会計30万ルピアだ。」
「ありがとうございます。」
そう言ってゼロは30万を現金で店主に払う。
「あ、おっちゃん。ついでに魔剣のメンテのやり方教えて欲しいんだけど。」
「魔剣?もしかしてゼロの嬢ちゃんの連れってことは……。」
「こんななりですが一応国王です。マスター、この人はガーソンさんです。」
「よろしく、ガーソン。」
「まさか国王陛下がこんなチンケな鍛冶屋に来てくれるなんて思ってもいませんでした。ワシはガーソンと言います、どうぞよろしくお願いします。」
「あぁ、よろしくな。」
「明日の準備に来たのですがマスターは呑気にお酒ですか。」
「ま、待ってくれ!!誤解なんだ!!!!」
「へ~。」
ゼロはいつもの無表情な顔でこちらをジッと見つめる。
「ゼロは何か買うもの決めたのか?」
「私はメンテナンス用のオイルを買いに来ました。」
「ふーんオイルね……。ゴーレムのメンテナンスってどんなことやるんだ?」
「全身をマナオイルで磨いて傷や汚れを修復することですが。」
「へ、へ~。全身を……オイルで…………。」
「マスター、よっぽど溜まってるんですね。でも私はゴーレムなのでそういう処理はできませんがあの角を右に曲がって少し行ったところに風俗店がありますよ。」
ゼロが哀れみの目でこちらを見てくる。
「そ、そういうのじゃないから!!俺も魔剣を磨こうかなって思ってただけだから!!!」
「そうなんですね。じゃあ多分一緒の店なので行きましょうか。」
「お、おう。」
「へいらっしゃい!!お、ゼロの嬢ちゃんまた来たのかい。」
「はい、いつものお願いします。」
「おうよ、ちょっと待っとけ。」
そう言って店主らしきドワーフが店の奥に消えていく。
「お前結構ここくるんだな。しかも正体バラして。」
「ええ、メンテナンスマナオイルは結構消費が激しいので。あ、ありましたよ剣用のオイル。」
そう言ってゼロはオイルを渡してくれる。
「ありがと。とは言ったものの剣のメンテなんてどうやってやるのかわかんねぇな。」
俺がそういうと店主が店の奥から大量のオイルを抱えて出てきた。
「ほらよ嬢ちゃん、ゴーレム用最高級マナオイル詰め合わせだ。会計30万ルピアだ。」
「ありがとうございます。」
そう言ってゼロは30万を現金で店主に払う。
「あ、おっちゃん。ついでに魔剣のメンテのやり方教えて欲しいんだけど。」
「魔剣?もしかしてゼロの嬢ちゃんの連れってことは……。」
「こんななりですが一応国王です。マスター、この人はガーソンさんです。」
「よろしく、ガーソン。」
「まさか国王陛下がこんなチンケな鍛冶屋に来てくれるなんて思ってもいませんでした。ワシはガーソンと言います、どうぞよろしくお願いします。」
「あぁ、よろしくな。」
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