世界のためなら何度でも

つぼっち

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第六章、偽物注意報発令中

#95 天之川魔術研究会

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「ダークグラトニーが死んだ……か。」

男はモニターの前でグラトニーとダークグラトニーの戦いを見ていた。

男はモニターの電源を切る。

「どうだったの?データ取れた?」

「バッチリだ。ただ錬金魔術なんかいう新技術を作っていたな、これはいいぞ。」

「特異点に近づいた人間がまた一人増えたってことだね。」

モニター前の男と後ろにいた鎌を担ぎ、ペストマスクをかぶった男が話す。

そこに青い軍服を着た男が入ってくる。

「おーっすキャラメル。おもしれー映像あるぜ。」

天之川がキャラメルと呼ばれる男に話しかける。

「そんなことより会長、この実験結果を見てくれ。」

青い軍服をきたキャラメルと呼ばれる男が書類の束を天之川に投げ渡す。

「……、は!?」

天之川は書類の内容に驚いた。

「せ、成功した!?」

「そうだ、約1万回目の実験でようやくだ。」

キャラメルは眼鏡をクイッと上げてニヤリと笑う。

「ちなみに案出したのキャラメルじゃなくて僕ですからね。」

「おいペスト!!今いい感じでカッコつけてるんだから邪魔するんじゃない!!」

キャラメルはペストマスクの男、ペストを叱りつける。

「よくやってくれた!!これで念願の竜が手に入った!!そして俺たちの望みが!!!」

そう言って天之川は両手をあげる。

「『宇宙』に行けるんだ!!」

天之川は不敵な笑みを浮かべた。
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