71 / 286
第二章、二度目の転生
#70 二度目の転生
しおりを挟む
ここにきてからどれくらい時間が立っただろう。
ついにその時がきた。
「なんか俺体薄くなってね?」
「あぁ、ついに転生の時がきたのね。」
女神はそう言いながら興味なさそうに髪の毛をくるくるする。
「それで俺ってここに来てどれくらいの期間が立ったんだ?10年とか?」
「100年。」
……。
「まじ?」
「マジ。」
「マジか~。」
ここにきてもうそんなに時間が経過したのか。」
世界はどこまで進んでんだろう。
ゼロとミルドは生きてるかな?
あいつらはごーれむとスケルトンだし大丈夫だとは思うけど殺されてたりしないかな。
不安だなー。
国の状態はどうなんだろう。
崩壊して100年も経ってるんだし流石にもうないかな。
考えていても仕方ない。
運にかけるか。
すると女神がこちらに近づいてくる。
いつものアホヅラではなく至って真面目な顔で。
「神成 聖夜。いや、グラトニー。」
そう言って俺の真前にくる。
「死なないで。」
「は?」
俺がその言葉の意味を聞こうとした瞬間、俺は別の場所に着いた。
見渡すとそこは全然知らない国であった。
見た目は前と同じでイケメン。
ただ装備は普通の人間のかけだし冒険者と同じ軽めの防具に普通のロングソードだけであった。
財布には5万ルピア。
そしていくつかの薬草が入っていた。
だが暴食や暴食の裁きなどは残っており、ステータスも多分そのままだろう。
しっかしどうすっかなー。
とりあえず情報収集がてら酒場で飲むか。
俺は酒場のカウンター席に座り、ビールととローストビーフを頼む。
あの女神と一緒の空間ではご飯をもらえなかったからな。
久々の飯だ、たっぷり楽しもう。
俺はローストビーフを口に含む。
ん?
味がしない!?
まさかせっかく暴食の裁きになれたと思ったのにまさかのリセットか!?
また人肉生活になっちまう!!
すると隣で同じくローストビーフを頼んでいた客が店長に一言、
「おい店長!!このローストビーフ味がしねぇぜ!!」
「すまない。今調味料が足りなくて味付けができてないんだ。」
「いやお前が悪いんかーーーい。」
びっくりして損したぜ。
俺は気を取り直してビールを飲む。
……うまいっちゃうまい。
けど俺の国の酒の方がうまい。
隣の人もビールを飲んでいたがどこか不満足な顔をしていた。
そして同じくビールを飲んでいた俺に目をやり、話しかけてきた。
「よう旦那。ここのビールはうまいか?」
「あー、うまいっちゃうまいが俺はこれ以上にうまいビールを飲んでたからな。」
「俺もだよ。一度滅んじまったが母国の酒がうまいのなんのって。」
「気が合うな。」
そうして俺はしばらくの間、酒と会話を楽しんだ。
ついにその時がきた。
「なんか俺体薄くなってね?」
「あぁ、ついに転生の時がきたのね。」
女神はそう言いながら興味なさそうに髪の毛をくるくるする。
「それで俺ってここに来てどれくらいの期間が立ったんだ?10年とか?」
「100年。」
……。
「まじ?」
「マジ。」
「マジか~。」
ここにきてもうそんなに時間が経過したのか。」
世界はどこまで進んでんだろう。
ゼロとミルドは生きてるかな?
あいつらはごーれむとスケルトンだし大丈夫だとは思うけど殺されてたりしないかな。
不安だなー。
国の状態はどうなんだろう。
崩壊して100年も経ってるんだし流石にもうないかな。
考えていても仕方ない。
運にかけるか。
すると女神がこちらに近づいてくる。
いつものアホヅラではなく至って真面目な顔で。
「神成 聖夜。いや、グラトニー。」
そう言って俺の真前にくる。
「死なないで。」
「は?」
俺がその言葉の意味を聞こうとした瞬間、俺は別の場所に着いた。
見渡すとそこは全然知らない国であった。
見た目は前と同じでイケメン。
ただ装備は普通の人間のかけだし冒険者と同じ軽めの防具に普通のロングソードだけであった。
財布には5万ルピア。
そしていくつかの薬草が入っていた。
だが暴食や暴食の裁きなどは残っており、ステータスも多分そのままだろう。
しっかしどうすっかなー。
とりあえず情報収集がてら酒場で飲むか。
俺は酒場のカウンター席に座り、ビールととローストビーフを頼む。
あの女神と一緒の空間ではご飯をもらえなかったからな。
久々の飯だ、たっぷり楽しもう。
俺はローストビーフを口に含む。
ん?
味がしない!?
まさかせっかく暴食の裁きになれたと思ったのにまさかのリセットか!?
また人肉生活になっちまう!!
すると隣で同じくローストビーフを頼んでいた客が店長に一言、
「おい店長!!このローストビーフ味がしねぇぜ!!」
「すまない。今調味料が足りなくて味付けができてないんだ。」
「いやお前が悪いんかーーーい。」
びっくりして損したぜ。
俺は気を取り直してビールを飲む。
……うまいっちゃうまい。
けど俺の国の酒の方がうまい。
隣の人もビールを飲んでいたがどこか不満足な顔をしていた。
そして同じくビールを飲んでいた俺に目をやり、話しかけてきた。
「よう旦那。ここのビールはうまいか?」
「あー、うまいっちゃうまいが俺はこれ以上にうまいビールを飲んでたからな。」
「俺もだよ。一度滅んじまったが母国の酒がうまいのなんのって。」
「気が合うな。」
そうして俺はしばらくの間、酒と会話を楽しんだ。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
領主の妻になりました
青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」
司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。
===============================================
オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。
挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。
クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。
新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。
マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。
ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。
捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。
長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。
新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。
フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。
フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。
ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。
========================================
*荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください
*約10万字で最終話を含めて全29話です
*他のサイトでも公開します
*10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします
*誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから
真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」
期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。
※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。
※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。
※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。
※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる