世界のためなら何度でも

【第二幕】第一章、この世界が嫌いだから

#67 まだ終われない物語

もう終わりか。

案外あっけないな。

もう一度この世界に戻りたいな。

そんなことを考えているとアレイスターからもらったお守りが光輝く。

そしてお守りの中から青白い石が出てきた。

すごいベタな展開だな。

『願いを聞き届けよう。』

石からそんな声が聞こえてきた。

俺はこの世界に来てやりたいことがあった。

それは女神を殺すことではない。

その過程で女神を殺さないといけないだけだった。

俺は本当は非人と人間が笑って暮らせる幸せな世界を作りたいんだ。

俺が信頼するみんなでそんな世界を作りたい。

その方がみんな幸せに暮らせる。

だからこそ俺はこの世界が嫌なんだ。

人間が非人を迫害し人間同士でも殺し合う、そんな世界が嫌いだ。

それを催促する女神も嫌いだ。




決めた。

俺は、

『この世界が嫌いだから一度壊して作り直す。』