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つぼっち

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第七章、蒼い血の自警団

#42 ダークヒーロー

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「それでこれからお前はどうするんだ?」

「もう思い残すことはない。 一思いに殺れ。」

「は?」

「俺はヒーローだ。 ヒーローは悪役に負けたら散る運命だ。 遠慮はいらない、ぐさっと一突きで殺してくれ。」

「俺お前を殺す気なんてないよ。」

「俺は悪に見逃されるほど弱いか?」

「そう言う意味じゃねぇよ、俺は確かに悪だ。でも悪は悪でもあくの力を使ってこの世界を変えるヒーロー、いわばダークヒーローだ。」

そう言ってヨルムンに背を向けて歩き出す。

ミルドとゼロもそれに続く。

「それに俺は小学生の頃に助けられたことがあるからな。」

お前は覚えていないかもしれないけど俺があの事件を起こした後の虐められていたとき、委員長のお前と正義がいつも止めてくれた。

その恩は今返すぜ。

俺はゆっくりと立ち去った。



「ほら、これが例の薬だぞ。」

「おぉ、すまない。 それじゃあ早速。」

俺がアレイスターに麻薬を渡すとアレイスターはいきなりその粉を燃やし始めた。

「ちょ、何やってんだよ!!」

「? 何って魔石の錬金だけど。」

「麻薬って燃やしたら魔石になんの!?」

「何を言ってるんだい? これは魔結晶と呼ばれる鉱物を粉々にすりつぶしたものだよ。これを炎の力を借りて錬金すれば純度の高い魔石が作れるんだ。 ただ、これは非常に希少なものだから闇市の人間に悪用されないように国が禁制品に指定したから君に頼んだんだよ。」

あ、俺が麻薬って勘違いしてただけかよ。

「それでこれが約束の報酬だ。」

そういうとアレイスターはケースに入った1000万ルピアを机にバンと出す。

「お、おぉ。」

こんな短時間で1000万も稼げるのかよ。

当分遊んで暮らせるんじゃね?


ビービー


アレイスターの机の上の魔道具から紙のようなものが出てきた。

そこには『神聖会議の案内』と書かれていた。

もう少し読みたかったがアレイスターが急いでその紙をポケットに突っ込んだ。

「ゴホン。ところでグラトニー、もう一つ仕事を頼みたいんだ。」

「なに? 報酬次第じゃなんでもするぜ。」

「助かるよ、仕事内容は破壊された国の瓦礫掃除などだ。」

「報酬は?」

「国。」

アレイスターは平気な顔でいう。

「報酬は掃除した後の国だよ。」

「ま、まじかよ。」

そういうとアレイスターが仕事内容の契約書を差し出す。

俺はそのまま素早くその契約書にサインした。
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