世界のためなら何度でも

つぼっち

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第五章、仲間が欲しい

#28 最上位多機能補助ゴーレム

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俺よりゴーレムの方がレベルが高いのが気になるが、まずは性能を見てみよう。

外見は白人の人間そっくりで、綺麗な金髪と青い目を持っている。

「えぇーっと、ゼロは何ができるの?」

「はい。まずは家事全般ができます。後料理も特別上手なわけではありませんが一応できると言って大丈夫です。戦いにおいては攻撃力があまりありませんが防御力だけは誰にも負けないと自負しています。この高い防御力で味方をかばったりするのが主な役割です。魔力も少しありますが覚えているのは氷結魔術と治癒魔術と火炎魔術のみです。」

「お、おぉ。」

このゴーレム意外となんでもできた。

料理ができるってことは旅の時とかに役に立つ。

しかも敵からかばってくれるなんて最高じゃないか。

俺自身防御力が高いわけではないから助かる。

「じゃあこれからよろしくな。」

「はいマスター。」

そう言って俺とゼロは固く握手する。

手は何でできているのかわからないが少し温もりを感じる。

「よし、今日はとりあえず街に帰るか。」

そう言って歩こうとした時、

「マスター、歩いて帰るのですか?」

「まぁ交通手段がないからな。」

「交通手段ならここにあるじゃないですか。」

そう言って自分を指差すゼロ。

「??」

俺が首をかしげると、人型だったゼロから戦闘機の羽のようなものが生えた。

「え」

「私は最上位多機能補助ゴーレムです。戦闘は苦手ですが盾にも交通手段にもなります。」

そう言ってゼロは俺をお姫様抱っこして街まで飛んでいく。

「こういうのって普通逆じゃね?」

「マスターは飛べないじゃないですか。」

「そういうのじゃなくてさ。」

ゼロにお姫様抱っこされたまま数分飛んでいるとなにかの城が見えた。

「あの城はなんだ?」

「あれは最近できた〈魔王〉の城ですね。 禍々しいオーラを感じます。」

魔王の城は赤と黒で構成されていてめちゃくちゃかっこよかった。

「明日はあの城に行くか。」

「なんのためにですか?」

「宝だよ宝。 あんなでっかい城に宝の一つや二つあるだろう、それを強奪するんだよ。」

「マスターは結構えげつない思想の持ち主なのですね。」

「それになんか親近感があるんだよ、あの城に。」

何かはわからないがあの城には懐かしい感じがする。

「それでは明日はあの城に行きますか。」

そう言ってゼロはさらに速度を上げる。

街についた俺は魔王城攻略のためにアイテムを揃えて早めに寝た。



ちなみにその日の夜は宿が足りなくて二人で一緒に寝た。

女(の姿)の人と一緒に寝るのは男としてきつく、ムラムラしたがゼロの体は硬く、冷たかった。
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