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つぼっち

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第二章、非人の村

#12 暴食の大罪人

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「オラオラどうした!かかってこいよ。」

「……。」

俺は相手がどうやってでるかを考えていた。

俺は昔戦略ゲームで無敗を誇っていたゲーマー、相手がどのように動くかを考えて戦うのが俺の戦闘スタイルだ。

この鍛えた頭脳と〈思考加速3〉を使い出方を探っていると、

「来ないならこっちから行くぜ!!」

そう言って正面から襲いかかってきた。

「正面から!?」

俺はどのような方向からどのような攻撃を繰り出しているか考えていたが、まさか正面から突っ込んでくるとは思わなかった。

俺は華麗にかわし、弓でエンヴィーを撃つ。

矢は背中に突き刺さった。

「い、いてぇ!!」

嘘だろ、あんなかわしやすい矢を避けなかっただと!

まさかこいつ……

弱い!!

「ふー、まだだ!!」

エンヴィーは学習せずに再び俺に向かって突進してきた。

「くらいやがグハァァァァ!!」

俺は突進してきたエンヴィーに肘打ちを食らわす。

一見弱そうだが、レベル50の肘打ちはレベル34の人間が食らったらひとたまりもないだろう。

「どうする、まだ続けるか?」

「グゥゥゥゥゥゥゥ!!」

エンヴィーは悔しそうに歯ぎしりする。

だが、途端にその顔から少しの笑みがこぼれる。

「レベルの差には勝てないか。あ~あ、羨・ま・し・い・な~その力。」

その瞬間、

「あ。」

「え?」

エンヴィーが口を開いた瞬間俺の体の一部が膨張し出す。

「え?え?」

「しくった!!おいはなせ!!俺を巻き込むんじゃね


ボカン!!!!!!!!!


エンヴィーが俺を巻き込んで大爆発した。

自爆した!?

俺は隣を見るとエンヴィーは絶命した。

最後のセリフから多分誤爆したんだろう。

結果的にエンヴィーは倒せたが、爆発に巻き込まれた俺は致命傷レベルの傷を負ってしまった。

これが本当のイタチの最後っ屁ってやつか。

異世界にきて少ししか経ってないのにいきなり死ぬのかな。

俺は女神の顔を思い出した。

そもそもこんなことになったのはあいつのせいだ。

あいつがこんなところに転移させたのが悪いんだ。

そう考えると怒りが込み上がってくる。

「俺は……あいつを殺すまで……しねない!!」

そう強く思った時、


《スキル〈暴食〉の解放条件の成立を確認しました。これにより、[神の領域]の一部の力を与えます》


頭の中でそんな声がした。

これが異世界転移のお決まりのシステムボイスってやつか。

さっきシステムボイスが暴食の解放条件の成立とか言ってたな、ちょっと見てみるか。

俺は動かない体を無理やり動かして自分を鑑定する。





名、グラトニー

種族、人間

レベル、73

スキル、鑑定10・暴食・思考加速5・弓術4・剣術1

魔術、火炎魔術

称号、暴食の大罪人・策略家・魔物喰






俺はその後、さらに暴食を鑑定する。





暴食・・・大罪人の1人が持っている魔神の力の一つを受け継いだスキル。解放条件を満たすことで真の力を発揮する。
正し、使い方を間違えると裁きを受ける。
〈解放条件〉①女神への復讐を誓う。
②人を一人殺す。
〈解放能力〉顎の力倍増、歯の強化、消化器官強化、栄養無限貯蔵、身体能力強化、暴食治癒、暴食の指輪獲得、魔術効率上昇、魔術威力上昇

〈制裁条件〉???
〈裁き〉???






これあれか、魔神が言ってた力か。

それにしても能力解放したらすごいことになったな。

てかそれよりこの傷をどうにかしないと。

確か〈暴食〉の能力に暴食治癒ってやつがあったよな。

聞いた感じ回復系の力だと思うんだけどどうなんだろ。


〈暴食治癒〉・・・物を食べることで体力を回復する。
そのものが肉の場合、回復が早くなる。



俺はちらりと横を見る。

そこには焦げたエンヴィーの死骸がある。

「……。」

俺はしばらく考えた後、




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