世界のためなら何度でも

つぼっち

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第一章、長い長い英雄譚のはじまりはじまり

#4 見えてきた希望

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「はぁ、はぁ。まいたか?」

俺は超全速力で狼を振り切った。

ったく、この森なんなんだよ。

狼に襲われてる途中に赤い目でツノが生えたうさぎや、爪と牙が異常に発達した虎みたいなのも出てきた。

そういえば鑑定でこの森のことしらべてなかったな。

ちょっと調べてみるか、鑑定!



名、魔物の森

説明、非人の村と隣接する森。出入り口は一箇所にしかなく、そこへの道は隣接する村につながっており、たどりつくための道は村の民にしかわからないと言われている。森の中では独自の生態系が作られているとされている。森の中にいる魔物の平均レベルは30以上と言われている。



「Oh my……」

平均レベル30以上。

現在の俺のレベルは1。

どうあがいても勝てる気がしない。

それに、暴食のせいで人より腹が減る俺が生き残るにはこの森の魔物を食わないといけない。

ただそのためには魔物を倒さないといけないので、レベル1の俺では絶対勝てない。

かといって人里への道をこの広大な森から探せるか分からない。

万が一、人里への入り口を見つけれたところでその人達が敵対する可能性もあるので無理。

…………

俺詰んでね?

あの女神どこまで俺に無理ゲーを押し付ければ気が済むんだ。

許せん。

いや、考えてても仕方がない。

とりあえず道を探そう。

俺は森の道なき道を進んでいく。


2時間後


「無理」

俺は探し始めて2時間で疲れ果てて岩陰で休憩していた。

この森は魔物のせいなのかとても入りくねっていて、ちょっと登っただけですぐ疲れる。

おまけに暴食のせいで腹が減ってもう動けない。

あーーーーーーー、どうすりゃいいんだ!

…………

「喉……乾いたな。」

俺はさっき見つけた水をためている植物をちぎって飲む。




名、水袋草

説明、地中から吸った水分を袋に貯める習性がある植物。溜まった水は非常に美味しく、透き通っている。




ふと隣を見ると、巨大な虫を捕まえている食虫植物が目に入る。

食虫植物は自分のつたに振動を感じるとその震源を丸呑みにするシステムらしい。

危ないなこんなトラップ仕掛けやがって。

異世界は植物までもがたくましく育ってるな……。

「まてよ?」

俺は食虫植物を見て、レベル差がある敵を倒す方法を閃いた!
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