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「さーって…ここからどうしようかな…」
ホブゴブリンを落とし穴を使って仕留めた後、通常のゴブリンしか見えず驚異となる存在は特に見当たらなかったので、俺とリンは残りのゴブリン達を問題なく撃退することができたのだが、だからといって全てが済んだわけではない。
倒したゴブリン達の後始末というのも考えなければいけないのだ。
いつもであれば、1匹ずつ仕留めているのでどこか一ヶ所にまとめて後から焼いてという感じなのだが、今回は一網打尽にしたこともあり、今俺の前にはかなり多くのゴブリンが転がっていた。
見ていて清々しい感じのものではない。
穴に入っているゴブリンも多いので、正確な数は分からないのだが、ざっとみた感じでは50以上はいるのではないかと思う。
コイツらをいつものように一ヶ所にまとめて、焼却処理というのはどうにも面倒くさすぎる。
魔石を回収しなければというのも考えると、とてもじゃないが俺とリン、カロリーの三人だけですぐに終わるとは思えない。
「ねーね。これしーしーする?」
「ん?しーしー?これって、ゴブリンのことか?」
何か良い方法とかは無いのだろうかと考えている俺の横で、何やらリンが1匹のゴブリンを指差す。
「あれだして?」
「しーしー」って何だ?とか思っていたら、リンはどうやら俺にメニューを出して欲しいようだ。
メニューを起動させると彼女は俺のメニューを操作しだす。
「ん?何々…ゴブリンを取り込みますか、だと?」
そのまま黙って彼女が操作するメニューの様子を見ていると、何やらゴブリンを取り込むかどうかの表示が現れた。
「そうそう、これぽいするときれーきれーなるよ」
「えっ?コイツらを処理できるということか?」
「そうそう。ぱとすといなくなるよ」
半信半疑で言われた通りに操作を行うと…
「あれっ…えっ?マジで?」
目の前からゴブリンが突然、消えた。
正確には、全部では無く落とし穴とその周辺にいたゴブリン達限定であるが、多分今の操作で一気に全体の半分位のゴブリンが消えているのだ。
「あとねーここ」
俺の驚きも別に気にしないというように、そのまま彼女はメニューを操作して右側を指差すと…
「ん?使用可能魔力674?えっ?どういうこと?」
「おけーおけー」
頭の中が追い付かない。
確かさきほど確認したときには30位だったはずなのだが、今は赤文字で674となっている。
一気に増えていのだ…
それも爆発的に…
だが彼女は笑いながらサムズアップするだけだ。
メニューの取り込みでゴブリン達を取り込むことができたのは理解した。
そして恐らくだが、ゴブリン達は体内に魔石を宿していたので、取り込んだときに魔石も取り込むことができたので使用可能魔力が増えたのも納得できる。
だが、ゴブリンの魔石は確か魔力に換算したときは10だったはず。
なので、674となるにはゴブリンを60以上は取り込む必要があるのだが、さきほど見渡した範囲にそれほどの数のゴブリンはいなかった。
多くみても30ちょいがいいところだったと思う。
「これでいいの?」
「うんいいの」
首を傾げながら問う俺にリンは笑顔だ。
それらから察するに、今まではゴブリンの魔石のみを取り込んでいたのだが、どうやら始末した後であればゴブリンごと取り込むことができるということなのだろう。
そしてゴブリンごと取り込んだ場合は、通常の魔石の他にボーナス値の様なものも加算されるということなのだろうか。
それであれば、今までゴブリンを倒した後、焼却していたのだが、それは焼却ではなく小屋までもって来た方が良かったのかもしれない。
なんてことを一瞬、思ってしまったのだが、小屋から離れた場所で倒していたゴブリンにそんなことをいちいちしていられない。
いくらホムンクルスで行うとはいっても、面倒くさいことは面倒くさいのだ。
現に今だって全てのゴブリンを取り込むことができたわけではなく、取り込むことが出来なかったゴブリンもいる。
恐らくだが取り込みが成功したのはリンというダンジョンの領域の範囲内にいるゴブリンだけのようだ。
なので、後はフィールドの外にいるゴブリンをフィールド内に移動させることができれば、メニューからゴブリンを綺麗さっぱりと処理することができるのだろうということで、そこからは後はヒタスラに単純作業である。
俺やリン、が領域の外にいるゴブリンを、アイテムボックス使いながら領域内まで運んでいく作業は比較的すぐに片がついたが、その次はゴブリンの血の処理などの汚れ業務なども残っている。
全ての作業が終わり、俺たちの前にあるのはホブゴブリンの死体だけとなった頃、既に夕方は過ぎていた。
後は、レントにこいつが本当にベンケーとかいうヤツなのかを確認してもらおうと思う。
ちなみに後片付けの度にも使用可能魔力は順調に増えていき最終的には1237まで上昇していた。
だが相変わらず赤文字は変わらない。
今日の朝などは別段、赤文字とかにはなっていなかった。
リンに聞いてもあまりよく分からないといった様子だ。
なので後でガイアス様にでも聞いてみようと思う。
ホブゴブリンを落とし穴を使って仕留めた後、通常のゴブリンしか見えず驚異となる存在は特に見当たらなかったので、俺とリンは残りのゴブリン達を問題なく撃退することができたのだが、だからといって全てが済んだわけではない。
倒したゴブリン達の後始末というのも考えなければいけないのだ。
いつもであれば、1匹ずつ仕留めているのでどこか一ヶ所にまとめて後から焼いてという感じなのだが、今回は一網打尽にしたこともあり、今俺の前にはかなり多くのゴブリンが転がっていた。
見ていて清々しい感じのものではない。
穴に入っているゴブリンも多いので、正確な数は分からないのだが、ざっとみた感じでは50以上はいるのではないかと思う。
コイツらをいつものように一ヶ所にまとめて、焼却処理というのはどうにも面倒くさすぎる。
魔石を回収しなければというのも考えると、とてもじゃないが俺とリン、カロリーの三人だけですぐに終わるとは思えない。
「ねーね。これしーしーする?」
「ん?しーしー?これって、ゴブリンのことか?」
何か良い方法とかは無いのだろうかと考えている俺の横で、何やらリンが1匹のゴブリンを指差す。
「あれだして?」
「しーしー」って何だ?とか思っていたら、リンはどうやら俺にメニューを出して欲しいようだ。
メニューを起動させると彼女は俺のメニューを操作しだす。
「ん?何々…ゴブリンを取り込みますか、だと?」
そのまま黙って彼女が操作するメニューの様子を見ていると、何やらゴブリンを取り込むかどうかの表示が現れた。
「そうそう、これぽいするときれーきれーなるよ」
「えっ?コイツらを処理できるということか?」
「そうそう。ぱとすといなくなるよ」
半信半疑で言われた通りに操作を行うと…
「あれっ…えっ?マジで?」
目の前からゴブリンが突然、消えた。
正確には、全部では無く落とし穴とその周辺にいたゴブリン達限定であるが、多分今の操作で一気に全体の半分位のゴブリンが消えているのだ。
「あとねーここ」
俺の驚きも別に気にしないというように、そのまま彼女はメニューを操作して右側を指差すと…
「ん?使用可能魔力674?えっ?どういうこと?」
「おけーおけー」
頭の中が追い付かない。
確かさきほど確認したときには30位だったはずなのだが、今は赤文字で674となっている。
一気に増えていのだ…
それも爆発的に…
だが彼女は笑いながらサムズアップするだけだ。
メニューの取り込みでゴブリン達を取り込むことができたのは理解した。
そして恐らくだが、ゴブリン達は体内に魔石を宿していたので、取り込んだときに魔石も取り込むことができたので使用可能魔力が増えたのも納得できる。
だが、ゴブリンの魔石は確か魔力に換算したときは10だったはず。
なので、674となるにはゴブリンを60以上は取り込む必要があるのだが、さきほど見渡した範囲にそれほどの数のゴブリンはいなかった。
多くみても30ちょいがいいところだったと思う。
「これでいいの?」
「うんいいの」
首を傾げながら問う俺にリンは笑顔だ。
それらから察するに、今まではゴブリンの魔石のみを取り込んでいたのだが、どうやら始末した後であればゴブリンごと取り込むことができるということなのだろう。
そしてゴブリンごと取り込んだ場合は、通常の魔石の他にボーナス値の様なものも加算されるということなのだろうか。
それであれば、今までゴブリンを倒した後、焼却していたのだが、それは焼却ではなく小屋までもって来た方が良かったのかもしれない。
なんてことを一瞬、思ってしまったのだが、小屋から離れた場所で倒していたゴブリンにそんなことをいちいちしていられない。
いくらホムンクルスで行うとはいっても、面倒くさいことは面倒くさいのだ。
現に今だって全てのゴブリンを取り込むことができたわけではなく、取り込むことが出来なかったゴブリンもいる。
恐らくだが取り込みが成功したのはリンというダンジョンの領域の範囲内にいるゴブリンだけのようだ。
なので、後はフィールドの外にいるゴブリンをフィールド内に移動させることができれば、メニューからゴブリンを綺麗さっぱりと処理することができるのだろうということで、そこからは後はヒタスラに単純作業である。
俺やリン、が領域の外にいるゴブリンを、アイテムボックス使いながら領域内まで運んでいく作業は比較的すぐに片がついたが、その次はゴブリンの血の処理などの汚れ業務なども残っている。
全ての作業が終わり、俺たちの前にあるのはホブゴブリンの死体だけとなった頃、既に夕方は過ぎていた。
後は、レントにこいつが本当にベンケーとかいうヤツなのかを確認してもらおうと思う。
ちなみに後片付けの度にも使用可能魔力は順調に増えていき最終的には1237まで上昇していた。
だが相変わらず赤文字は変わらない。
今日の朝などは別段、赤文字とかにはなっていなかった。
リンに聞いてもあまりよく分からないといった様子だ。
なので後でガイアス様にでも聞いてみようと思う。
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