最後に笑うのは

りのりん

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再婚を申し込まれた時
呆気にとられてしまった
「わたくし、です、か?」

夫に不倫されしかも追い出された形
娘もいる

私はアルディニアに戻ったら
静かにシャナと暮らせたら
それで良いと思っていた

そこに再婚の申し込みである
しかも現王の弟である
大公殿下

「あなたしか私の妻になる人は
いないと思うのだ嫌でなければ
受けてくれるとありがたい
どうだろう?」

尋ねられてはいるのだろうが
まるで決定事項のように聞こえる

「私でよけれれば喜んでお受け
いたしましょう
しかし、娘も共にでなければ
お断り致しますわ」

あの子は私の大事な大事な娘
大嫌いなあの男との子供だが
あの子を失ってまで生きる事など
私には考えられない

「当たり前だ
娘はシャナといったな
君と夫婦になったら私の娘だ
君と同じように慈しむ事を
約束しよう」

この人のこの言葉を信じて
私はビルディック大公妃となった

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