最後に笑うのは

3

「使用人との契約は
我が家スイトニア伯爵ではなく
奥様の実家であるラグースト
公爵家との契約だったようです

無論、給金もラグースト公爵家から
支払われておりました

旦那様もご存知の事とおっしゃって
おられましたが…」

顔を白から少し赤みをおびた顔をして
さけびだす

「し、知らん　知らんぞ
そんな話し聞いた覚えもない！」

声が大きい…
朝から私だけが叱られ
出来る事なら私も同じように
出て行きたかった
こんな主人に仕えたくはなかったのだから


「婚姻を結ばれた時にいくつか
契約されました中にございました
ようにお聞きしましたが…」

思い当たったようで
ますます声が大きくなる

「すぐに料理人や他の使用人も
新たに採用しろ　すぐにだぞ
朝食は誰か一人くらいは残ってる
やつで料理できるだろう
今日はそれで我慢してやる

あの女め……
いなくなっても鼻につくやつだ