8 / 21
7 やらかした
しおりを挟む
ーー王子
「この国の王子だというのに」
冷や汗が滝のように流れてきた。
ど、どうしよう。
ーーーこの王子
王子、正しくは王太子殿下の弟だ。
記事でみたことがある。国王のご子息達は甘いマスクをもち国中の女性をメロメロにしてしまう。だとか、剣術も学問も礼儀作法も完璧なご子息は将来安泰だ。だとか、写真付きでそんなことが書いてあったような気がする。
でも、こんなことも書いてあった。王弟は、真面目で誠実で寛容なお心をもつ人だと。
ん?じゃあここに居る人は、、?
しばらく放心し頭を垂らしながら一点をみつめる俺に、簡易ベットに座る王子はニヤニヤしながら覗き込んできた。
「あ~あー、
弁償とか軽々言っちゃってよー」
きっと王子ともなる人が着ている服は俺が一年三食おやつ付きで過ごしても、余裕で過ごせてしまうのだろう。
「どーすんだ?」
ハハっと笑うこの人は、記事で見た人とは全くの別人だ。なんだ誠実で寛容な心を持ってるって。真逆じゃないか。
やっぱりあのまま放っておくべきだった。
「あのまま放って置かなくてよかったな。もし倒れてるとこが他の人に見つかってたら、お前極刑だぞ?」
いや、放っておかなくてよかった。本当に。
「まずまず、お前みたいな平民が俺に怪我させて、その上引きずりやがって、服をよごすなんて」
それだけで重罪だ。と言い張るこの人はとても意地が悪いと思う。
本当に焦ってきた。俺は王子という尊き存在にとんでもないことをしてしまったのだ。冷や汗が止まらない。言葉を発していいのかもわからない。
黙り込む俺に王子はさらに畳み掛けてきた。
「一生かけて償っても足りないだろうな」
そんなことはわかってる。
「家族に迷惑かけちゃうなぁ?」
ほんとにだ。どう伝えよう。
王子にぶつかって重罪になりました?
王子に怪我させて死刑です?
罪を償うためにお金を貸してください?
いや、
ダメだ。迷惑なんてかけられない。
もう必死に頼み込むしかないのだろうか。
「お、おねがいです。なんでもしますから!」
家族だけには、母にだけには!迷惑かけたくないんですと涙目になりながら必死に訴えかけた。大変ながらも女手一つで育ててくれたお母さんには感謝しなければいけないことがたくさんある。俺のせいで、パン屋が続けられなくなったら最悪の親不孝ものだ。
「惨めだな」
フッといいながらそう言い放つ王子に俺は必死に頭を下げた。
「何でもするって、また軽々しくいいやがって」
そう嘲笑うように言った王子だが、軽々しくではない。
すると手が迫ってきた。
「んぐっ」
またもやこの王子は顎を掴んできた。ブチュッとほっぺを潰されて、顔を上げさせられる。
「な、なにして!」
片方の手で顎とほっぺを鷲掴んで来たかと思ったら、次はもう片方の手で服をめくってきた。
「や、やめっ!」
やめろ何するんだ!
ただでさえヒョロヒョロで小柄なのに王子にみられるような体はもっていない。
王子は俺の体をじっとみつめて
「貧相な体だな」
と、言ってきた。
なんて失礼な王子なんだ!!
人の体を勝手にめくって来たかと思ったら貧相だなんて。確かに普段運動をしない俺は筋肉がほんとんどついていない。
「こんなんじゃ奉仕もまともにできないぞ。」
「ほ、ほうし、、、?」
「あぁ、そうだ。」
口角を上げ、いじの悪い顔をしている。
「その身を俺に捧げろ」
そしたら罪を不問にしてやると言いうと、王子の顔が俺の体に近づき
乳首をぺろっとなめてきた。
「この国の王子だというのに」
冷や汗が滝のように流れてきた。
ど、どうしよう。
ーーーこの王子
王子、正しくは王太子殿下の弟だ。
記事でみたことがある。国王のご子息達は甘いマスクをもち国中の女性をメロメロにしてしまう。だとか、剣術も学問も礼儀作法も完璧なご子息は将来安泰だ。だとか、写真付きでそんなことが書いてあったような気がする。
でも、こんなことも書いてあった。王弟は、真面目で誠実で寛容なお心をもつ人だと。
ん?じゃあここに居る人は、、?
しばらく放心し頭を垂らしながら一点をみつめる俺に、簡易ベットに座る王子はニヤニヤしながら覗き込んできた。
「あ~あー、
弁償とか軽々言っちゃってよー」
きっと王子ともなる人が着ている服は俺が一年三食おやつ付きで過ごしても、余裕で過ごせてしまうのだろう。
「どーすんだ?」
ハハっと笑うこの人は、記事で見た人とは全くの別人だ。なんだ誠実で寛容な心を持ってるって。真逆じゃないか。
やっぱりあのまま放っておくべきだった。
「あのまま放って置かなくてよかったな。もし倒れてるとこが他の人に見つかってたら、お前極刑だぞ?」
いや、放っておかなくてよかった。本当に。
「まずまず、お前みたいな平民が俺に怪我させて、その上引きずりやがって、服をよごすなんて」
それだけで重罪だ。と言い張るこの人はとても意地が悪いと思う。
本当に焦ってきた。俺は王子という尊き存在にとんでもないことをしてしまったのだ。冷や汗が止まらない。言葉を発していいのかもわからない。
黙り込む俺に王子はさらに畳み掛けてきた。
「一生かけて償っても足りないだろうな」
そんなことはわかってる。
「家族に迷惑かけちゃうなぁ?」
ほんとにだ。どう伝えよう。
王子にぶつかって重罪になりました?
王子に怪我させて死刑です?
罪を償うためにお金を貸してください?
いや、
ダメだ。迷惑なんてかけられない。
もう必死に頼み込むしかないのだろうか。
「お、おねがいです。なんでもしますから!」
家族だけには、母にだけには!迷惑かけたくないんですと涙目になりながら必死に訴えかけた。大変ながらも女手一つで育ててくれたお母さんには感謝しなければいけないことがたくさんある。俺のせいで、パン屋が続けられなくなったら最悪の親不孝ものだ。
「惨めだな」
フッといいながらそう言い放つ王子に俺は必死に頭を下げた。
「何でもするって、また軽々しくいいやがって」
そう嘲笑うように言った王子だが、軽々しくではない。
すると手が迫ってきた。
「んぐっ」
またもやこの王子は顎を掴んできた。ブチュッとほっぺを潰されて、顔を上げさせられる。
「な、なにして!」
片方の手で顎とほっぺを鷲掴んで来たかと思ったら、次はもう片方の手で服をめくってきた。
「や、やめっ!」
やめろ何するんだ!
ただでさえヒョロヒョロで小柄なのに王子にみられるような体はもっていない。
王子は俺の体をじっとみつめて
「貧相な体だな」
と、言ってきた。
なんて失礼な王子なんだ!!
人の体を勝手にめくって来たかと思ったら貧相だなんて。確かに普段運動をしない俺は筋肉がほんとんどついていない。
「こんなんじゃ奉仕もまともにできないぞ。」
「ほ、ほうし、、、?」
「あぁ、そうだ。」
口角を上げ、いじの悪い顔をしている。
「その身を俺に捧げろ」
そしたら罪を不問にしてやると言いうと、王子の顔が俺の体に近づき
乳首をぺろっとなめてきた。
42
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
ヤクザと捨て子
幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子
ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。
ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
市川先生の大人の補習授業
夢咲まゆ
BL
笹野夏樹は運動全般が大嫌い。ついでに、体育教師の市川慶喜のことも嫌いだった。
ある日、体育の成績がふるわないからと、市川に放課後の補習に出るよう言われてしまう。
「苦手なことから逃げるな」と挑発された夏樹は、嫌いな教師のマンツーマンレッスンを受ける羽目になるのだが……。
◎美麗表紙イラスト:ずーちゃ(@zuchaBC)
※「*」がついている回は性描写が含まれております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる