贖罪の救世主

水野アヤト

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第四十五話 切り札

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 グラーフ同盟軍が怪物に対して総攻撃を開始する、その少し前の事である。
 訳も分からず、悠紀や真夜と一緒に連れて来られた櫂斗。彼らが連れて来られたのは、同盟軍を代表する各国の指揮者達が集まった場であった。その場所には、自分達をここへ呼んだギルバートの姿もある。到着するや否や、ギルバートは櫂斗を切り札と呼ぶのだった。
 
「まっ、待ってくれよ将軍さん! あんた、俺にあの怪獣倒せって言うつもりか!?」
「はーはっはっはっ! まさにその通りですよアリマ殿、話が早くて助かりますな」

 何も知らされぬまま、ただ連れて来られただけの櫂斗達は、当たり前の様に肯定するギルバートに驚愕させられた。この世界に迷い込んでからというもの、様々な事に驚かされてばかりなのだが、これ以上の驚愕はない。強いて上げれば、訳が分からないまま戦わされた勇者の試練以来だ。
 今回は、とても勝てるとは思えない相手である。勇者の試練で戦った火龍より敵は巨大で、しかも悍ましい肉食の化け物だ。自分達が解放した伝説の秘宝の力を、敵に向けて最大限発揮したとしても、勝てるとは思えない大きさである。

「そりゃあ、俺の聖剣は火龍を一撃で倒せましたけど、あんな大きさ⋯⋯⋯⋯」
「アリマ殿。貴方の聖剣は魔を討ち払う光魔法を操る。しかもその力は非常に強力で、あの火龍ですら一撃で葬り去る程です。あれと同じ事を、今度はもっと大掛かりにやればいい」
「いやいやいや! 簡単に言うなよ! あれを倒すのにどんだけ魔力が必要か、俺にも全然分かんないんだよ!」

 実際に聖剣を使っている櫂斗には分かっている。火龍を倒した時に発揮した力では、あの怪物を倒すのに全く足りない。仮に放ったところで精々、戦車部隊が与えた損傷よりは、大きなダメージを与える事が出来るくらいだろう。
 相手が驚異的な再生能力を有している以上、やるからには一撃で葬り去る以外に倒す方法はない。そのためには、魔物を消滅させる事の出来る光魔法が最も効果的であり、櫂斗の聖剣こそがこの場で一番強力な武器となる。
 問題は、櫂斗自身が言っているように、そんな強大な魔力をどうやって用意するかだ。

「そっ、そうだ! 怪獣には怪獣をぶつければいいんだよ! 今から華夜ちゃんを呼ん―――――」
「彼女はまだ眠ったままです」
「じゃ、じゃあさ! さっきみたいに空から大量に爆弾降らせて―――――」
「恐らく、やったところで完全に消滅させるには威力不足でしょう」
「万策尽きてる!?」
「だから貴方に来て頂いたのです。諦めて協力して下さいますかな?」

 ここに連れて来られた時点で、櫂斗には最初から逃げ場はなかった。櫂斗に期待するギルバートの視線と、リック、ロイド、アリステリアの鋭い視線が彼に向けられる。特にリックの視線は、やはり櫂斗を恐がらせてしまう。
 怯える櫂斗の様子を見て、溜息を吐いたリックとロイド。アリステリアに至っては、櫂斗の事などどうでもいいらしく、聖剣にしか興味がいっていない様子である。それぞれ考え方は違うだろうが、「こんな奴が切り札なのか?」という思いは皆同じだった。

「ちょっと、こんな子がほんとに使えるの? どう思う、狂犬さん?」
「正直こいつは使えない。でも、火龍を一撃で倒したっていう話が事実なら、大量の魔力さえ用意できればその聖剣で何とか出来るかもな」
「やっぱりそう思う? なら、私の予想は正しそうね」

 そう口にしたロイドは、櫂斗ではなく今度は悠紀と真夜に視線を向ける。ロイドも同じ考えなのだと理解し、リックも彼女達の方へと顔を向けた。
 二人に見つめられ、訳が分からず動揺を隠せない悠紀と真夜。理由が分からない彼女達は、助けを求めてギルバートを見る。すると彼は、リックとロイドの読みに感心した様子で、今度は同じく勇者である彼女達に顔を向けた。

「ハヤミ殿、クジョウ殿。御二人にはアリマ殿に協力して力を貸して頂きます」
「どっ、どういう事⋯⋯⋯⋯? 櫂斗に力を貸すって言ったって、私達に一体何を⋯⋯⋯⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯」

 悠紀は当然の様に疑問を持ち、真夜は下を向いて沈黙していた。いつもの真夜ならば直ぐに抗議するところだが、今の彼女はまだ精神的な傷が癒えていないせいで、戦場に出れはしたものの、本調子とは言い難いのである。
 真夜がこんな状態で、勇者最後の一人である九条華夜《くじょうかや》は、力を使い果たして未だ眠りについたままだ。今や、秘宝に選ばれた四人の勇者の内、真面に戦えるのは櫂斗と悠紀だけである。それでもギルバートは、この場にいる全員に向けて言葉を続けようとしていた。

「何故、伝説の秘宝が四つ存在し、勇者が四人必要なのか。その理由を考えた事はありますかな?」
「⋯⋯⋯?」
「四人がそれぞれ違う武器、違う能力を操り、戦い方もばらばらときている。恐らくこれは、個々に運用する魔導兵器ではなく、四つで一つの武器なのだと私は考えています」

 伝説の秘宝を魔導兵器と呼び、自らの推測を述べたギルバート。彼の考えはリック達も同意見であり、切り札の聖剣を実際に操る櫂斗以外の、悠紀と真夜が呼ばれた理由の見当は付いている。

 仮に、伝説の秘宝が四つで一つの武器だとして、力を合わせて戦う魔導兵器だとする。その中でも櫂斗の聖剣は、絶大な一撃を放つまさに切り札だ。この切り札を運用するための補助を行なうのが、残りの秘宝の役目だとしたら⋯⋯⋯⋯。
 ある時は聖剣と肩を並べて戦い、聖剣が必殺技を放つ時は、魔力の充填が終わるまでの様々な補助を行なうのが、聖槍と聖弓と聖書の役目なのだとすれば、聖剣だけでは真の力を発揮できない。

「残念ながら聖書の力は使えませんが、幸いな事に聖槍と聖弓は健在です。御二人の力をアリマ殿に集めれば、より強力な一撃を放てるでしょう」
「力を貸すのはいいけど、一体どうやってそれをやるの? 使ってる私達だって、この武器の使い方ちゃんと知らないんだから」
「勿論、その事は知っております。秘宝を保管していた我々王国の人間でさえ、秘宝については何も知らないのですから」
「わかってるなら無茶言わないで! この世界の人ってどうしてこう無茶苦茶なの!?」

 堪え切れず悠紀が怒気を込めて叫ぶが、彼女が怒るのも無理はない。実際に秘宝を使っている彼女達でさえ、この武器の正体や使い方を全く知らないのである。人の生死が懸かったこの状況で、推測だけで勝手なこと言われては堪ったものではない。

「まあまあ、御怒りはご尤もですが少し落ち着かれた方がいい。心配しなくとも、使い方は秘宝の方から教えてくれるでしょうから」
「えっ⋯⋯⋯!?」
「勇者の試練の時も、秘宝は使用者の命の危機を察して力を解き放った。ならば今回も、あの時と同じ事が起きて不思議はない」
「そんな都合よく―――――」

 そんな都合よくいくわけないと、勇者である悠紀達は思った。反論しようとした悠紀が言いかけたその時、三人の勇者達が握る武器が、突然光を放ち始めたのである。
 
「なっ、何だこれ!?」
「やだ、うそ⋯⋯⋯! ほんとに同じじゃない!」
「また、頭の中で声が⋯⋯⋯⋯!」

 櫂斗、悠紀、真夜の三人のそれぞれの得物が発光し、同時に勇者の試練の時と同じ現象が起きる。
 ギルバートが言ったように、怪物の出現を受け、使用者の生命の危機を察知したのか、勇者の武器は三人に再び使い方を教え始めた。周囲の人間には聞こえない、彼らの頭の中だけに響く声が、あの時と同じようにまたも力の解放を行なう。

『敵対行動を行なう超大型生物を確認。危険度判定甲。敵対象に使用する殲滅手段を選択します』
「こいつ、またわけわかんない言葉の羅列を⋯⋯⋯⋯」
『対象への殲滅手段を選択しました。戦闘能力上限解放。超大型生物に対する殲滅手段は参式を使用します』

 頭の中に次々と流れ込んでくる言葉に、三人は混乱しつつも使い方を学んでいた。彼らが聞いている言葉は、勿論ギルバート達には聞こえてはいない。
 ある程度これを知っているギルバートは、自分の思惑通りに事が運びつつあるのを満足そうに見つめ、何も知らないリックやロイドは、不思議そうに三人の様子を眺めていた。そんな中、秘宝に隠された未知の力に、最も興味を示していたのはアリステリアである。この場の誰よりも、彼女は秘宝が発動している力に興味を示し、頭の中の声に集中している三人の様子をじっと観察していた。

 それから数秒の時間が経って、勇者の武器から光は消えていき、何事もなかったように元の状態へと戻った。三人の頭の中に声も響かなくなり、櫂斗達は我に返ってそれぞれの得物を凝視した。
 やがて、信じられないという顔をした三人を代表し、皆に向けて櫂斗が口を開く。

「あっ、あのー⋯⋯⋯⋯。これが言うには倒せちゃうらしいです、あれ」

 説明を受けた櫂斗達本人が、一番信じられないという思いだった。彼らが操る武器は、使用者たる三人に驚くべき方法を教え、あれを倒せると宣言したのである。しかし、本当にそんな方法で倒せるのかという思いの方が強いため、三人共自信はなかった。

「俺が聖剣で必殺技を放つ準備をして、悠紀と先輩が俺に力を集めれば倒せるって⋯⋯⋯⋯⋯」

 ギルバートはやはり満足そうに笑みを浮かべ、リック達は驚きつつも、ある程度予想通りだった事もあって、大きく取り乱す事はなかった。
 それでも、こんな剣一本で本当にあの巨大な怪物を、たった一撃で討ち倒せるなど、簡単に信じられる話ではない。ギルバートは兎も角、特にリックとロイドは秘宝の力に疑いの念を抱いていた。
 だが今は、残されたたった一つの手段に全てを懸けるしかない。聖剣が倒せる言うならば、試してみる価値はあるだろう。最初にギルバートの作戦を了承したのは、一度溜め息を吐いて口を開いたリックだった。

「⋯⋯⋯⋯おい勇者、その必殺技とやらを出すにはどれだけ時間がかかる?」
「えっ、えーとそれは⋯⋯⋯⋯⋯。俺らにもよくわかんなくて⋯⋯⋯⋯⋯」
「使えない奴だな。じゃあ仕方ない、あの化け物に持てる火力で総攻撃を仕掛けるか。ミュセイラ」
「分かってますわ。全ての火力を正面に集中しての足止め。聖剣で技を放つまでの時間稼ぎですわね」

 指示されなくとも、自分達が言い渡される役目は既に理解している。いや、まわされる役目が極限られている為、予想がし易いだけとも言える。勇者が切り札なのだから、勇者以外の者達の役目は、準備が整うまでの時間稼ぎしかないのである。
 
「はあ⋯⋯⋯⋯、しょうがないわね。どうせアタシ達も時間稼ぎなんでしょ。ねぇ、紳士将軍さん?」

 ロイドもまた己の役目を理解していた。これが最善の選択で、自分に拒否権が無いのは分かっている。戦うという選択しかできない以上、諦めて腹を括るしかない。
 そう、覚悟が必要なのだ。何故ならこの役目は、最も危険で犠牲を払う役目なのだから⋯⋯⋯⋯。

「⋯⋯⋯⋯我らも力を貸そう」

 リックやロイドの様に覚悟を決めてか、あのアリステリアも戦うと宣言した。すると彼女は、自らの配下であるジルへと顔を向けた後、今度はリックへと視線を移した。

「フローレンス。貴様にはジルを貸す」
「!?」
「案ずるな、ジルは貴様の烈火式使いより強い。奴の足を止めたいならば連れていきなさい」

 これにはリックだけでなく、ミュセイラやロイドも驚愕していた。まさかアリステリアが、自らの最強の配下を貸し与えるとは、誰にも予想できなかったからだ。
 ところが、貸し与えられる事になった本人であるジルは、顔色一つ変えず普段の表情でアリステリアを見ると、変わらぬ口調で彼女に問いかける。

「宜しいのですか殿下? クラリッサはまだ前線ですが」
「護衛は不要よ。私は勇者の守りに付く」
「ですが⋯⋯⋯」
「奴は生物と魔力の強い存在に注意を向ける。この意味は分かるわね?」

 アリステリアの言葉の意味を理解したのか、ジルは頷いて彼女の命令に従う意志を示した。
 何事もなかったように、ジルはリックに協力するために彼のもとまで近付く。不平不満、躊躇いや不安すら感じさせないジルの態度は、見ている者からすれば寧ろ不気味ですらある。
 だがこれは、彼女がアリステリアに対して、決して逆らう事のない、絶対の忠誠を誓っている証と言えた。もっと言えば、アリステリアが次の命令を与えない限り、ジルはリックのもとで迷いなく力を振るうだろう。

 それよりも、ジルがヴァスティナ帝国に協力する事より、アリステリアの言葉の意味の方が重要である。彼女の発言がどんな意味を持つのか、それを瞬時に理解したのはギルバートだった。

「あの魔物の習性ですかな」
「大量の魔力を集中させる勇者は、奴が喜ぶ格好の餌だ。注意を逸らすためには相応の餌が必要になる」

 この後、勇者は大技を放つために魔力の充填を始める。それには、同じく勇者の二人が協力する事になるが、三人の勇者が集める魔力は相当な量になるだろう。それだけ彼らの持つ伝説の秘宝が、まだ見ぬ強大な力を秘めているという事だ。
 問題なのは、集めた大量の魔力が倒すべき怪物を引き付けてしまう点である。アリステリアやギルバートは、怪物の持つ魔力補給の習性に気付いている為、勇者から注意を逸らしておくための餌が必要だと理解していた。
 まず餌として、同盟軍全軍で総攻撃を仕掛ける。すると怪物は、自らの獲物である人間を平らげようと、真っ先に攻撃部隊に注意を向けるだろう。
 それだけでは足りないと考えているのが、あれが魔導具の一種であると見抜いたアリステリアだ。勇者達から完全に注意を逸らすための手段として、彼女はジルに出撃を命じたのである。つまり彼女は、あの怪物が無視できない程の、強大な魔力を有している存在という事になる。

 この意味を悟ったリックは、自身はジルの力を全く知らなくとも、アリステリアの言葉を信じ、大人しく彼女の力を借りる事にした。作戦成功の為には、勇者達が集める魔力量に匹敵する魔力を有した存在が、どうしても必要不可欠なのである。
 少なくとも帝国国防軍には、それだけの魔力を有する存在はいない。故にジルが前線に加わるならば、作戦の成功率は今よりも上がる。ついでに言えば、味方同士という関係で大陸最強の力を目に出来るのだから、リック達からすれば運がいい事でもあった。
 
「わかりました殿下。ベアリット将軍、ありがたくお借り致します」
「リクトビア・フローレンス。この私がジルを貸す以上、失敗は許さない」
「はっ。ところで、殿下自らが勇者の護衛を?」
「不服か?」
「いっ、いや! 全然そんなんじゃないんですけど、もし奴が勇者を狙ったら殿下の身が危険に⋯⋯⋯」

 驚くべきはジルを貸し与えた事だけでなく、アリステリア自らが勇者の守りに付くと口にした事だ。リック達からすれば、皇女自ら戦場に立って戦うなど、耳を疑うような発言である。戦場に降り立った美しき女神の様な彼女が、戦場で武器を手に戦う姿を彼らは想像できなかった。
 だが、この場でレイナだけは知っている。アリステリアが持つ、他を圧倒する強大な魔法の力を⋯⋯⋯。

「案ずる必要はないわ」
「⋯⋯⋯!」
「ゼロリアス帝国王家は、常に闘争の中を生きる戦う血筋。帝国の狂犬よ、私を御飾りの姫と侮るな」

 姫でありながら、一国の王の、支配者の風格を身に纏うアリステリアに、リックは一瞬で圧倒されてしまった。赤く輝く二つの瞳が、狂犬の異名を持つ男の姿を捉えて離さない。自分を見つめる宝石の様な二つの瞳に、リックは一人緊張して息を呑んだ。
 これがゼロリアス帝国。これが大陸最強の国家を統べる、絶対的支配者の血を引く姫。今のリックには自分があまりにちっぽけな存在に映り、アリステリアが巨大な存在に見えていた。そう錯覚させてしまうだけの王者の風格を、帝国第四皇女は発しているのである。

「皆様、それぞれ役割分担は済みましたな」

 アリステリアが勇者の護衛に名乗り出た事など、ギルバートが特に驚く様子はない。まるで、初めからこの結果になる事を予測していたような、相変わらずの余裕だった。
 
「全軍の士気は任せるぞ、ギルバート」
「大陸一の戦略家の手並み、拝見させて貰う」
「不承不承だけど了解よ。もう、面倒ったらないわ」
「そうか? 俺は結構ワクワクしてきたぞ」

 全ては、紳士将軍と呼ばれるギルバートの掌の上。それでも、この場に集まった四大国の代表者達は、彼の思惑通りに転がされる事にした。
 アリステリアの言う通り、これは大陸一の戦略家と名高いギルバートの手腕を見る、絶好の機会である。あの怪物を倒して戦いに勝利した時、特にアリステリア達三国の代表者達は、ホーリスローネ王国最大の戦力の力を知る事が出来るだろう。それは、今後可能性の一つとして存在する、対ホーリスローネ王国軍との戦争に於いて、重要な情報となるのだ。

「では皆様、そろそろ始めると致しましょう。作戦名はそうですな⋯⋯⋯、午後を彩る三段ティースタンド、アフタヌーンティーにはスコーンを添えて、でいきましょう」
「「「「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」」」」
「おや、どうされました? 皆様急にやる気を失くされましたな」

 実はあまり知られていないのだが、紳士将軍ギルバート・チェンバレンには如何ともし難い欠点がある。
 全てが完璧に見える彼の欠点は、作戦名を付けるネーミングセンスの壊滅的さである。
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