贖罪の救世主

水野アヤト

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第四十四話 プレイン・バーン作戦 後編

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 ボーゼアス義勇軍が数を活かし、グラーフ同盟軍の作戦に備えた伏兵を用意していたのと同じように、ヴァスティナ帝国国防軍とジエーデル国軍もまた、敵の動きを読んで作戦行動を行なっていた。
 この二つの軍が仕掛けたのは、至極単純な策である。つまり、相手が数で向かって来るならば、こちらも数を用意するまで。大陸中央で最大の国力を持つジエーデル国と、大陸中央にまで勢力範囲を広げ、急速に国力を増大させたヴァスティナ帝国だからこその、言ってしまえば力技である。
 
 左翼に現れた伏兵部隊には、ヴァスティナ帝国の要請を受けて出撃し、たった今戦場に到着したエステラン国の軍隊が攻撃を開始した。到着したのは、エステラン国軍約九千の戦力であり、敵伏兵相手に十分な戦闘能力を有している。
 右翼の伏兵には、ジエーデル国側の討伐軍を率いるロイド・ルヒテンドルクがかき集めた、ジエーデル国軍の残存部隊が当たった。この残存部隊というのは、大陸中央でボーゼアス義勇軍が撃破し続けた、ジエーデル国軍部隊の敗残兵の集まりである。
 ロイドは、大陸中央で敗走状態だった残存戦力を結集した。集めた部隊を再編成し、同盟軍にも秘密にした別動隊として動かしていたのである。その戦力は、約一万二千の大部隊となった。軍では戦力外として数に含まれていなかった兵を現地調達する事で、ロイドは追加の戦力を確保したのである。

 両軍合わせて約二万以上の戦力が、奇襲を仕掛けた敵伏兵部隊を、逆に奇襲する形となった。ヴァスティナとジエーデルの用意した策は、秘匿していた追加戦力の投入である。これを読んでいたギルバートは、予想されていた敵の奇襲を、両軍の追加戦力を当てる事で解決したのだ。
 両軍の奇襲は見事成功した。ボーゼアス義勇軍の伏兵は、まさか自分達が奇襲されるとは思っておらず、部隊は混乱に陥って満足な対応ができない。そのような状況に、エステランとジエーデルの兵士が突撃し、奇襲効果を活かして敵を一気に蹴散らしていく。
 伏兵が抑えられた事で、同盟軍挟撃部隊の作戦は継続された。挟撃部隊は伏兵の迎撃を援軍に任せ、自らは敵主力の側面から攻撃を開始したのである。
 この瞬間、アリオンの作戦通りとなった。グラーフ同盟軍は、ボーゼアス義勇軍主力を三方向から囲み、後方以外の逃げ道を封じたのである。後は包囲を継続しながら、全戦力を投入して徹底的な攻撃を加え、敵を殲滅するのみである。

 作戦を成功させたグラーフ同盟軍は、苦しい戦況を脱して反撃に移ろうとしていた。温存されていた勇者達を含む、残りのアリオン率いるホーリスローネ王国軍は、前線を支え続けていた三国の後方で、今まさに総攻撃に打って出ようとしている。
 ここからが本番だ。挟撃に成功する事で敵主力を取り囲んだが、主力の数は十万を超えている。そう簡単に倒せる数ではなく、ボーゼアス義勇軍のほとんどの兵は、どんな状況でも関係なく、狂気の精神で立ち向かってくるだろう。当然、王国軍だけでなく各国の軍も、大きな損害を被る事は必至だ。

 どの軍の指揮官も、これから発生する損害を覚悟し、総攻撃の号令を待っていた。
 だがこの戦場に、こんな戦争で自軍の兵を無駄に死なせまいと考える、一人の若き将軍がいる。その将軍の名は、リクトビア・フローレンス。彼の発動した作戦が、味方の損害を最小限に留めるべく、ボーゼアス義勇軍全滅に動く。









 ヴァスティナ帝国国防軍が戦闘を続ける最前線。帝国国防軍の精鋭がボーゼアス義勇軍を迎撃し、自慢の火力で粉砕する様を全軍の後方にて、最高司令官リクトビア・フローレンスは見守っていた。
 なるべく高い位置で戦況を見渡そうと、装甲車輌の上に乗っている彼の傍には、軍師ミュセイラ・ヴァルトハイムの姿もあった。
 前線を指揮するミュセイラと共に、リックはここで兵の士気を盛り上げるためにやって来ている。最高司令官が直々に、後方陣地ではなく前線に姿を現わしているともなると、士気はより一層上がる。何よりリックは、全軍の兵から絶大な信頼を集めているのだ。彼が姿を現わすだけで、ほとんどの兵が奮い立つと言ってもいいだろう。

 リックとミュセイラが前線を指揮し、周りの兵達が機敏に動く最中、帝国国防軍ではない別の軍の者達が現れた。馬に乗ってやって来たのは、ジエーデル軍所属の軍人達である。現れた者達の先頭には、リックの知っている顔があった。

「狂犬さ~ん! 会いたかったわ~♡」

 リックの事を呼びながら近付いてきたのは、ジエーデル軍の指揮官ロイド・ルヒテンドルクであった。その癖のある性格や言動は忘れられるはずもなく、リックは彼らの登場を苦笑いで歓迎した。対してミュセイラはロイドを見るのは初めてであるが、彼の事は一応話には聞いていた。噂通りの独特な雰囲気には驚かされているが⋯⋯⋯。

「あらやだ、可愛い彼女連れじゃないの。もしかしてお邪魔だったかしら?」
「ちょっ、勘違いしないで下さいまし!! 私《わたくし》は軍の参謀としてここにいるだけですわ!」
「そうだそうだ、だーれがこんな可愛げのない五月蠅い女と付き合うかっての! こいつよりうちのレイナとヴィヴィアンヌの方が一千万倍可愛いわ!」
「将軍!! 貴方私をブスだと言いたいんですの!? お尻に戦車の徹甲弾突っ込みますわよ!」
「おおいいぜ、やってみろよ! 逆にお前のケツに榴弾ぶち込んでやる!」
「あらあら、まるで子供の喧嘩ね⋯⋯⋯」

 ロイドが呆れる中、二人にとってはいつもの調子で子供の様な喧嘩が繰り広げられる。二人の口喧嘩を止めたのは、ロイド達同様に飽きれていた一人の兵の咳払いであった。
 咳払いで我に返った二人は、見苦しい姿を他人に見られた事で頬を赤くし、渋々喧嘩を止めた。喧嘩を止めた兵は呆れたように溜め息を吐き、二人に向かって報告するべく口を開く。

「報告します。参謀長より、第一次攻撃隊が出撃したとの連絡です」
「エミリオのやつ、予定通り作戦を始めたな。ホブス、全軍に攻撃隊の出撃を知らせろ」
「了解致しました。総攻撃を開始しようとしている王国軍にも知らせますか?」
「そうだな、連中には俺達の攻撃が終わるまで待ってろと伝えろ」
「はっ!」

 ホブスと呼ばれた男は、リックの命令を受けて早速無線機のもとに走っていた。彼はつい最近、将軍であるリックの傍に控え、彼の手足の如く働く兵である。頭がまわって行動も早く、リックに対しても忠実であるため、戦場では特に重宝されているのだ。
 発動されている作戦で周りが慌しくなる中、リックが乗る装甲車輌の傍まで近付き、興味津々な顔で彼を見るロイド。これから何が始まるのか、それを探ろうと彼もまた声を発する。

「なによ狂犬さん、増援以外にも隠し玉があるみたいじゃない?」
「まっ、そんなところだ。それで、ジエーデルのおネェ様がこんなところに何の用だ?」
「前線が落ち着いたから遊びに来たのよ。アナタ達、後方で面白そうなことしてるみたいだから」
「それが知りたくて来たわけか。だったら一緒に見物してくといい」

 騎乗しているロイドに向かって、車輌の上からリックが片手を差し出した。ロイドがその手を取った瞬間、リックは片腕だけの力で彼の身体を引っ張り上げる。驚いたロイドが思わず悲鳴を上げるも、構わずリックは自分の腕力を活かし、車輌の装甲板の上に彼の足をゆっくり付けさせた。

「ここなら観やすいだろ」
「⋯⋯⋯⋯アナタ、周りから女たらしって言われない?」
「似たようなのはよく言われるかも」
「自覚あるならやめなさいな。乙女はね、こういう男らしいのに弱いの」

 照れて顔を赤くした顔を背けたロイドが、逃げる様にリックへ背を向け、戦闘が続く最前線を見渡し始める。
 その様子を見ていたミュセイラが、腕を組んで不機嫌そうにしながら、自分の足でリックの脚を割と勢いよく蹴った。

「痛っ!? 何すんだ!」
「不潔ですわ」
「はあ!?」
「男女問わず色目を使う変態将軍。不潔ですわ」
 
 納得いかないと抗議しようとするも、ミュセイラの辛辣な発言と、逆らう事を許さぬ目の据わった態度の前に、何も言い返せず引き下がるリック。相変わらずの二人の様子からは、これから作戦が始まるという緊張感は無いに等しかった。

「ねぇ、お二人さん。そろそろ何を始める気なのか教えなさいな」

 ヴァスティナ帝国の切り札が一体何なのか、それを早く知りたいロイドが二人に催促する。
 諜報部隊の活動によって、ジエーデル軍は帝国国防軍の動きを察知していた。彼らが後方で準備している何かが、特殊な兵器を運用するヴァスティナ帝国の切り札である。それを察知したロイドは、彼らの軍事力をもっと知りたいという興味に引かれ、態々ここまで足を運んだのだ。
 只でさえ、ヴァスティナ帝国の保有する戦力は、剣も魔法も通用しない驚異的な兵器群である。この兵器群を凌駕する、更に強力な兵器が存在するのであれば、一軍人として確かめないわけにはいかない。何故ならその兵器は、自分が将来戦うかも知れない存在であり、守るべき自国を焼き尽くす存在かも知れないのだ。

「慌てるなって。もうすぐ派手な舞台が観られる」
「かなり自信あるじゃない。そんなに凄いのかしら?」
「うちの天才軍師が考えた作戦だ。自信があるに決まってる」
 
 一切の不安を感じさせない、堂々としているリックの態度は、誰の目から見ても自信満々に映った。実際彼はこの作戦に大きな自信を持ち、必ず成功すると信じている。
 リックの言う天才軍師というのは、帝国国防軍参謀長エミリオ・メンフィスの事である。これまでエミリオの作戦が失敗した事はなく、小国であった頃のヴァスティナ帝国が掴んだ勝利は、彼の力なしでは在り得なかった。
 
「王子が考えた阿保な作戦が成功したお陰で、お誂え向きな鳥籠ができてる。これで連中は逃げられない」
「へえ~、益々ワクワクしちゃうわ。ところでアナタ、どうして自分の前線にあの子を使ってないのかしら?」
「あの子?」
「ほら、さっき言ってたレイナって子よ。勇者を助けた有名人」

 ヴァスティナ帝国の軍神、烈火騎士団の隊長レイナ・ミカヅキは、帝国国防軍が展開している前線に参加していない。前線に参加しているのは、レイナと烈火騎士団の戦力以外の各部隊である。その理由をロイド問われ、リックは言い淀んで目を逸らす。
 すると、彼の態度に呆れたミュセイラが、疑問を抱いているロイドのために答え始めた。

「過保護なんですわよ、この人」
「おっ、おい⋯⋯⋯!」
「勇者の救出で怪我をしたレイナさんの身体を気遣って、後方で大人しくしてるよう命令したんですの。当然レイナさんは猛抗議しましたけど、絶対前線には出さないって頑として聞かなくて」
「だってしょうがないだろ! あいついつも無理して怪我するんだぞ!」
「だったら他の人達はどうなんですの? 我らが雷剣さんだっていつも怪我しますわよ」
「あいつはいいんだ。頑丈だから」
「この差ですわ。ほんと、レイナさんには過保護で甘いんですから」

 ミュセイラの口から理由を聞いたロイドが、予想外の理由に腹を抱えて笑い始めた。周りの目も気にせず存分に笑う彼の様子に、恥ずかしくなったリックがミュセイラを睨む。余計な事を言うなと言いたげな抗議の視線が送られたが、対して彼女は舌を出して返した。
 
「うふふふふっ⋯⋯⋯。もっと戦術的な理由があると思ってたのに、過保護なだけだなんて笑っちゃう」
「ほっとけ⋯⋯⋯」
「あら、でも変ね。ここに来る途中、私あの子と擦れ違ったわよ」
「えっ?」

 目を見開いて驚いたリックがロイドを見て、慌ててミュセイラへと振り返る。驚いているのは彼女も同じで、そんな情報は全く知らされていないと、驚きながら首を横に振った。
 
「なんかあの子、自分の隊を率いてゼロリアスの前線に向かってたわ」
「なにっ!?」
「だからおかしいと思ったの。どうして自分の前線じゃなくてお隣の前線にあの子を向かわせたのかなってね」
「どうしてあいつゼロリアスの方に向かってたんだ! 後ろで大人しくしてろってあれほど言ったのに!」
「しっ、知らないわよそんなの! アタシに聞かないで頂戴!」

 頭を抱えて半ば発狂気味なリックが、誰彼構わず理由を問い詰めていく中、ミュセイラのもとに駆け込んできた兵の一人が、急いで彼女に報告を行なう。報告しているのは、たった今届いた無線連絡の内容であった。

「えっ! それマジですの!?」
「!?」
「将軍! レイナさん、ゼロリアスの前線が突破されたって聞いて、部隊を率いて急行したらしいですわ!」
「はあ!? あの馬鹿、勝手に飛び出して何やってんだ!」

 彼女の事よりも、今入った報告には驚くべき内容が含まれていたのだが、レイナの事で頭が混乱しているリックにはどうでもいい事だった。
 
「おい誰か! 烈火騎士団に無線連絡して呼び戻せ!! それであいつがごねたら俺が連れ戻す!」
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