贖罪の救世主

水野アヤト

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第四十三話 プレイン・バーン作戦 中編

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「ふん、汚らわしい」

 冷たい眼差しを相手に向け、その女性は一言そう吐き捨てると、片手で得物の大剣を振り下ろし、相手の身体を真っ二つに斬り裂いた。
 
「戦士達よ、数が多かろうが関係ない!この程度の蛆虫共に負ける者は私が殺す!」

 眼前の敵を一撃で切り伏せ、全軍に向けて過激な激励を行なった彼女は、極北の地で鍛え抜かれた精鋭を率いて戦い続ける。彼女が率いている者達こそ、ローミリア大陸最強の大国ゼロリアス帝国の兵である。
 帝国第四皇女の剣、アリステリア戦闘旅団。旅団の兵を率い、最前線で戦う彼女こそ、風将の二つ名を持つ女将軍クラリッサ・グルーエンバーグである。大剣を操る風属性魔法の使い手で、その武は一騎当千の実力者。実際彼女は前線に立ってから短時間の間に、自分一人で五十人以上の敵を屠っていた。
 それでも彼女は呼吸一つ乱さず、流れる様な大剣捌きで戦っている。疲れなど一切見せる事なく、また一人敵の首を大剣で刎ねて討ち取った。

「ジエーデルやヴァスティナに後れを取る事も許さん!特に、ヴァスティナの番犬に負けるような真似は絶対に許さない!!あの女を見つけたら殺しても構わん!!」

 戦いの中にいるクラリッサは、いつも目の前の敵に対して怒りを燃やしている。理由は、眼前に映る敵は全て、自身が絶対の忠誠を誓っている第四皇女の敵だからだ。
 しかし今回は、普段以上に怒りの炎を燃やし、それを燃料にして自分の戦意を上げ続けている。怒りの原因は、ヴァスティナ帝国国防軍親衛隊隊長ヴィヴィアンヌ・アイゼンリーゼにあった。前回ヴィヴィアンヌと初対面で挨拶代わりに喧嘩を勃発させたクラリッサは、あれ以来猛烈に彼女を敵視している。
 今の彼女にとっては、ボーゼアス義勇軍と同じくヴィヴィアンヌも敵なのだ。戦場で遭遇すれば、味方同士にも関わらず戦闘を吹っ掛け兼ねない。
 
「殺せ!!向かって来る者は全て殺せ!!殿下に群がろうとする小蝿は残らず処刑せよ!!!」

 怒りに燃える彼女の目には、眼前に広がるボーゼアス義勇軍の兵が害虫に見えている。相手を人間と見ていないからこそ、平気で残酷な言葉を口に出来てしまう。クラリッサにとっての人間とは、アリステリア戦闘旅団の者達だけなのだ。
 そして彼女にとって、第四皇女アリステリアはこの世界の神に等しい存在なのである。神の望みの為ならば、どんな非道な手段も躊躇ってはならない。クラリッサは本気でそう考えているからこそ、誰よりも強く在るのだ。

「吹き飛べ!!」

 自慢の風属性魔法を発動したクラリッサが、自身の操る大剣の刃に風を纏わせる。羽虫でも払うかのように、彼女が刃を横一閃に振るうと、刃に纏う風が突風へと姿を変えて放たれた。
 彼女が放った突風は、眼前に広がっていたボーゼアス義勇軍の兵達を吹き飛ばす。人間の身体を軽々宙へ浮かす程の風力に、兵達は成す術がなかった。一撃で十数人の兵が空を舞い、そのまま地面に叩き付けられて戦闘不能となる

「ジル様が戦闘に立たれる必要もない!この程度の雑魚、私一人で十分だ!」

 戦いの最中怒鳴るように叫び続け、数十人の敵を討ち、強力な風魔法を使っても、クラリッサは全く疲れた様子を見せない。これがゼロリアス帝国の力だと、そう知らしめるかの様な圧倒的存在感が、ボーゼアス義勇軍の兵を怯ませる。
 足を止めた瞬間、彼らはアリステリア戦闘旅団の兵の刃に倒れた。相手が一瞬でも隙を見せたら最後、彼らはその隙を見逃さず仕掛ける。得物の刃を輝かせ、一斉に攻撃を仕掛けた精鋭達が、敵前衛を次々討ち取って蹴散らしていく。
 戦場はボーゼアス義勇軍の血で染まり、倒れている者達も全て彼らの兵である。数千規模のアリステリア戦闘旅団相手に、数万を超えるボーゼアス義勇軍は全く歯が立たない。
 少なくともクラリッサがこの戦場にいる限り、誰の目にも突破は不可能に見えた。兵の数は勝っているはずなのに、絶対に勝てないと思わせてしまう程の強大な力が、彼らの眼前に広がっているのだ。

「グッオオオオオオオオオオオオ!!!」
「!」

 民兵程度では勝負にならない相手だとして、戦って勝利を得る以外に道はない。故に彼らは、風将クラリッサを倒すため、対ゼロリアス帝国用の戦力を投入した。
 クラリッサの目の前に現れたのは、およそ人間とは思えぬ咆哮行なう、人の形をした怪物である。二メートルを超える裸の巨漢。はち切れんばかりの異常発達した筋肉と、はっきり見える浮き出た血管。肌は人とは思えぬほど真っ白で、全身に毛は生えていない。人型の巨大で不気味な存在が、七体も彼女の前に現れたのである。
 
「ほう⋯⋯⋯。少しは骨がありそうだな」

 現れたのは紛れもない化け物であった。ボーゼアス義勇軍を攻撃しないという事は、この怪物が彼らの所有物である証だった。
 並みの兵であれば逃げ出してしまう。それだけの不気味さと、凶暴な獣を思わせる巨体達。実際、仲間であるはずのボーゼアス義勇軍の兵達は、クラリッサの相手を巨体に任せ、自分達は後ろへと下がっていく。この巨体達を恐れていないのは、クラリッサと彼女が率いる兵だけだった。

 兵達の手には余ると考えた彼女は、大剣を横に広げ、手は出すなと無言で命令した。兵達は彼女の命令に従い、下がっていったボーゼアス義勇軍兵を警戒する。大剣を片手に歩き出したクラリッサは、七体の巨体相手にたった一人で挑もうとしていた。

「遠慮はいらん。さあ、かかってこい」

 挑発する彼女の言葉に反応したのか、巨体の一体がクラリッサに正面から向かって行った。獣の如し咆哮を上げ、彼女目掛けて全力の拳を振り下ろす。常人を超えた大きさの拳と筋力である。直撃すればまず命はないだろう。
 振り下ろされた巨体の拳。だが、その拳が殴ったのはクラリッサではなく、彼女が立っていたはずの地面だった。拳によって簡単に地面が砕かれ、勢いよく砂塵が舞い上がる。もし当たっていれば即死だったかも知れないが、彼女の姿はそこから消えていた。巨体は慌てて周囲を見回し、彼女の姿を見つけようとする。

「所詮、力だけの肉人形か」

 声が聞こえた瞬間、巨体の見ていた視界は、突然地面を向いて落下を始めた。
 攻撃を受ける直前に拳を躱し、クラリッサは一瞬で相手の背後にまわった。無防備な背後から相手の首目掛け、大剣の刃を一閃させ、一撃で斬り落として見せたのである。
 首を斬り落とされたこの巨体は、傷口から血を大量に噴き出させ、力を失い地面に倒れ伏した。まずは一体瞬殺して見せ、残りの六体を見据えたクラリッサは、どれ程のものかと期待していた相手への興味を失っていた。

「先行量産型の人造魔人と聞いていたが、使えるようになってもこの程度とはな」

 クラリッサはこの敵の正体を知っている。ボーゼアス義勇軍が保有するこの敵の存在を、事前に教えられていたからだ。
 現れた巨体の正体は「人造魔人」。人工的に魔人を生み出すべく、人間と魔物による人体実験で作られた生物兵器である。

「人が創りし魔人など必要ないのだ。この私とジル様だけいれば、他の出来損ない共など無用だと教えてやる」

 一体で百の兵と戦える、人間を遥かに超えた力を持つ人造魔人。それを一体瞬殺して見せたクラリッサの前には、まだ六体の人造魔人が展開している。どちらも逃げるつもりは毛頭なく、どちらかが死ぬまで戦う覚悟だった。
 先に仕掛けたのは人造魔人の方である。残りの六体が同時に駆け出し、接近戦を仕掛けるため、クラリッサに向かって猛烈な勢いで迫っていく。対して彼女は全く動じず、得物である大剣を構えようとはせず、目の前の地面に大剣を突き立てた。

「切り刻め」

 瞬間、クラリッサの背後から突風が吹き荒れ、何かが風を切る音を立たせていきながら、人造魔人へと迫っていった。突風の風圧が人造魔人の足を止め、迫り来る無数の目に見えない何かが、六体全部に襲い掛かる。
 それは、目に見えない風の刃だった。無数の風の刃が飛んできて、人造魔人の全身を引き裂いていったのである。人造魔人は切り裂かれた傷から出血し、真っ白な身体が鮮血によって赤黒く染められていく。突風のせいで前に進めず、おまけに風の刃にも襲われているため、身動きができない人造魔人達は防御姿勢を取って耐え続けた。
 痛覚がないのか、あまり痛みは感じていないらしく、人造魔人は痛みや出血に悲鳴を上げる事はない。しかし、傷口ができて血を流している以上、確実にダメージは受けている。そのはずなのだが、人造魔人は六体とも全く倒れる気配がない。

「私の鎌鼬《かまいたち》を受けてまだ倒れないか。どうやら、思っていたよりは頑丈らしい」

 この攻撃では殺せないと理解し、クラリッサは魔法を解除して風の刃を放つのを止めた。代わりに今度は、全部の人造魔人の足下に風を巻き起こさせる。出現した風は瞬く間に勢いを増し、一瞬の内に竜巻へとその姿を変えた。
 竜巻に呑まれた人造魔人は、百キロ以上の重量があるにもかかわらず、軽々と風に持ち上げられてしまう。足が地面を離れ、竜巻に呑まれて空高く舞い上がっていく六体の巨体。
 出現した竜巻は六つ。その長さは数十メートル以上あり、もし人間が落下したなら、まず助からない高さまで伸びていた。人造魔人を呑み込み、空へと向かって昇っていく六つの竜巻。やがて、全ての人造魔人が竜巻の頂上に到達した。

「落ちろ」

 クラリッサの一言を合図に、一斉に竜巻が消滅する。空高く舞い上げられた全ての人造魔人が、風の力を失い地面目掛けて落下を始めた。
 如何に人造魔人とは言え、空を飛ぶ能力があるわけではない。重力に逆らう事が出来ない以上、地面に落下して叩き付けられるのは免れなかった。同時に落下を始めた人造魔人達は、数十メートル以上の高さから、ほぼ同時に地面に激突したのである。
 筋肉の塊である巨体は、重量百キロ以上の落下物となって地面に激突した。激突した瞬間、まるで砲撃でもされたかのような衝撃が発生し、爆音に似た轟音が周囲を襲った。
 普通の人間ならば即死の高さ。人造魔人と言えども、無事では済まない衝撃だったはずである。これで死んでもおかしくはないのだが、戦いはまだ終わらなかった。

「ほう⋯⋯⋯」

 ほんの少しだけ、クラリッサは人造魔人の性能に感心していた。何故なら、落下した六体の内の五体が起き上がり、再び戦闘態勢に入ろうとしていたからだ。
 起き上がらなかった一体は、落下時に運悪く頭から激突し、首の骨を折ったらしい。人造魔人は頭が弱点であるため、この一体は今の攻撃で死んでしまった。それでもまだ、あの攻撃を受けても尚、五体も生き残っている。
 竜巻を発生させて落下させたあの攻撃は、人造魔人の兵器としての耐久性をテストするためだった。一体は死んだものの、あれで五体も残っているならば使えると、そう思って彼女は感心の声を漏らしたのだ。
 だが、生き残った五体の人造魔人は、全く無事では済んでいない。腕が逆に曲がっているもの、足が折れているもの、肩が外れているものなど、激突した衝撃によって身体を損傷してしまっていた。

「さっきの奴は一撃で殺してしまったが、貴様達とはもう少しだけ遊んでやろう」

 全ては、実戦に投入されている人造魔人の性能を計るためだ。どれだけの力、どれだけの速さ、どれだけの耐久性か、その全てを知る丁度いい機会だと考え、クラリッサは手加減して相手をしている。
 つまり、彼女が一度本気を出したならば、現れた人造魔人は全て秒殺なのだ。それだけの力を彼女は持っている。それは、彼女に付き従うゼロリアス帝国兵の誰もが知っている事だ。故に彼らは、彼女が一人で人造魔人に挑もうが、心配や不安など一切覚えない。寧ろ戦いの邪魔になると考えて、直ちに後ろに下がる。

「覚悟ができたものから来い。次はどこまで解体すれば死ぬかを試してやる」

 挑発に反応したのか、一番早く起き上がれた人造魔人が、折れた片脚を引き摺りながら駆け出した。クラリッサ目掛けて一気に距離を詰め、最初の一体と同じように、剛腕から繰り出される拳を放つ。
 当たれば、常人ならば即死の一撃。しかし今度の彼女は、その拳を躱さなかった。代わりに左手を上げて、繰り出された人造魔人の拳を、何と片手だけで受け止めたのである。

「軽い拳だ。こんなもので私を殺すつもりか?」

 女性とは思えない力を発揮して、大地を砕く程の威力を持つ人造魔人の拳を難なく受け止め、右手で大剣の柄を掴む。地面から大剣を引き抜き、受け止めている人造魔人の拳の腕に向かって、目にも止まらぬ速さで刃を振り上げる。刃は簡単に腕を切断し、斬られた腕の傷口から大量に出血した。

「柔な腕だな」

 次に彼女が狙ったのは、人造魔人の両脚だった。斬った拳を地面に捨て、一瞬の動きで人造魔人の懐に入り、大剣の刃を振るった後に、相手の背後に回り込む。振られた刃は、人造魔人の両脚をまたも容易く切断した。
 脚を切断された事で、立てなくなった人造魔人の身体が地面に向かって倒れていく。うつ伏せに倒れ、切断された腕と脚の傷口から血を流しながらも、残った片腕で身動きを取ろうとするが、その腕もまた大剣に斬り落とされてしまう。
 残った腕も斬り落とし、四肢を全て切断した張本人であるクラリッサが、人造魔人の背中を踏み付け、心臓目掛けて刃を振り下ろす。流石の人造魔人もこれには絶叫するが、それでもまだ死ぬ事はなかった。

「これでも死なないか。頑丈な化け物だ」

 いや、化け物なのは人造魔人の方ではなく、クラリッサ自身である。
 ボーゼアス義勇軍の兵は知っている。グラーフ同盟軍が結成される以前のジエーデル国軍との戦いで、この人造魔人が敵に対してどれだけの猛威を振るい、圧倒的な力で相手を捻じ伏せてきたのかを、彼らは見てきたのだ。
 それが今では、たった一人の女将軍相手に手も足も出ず、あっという間に殺されていくのである。ボーゼアス義勇軍の兵は皆、クラリッサの方こそが化け物と思い恐怖していた。
 
「⋯⋯⋯とは言え、所詮頑丈なだけか」

 背中に突き刺した大剣を引き抜き、一瞬の動作で人造魔人の首を斬り落とす。身体を解体され、首を失ったこの人造魔人は今度こそ息絶えた。
 クラリッサがこれと遊んでいた間に、起き上がった残り四体の人造魔人が一斉に駆け出した。「相変わらず突進しか能がない」と言いたげな顔をして、彼女はその場を動かず、相手が近付いて来るのを堂々と待つのだった。

 ボーゼアス義勇軍兵も人造魔人も、余りにも無知であった。
 彼らが前にしている相手は、風将クラリッサ・グルーエンバーグ。最強の戦士と言われている氷将ジル・ベアリットと同じく、大陸最強の戦士と謳われる五本指の一角なのだから⋯⋯⋯。
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