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第三十七話 グラーフ同盟軍
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ボーゼアス義勇軍。それこそが、グラーフ同盟軍が戦わなくてはならない、ボーゼアス教の戦力である。
彼らの戦力は、兵力約六万人。しかし、この数字は過去のものであり、現在も彼らの兵力は増加し続けている。最終的には十万以上の兵力になる事が予想され、大陸中央の一大勢力となる危険性を持っている。
これに対してグラーフ同盟軍は、ホーリスローネ王国軍を主軸にした討伐軍で対抗する。各国から同盟軍へ参加する軍隊が、大陸中央へ続々と集結を始めており、集まった戦力でボーゼアス義勇軍に挑む計画となっている。
グラーフ同盟軍の戦力は、大きく分けると三つ。ホーリスローネ王国軍二万、ゼロリアス帝国軍五千、ジエーデル軍一万。合計して約三万五千の兵力に加え、大中小の各国の軍隊が合流する事で、戦力は五万を超える予定だ。
相手は十万を超えると予想されているため、同盟軍が五万の兵力を集めたとしても、兵力差は二倍である。ボーゼアス義勇軍の兵士が、正規の訓練を受けていない民兵で構成されていると言っても、二倍の兵力差は単純に脅威となってしまう。
勝算を得るには、敵戦力の最大の武器である、圧倒的な兵力数を何とかする必要がある。ボーゼアス義勇軍の人海戦術を攻略しない限り、同盟軍が勝利する事は難しくなってしまう。そこで王国軍は、各国の軍隊と連携しての、敵戦力を各個撃破する作戦に出た。
現在ボーゼアス義勇軍は、怒涛の勢いであった進軍を一時中断し、戦力を分散して、大陸中央での支配地域拡大を進めていた。敵の狙いは、ボーゼアス教の支配地域を拡大し、占領した土地でボーゼアス教を布教する事で、自軍の戦力を増大させる事だと予想された。
同盟軍に勝利するため、ボーゼアス義勇軍は各地で戦力を調達し、正規軍で構成された同盟軍に、やはり数で対抗する。そう予測した王国軍の作戦は、敵戦力が再び集結する前に、大陸中央へ集結途中の各国軍で、分散した敵戦力の各個撃破を行なうというものであった。
集結途中の各国軍が目的地を変更し、各地に分散しているボーゼアス義勇軍を攻撃する。戦力を分散した敵軍は、その一つ一つの軍団は兵数が多くない。各国軍が分散した敵軍団の撃破に成功すれば、敵戦力の大幅な低下が期待できる。互いの軍隊が集結し、総力戦を行なう頃には、敵戦力は同盟軍と変わらない数となるだろう。
既に作戦は進行中であり、王国軍を始めとした各国軍は、集結を一旦中止し、各地に分散したボーゼアス義勇軍の各個撃破に向かっている。作戦を計画したのは、王国軍を率いる若き王子、アリオン・オブ・グリフィズである。
ボーゼアス義勇軍の動きを察知した彼は、この作戦を立案し、直ちに伝令を各国軍のもとへと走らせた。その後彼は、自軍の進路を変更し、自分達の最も近くにいる敵軍団へと、進軍を開始したのである。撃破する目標と定めた敵軍団まで、あと一日の距離まで近付いている。王国軍の二万が戦いを挑むのは、ボーゼアス義勇軍五千の軍団。戦力差は約四倍である。
ホーリスローネ王国第一皇子アリオンに率いられ、王国軍は進軍を続けていく。彼らの戦いは、もう間もなく始まりを告げるのだ。
「ふ~む。これはいけませんな」
「僕の作戦は完璧だ。ギルバート、一体何が不満だって言うんだ」
順調に進軍を続けていた王国軍は、日が暮れた事で一旦停止し、夜営のための準備を進めていた。天幕を設営し、食事の用意を始め、夜営陣地の歩哨を立たせるなど、兵士達は着々と準備を行なっている。
そんな中、一つの天幕内に主だった者達が集まり、設置された机の上に広げられている、大陸中央部の地図を見つめ、今後の計画について話し合っていた。集まっている人物達は、王国軍を指揮する将軍や参謀達である。彼らの意見を聞き、最終的な決定を下す人物もまた、その天幕の中にいた。
この王国軍二万を率いる、第一皇子アリオン・オブ・グリフィズは、不快な表情を隠さず、一人の将軍の方へと顔を向けていた。
彼が見ている将軍の名は、ギルバート・チェンバレン。ホーリスローネで最も優秀な軍人と評される、紳士将軍の二つ名を持つ男である。
「不満と言いますか、困った事になったと一人嘆いている次第です」
「困る事など何もない。敵が我々に勝つために戦力を分散したのを、逆に利用しようとしているだけだ」
ホーリスローネ王国から討伐軍として派兵した、この二万の軍勢。この軍の指揮官は、王から命令を受けた将軍たるギルバートだ。しかし、この軍の象徴は王子たるアリオンである。象徴であり王族でもあるアリオンの言葉は、将軍で在ろうと参謀で在ろうと。決して無視できるものではない。
王はギルバートを信頼し、彼に軍の指揮を任せた。それにも関わらず、アリオンは討伐軍を自分が指揮すると宣言し、練り上げた作戦計画を実行した。作戦の実行に関しては、ギルバート達から反対意見が上がったのだが、アリオンはその意見に耳を貸さず、作戦を実行したのだ。
「敵の総兵力がこちらを上回っている以上、分散している今が好機だ。同盟軍から攻撃を仕掛け、緒戦を勝利で飾る事ができれば、味方の士気は上がり、敵の士気を挫ける」
「確かに王子の仰る通り、この状況は寧ろ好機と言えるでしょうな」
「そうだ。敵の士気は異常に高いと聞いてるが、我が国とゼロリアスが参戦し、緒戦から勝利を得れば、必ず敵の士気を奪えるさ」
「王子の狙いは、敵戦力の漸減だけでなく、敵の脅威的な戦意を奪い去る事。それはこの私も理解しておりますとも」
アリオンの作戦は、分散した敵軍を各個撃破し、敵戦力の低下を狙うだけではない。彼はボーゼアス義勇軍最大の武器である、その異常な士気の高さを奪うつもりでいる。
ボーゼアス義勇軍が勝利を重ね続ける事ができたのは、圧倒的な人海戦術と、戦いも死をも恐れぬ士気にある。ボーゼアス教を信じ、宗教によって団結力を得た彼らは、正規軍すら打ち倒す力を発揮している。これを何とかしない限り、同盟軍に勝利はあり得ないのだ。
今、ボーゼアス義勇軍は、戦局を優位に進めているが、逆に窮地にも立たされている。その理由は、ホーリスローネ王国とゼロリアス帝国という、北方の二大国の参戦にある。
二大国の参戦は、大陸最大の国家を敵にまわした事を意味する。しかも、グラーフ教会だけでなく、大陸の秩序と平和を守る勇者連合すらも、ボーゼアス教は敵にまわしてしまった。つまりボーゼアス教に属する者達は、大陸全土を敵にまわしたのである。
この事実に動揺しない者など、存在するはずがない。ボーゼアス教に属する者達は、皆誰もがこの事実を受けて、戦意を揺らがせているに違いないのだ。これを好機と考えたアリオンは、王国軍と帝国軍の二大国で、緒戦を勝利で華々しく飾り、敵軍の大幅な士気低下を狙おうと考えた。
「王子の作戦は悪くない。この私も、他の将軍達や参謀も、同じ作戦を思い付くでしょう」
「だったら何故、お前は僕の作戦に反対しているんだ?」
「この状況、あまりにもよく出来過ぎていると、そう思われませんか?」
作戦自体は悪くない。敵戦力が分散しているなら、その機に乗じて攻撃するのは、決しておかしい事ではない。敵の戦意を挫く目的も理にかなっている。ギルバートはこの作戦に文句があるわけではなく、この状況があまりにも自軍に有利に働いていると、そう警告しているのだ。
「敵が戦力を各地に散らせたのには、戦力の調達という確かな理由がある。これが敵の策略だと、そう言いたいのか?」
「ええ勿論、その通りですとも。敵軍の動きは、明らかに我々を誘う作戦です」
「考え過ぎだギルバート。各地でジエーデル軍を蹴散らしたと言っても、相手はまともな訓練すら受けていない民達だ。そんな事出来るはずがない」
アリオンの考えは、何も間違っているわけではない。この好機を逃せば、総力戦となった時の勝算が失われてしまう。警戒する事も重要だが、警戒し過ぎてせっかくの好機を逃しては、勝利が遠退いてしまうのだ。
同盟軍が勝利を得るために、アリオンは反対を押し切って、自らの作戦を実行に移した。もう二度と、自分の無力さで、多くの犠牲を出さないために⋯⋯⋯。
「やはり、王子はあの負け戦から何も学んでおりませんな」
「なに!?」
ギルバートの一言は、一瞬でアリオンの怒りを買った。天幕内にいた参謀達は、無礼が過ぎるギルバートの発言に驚愕し、怒りを露わにする王子を見て、どうする事も出来ず緊張していた。
アリオンも参謀達もその場に残し、ギルバートは振り返って天幕の出入り口へと向かう。天幕を出る直前、彼は振り返る事なく立ち止まり、アリオンの方を向かず口を開く。
「民兵とは言え正規軍を撃破した時点で、彼らは立派な軍隊です。街のごろつきや賊とは違う」
「⋯⋯⋯!」
「王子は自身に与えられている、真の役目を果たされればよいのです。それ以外の事は、我々に任せて頂きたい」
そう言い残し、ギルバートは天幕から去っていった。
彼の残した言葉の意味を、この時のアリオンは、何も理解する事が出来ずにいた。
彼らの戦力は、兵力約六万人。しかし、この数字は過去のものであり、現在も彼らの兵力は増加し続けている。最終的には十万以上の兵力になる事が予想され、大陸中央の一大勢力となる危険性を持っている。
これに対してグラーフ同盟軍は、ホーリスローネ王国軍を主軸にした討伐軍で対抗する。各国から同盟軍へ参加する軍隊が、大陸中央へ続々と集結を始めており、集まった戦力でボーゼアス義勇軍に挑む計画となっている。
グラーフ同盟軍の戦力は、大きく分けると三つ。ホーリスローネ王国軍二万、ゼロリアス帝国軍五千、ジエーデル軍一万。合計して約三万五千の兵力に加え、大中小の各国の軍隊が合流する事で、戦力は五万を超える予定だ。
相手は十万を超えると予想されているため、同盟軍が五万の兵力を集めたとしても、兵力差は二倍である。ボーゼアス義勇軍の兵士が、正規の訓練を受けていない民兵で構成されていると言っても、二倍の兵力差は単純に脅威となってしまう。
勝算を得るには、敵戦力の最大の武器である、圧倒的な兵力数を何とかする必要がある。ボーゼアス義勇軍の人海戦術を攻略しない限り、同盟軍が勝利する事は難しくなってしまう。そこで王国軍は、各国の軍隊と連携しての、敵戦力を各個撃破する作戦に出た。
現在ボーゼアス義勇軍は、怒涛の勢いであった進軍を一時中断し、戦力を分散して、大陸中央での支配地域拡大を進めていた。敵の狙いは、ボーゼアス教の支配地域を拡大し、占領した土地でボーゼアス教を布教する事で、自軍の戦力を増大させる事だと予想された。
同盟軍に勝利するため、ボーゼアス義勇軍は各地で戦力を調達し、正規軍で構成された同盟軍に、やはり数で対抗する。そう予測した王国軍の作戦は、敵戦力が再び集結する前に、大陸中央へ集結途中の各国軍で、分散した敵戦力の各個撃破を行なうというものであった。
集結途中の各国軍が目的地を変更し、各地に分散しているボーゼアス義勇軍を攻撃する。戦力を分散した敵軍は、その一つ一つの軍団は兵数が多くない。各国軍が分散した敵軍団の撃破に成功すれば、敵戦力の大幅な低下が期待できる。互いの軍隊が集結し、総力戦を行なう頃には、敵戦力は同盟軍と変わらない数となるだろう。
既に作戦は進行中であり、王国軍を始めとした各国軍は、集結を一旦中止し、各地に分散したボーゼアス義勇軍の各個撃破に向かっている。作戦を計画したのは、王国軍を率いる若き王子、アリオン・オブ・グリフィズである。
ボーゼアス義勇軍の動きを察知した彼は、この作戦を立案し、直ちに伝令を各国軍のもとへと走らせた。その後彼は、自軍の進路を変更し、自分達の最も近くにいる敵軍団へと、進軍を開始したのである。撃破する目標と定めた敵軍団まで、あと一日の距離まで近付いている。王国軍の二万が戦いを挑むのは、ボーゼアス義勇軍五千の軍団。戦力差は約四倍である。
ホーリスローネ王国第一皇子アリオンに率いられ、王国軍は進軍を続けていく。彼らの戦いは、もう間もなく始まりを告げるのだ。
「ふ~む。これはいけませんな」
「僕の作戦は完璧だ。ギルバート、一体何が不満だって言うんだ」
順調に進軍を続けていた王国軍は、日が暮れた事で一旦停止し、夜営のための準備を進めていた。天幕を設営し、食事の用意を始め、夜営陣地の歩哨を立たせるなど、兵士達は着々と準備を行なっている。
そんな中、一つの天幕内に主だった者達が集まり、設置された机の上に広げられている、大陸中央部の地図を見つめ、今後の計画について話し合っていた。集まっている人物達は、王国軍を指揮する将軍や参謀達である。彼らの意見を聞き、最終的な決定を下す人物もまた、その天幕の中にいた。
この王国軍二万を率いる、第一皇子アリオン・オブ・グリフィズは、不快な表情を隠さず、一人の将軍の方へと顔を向けていた。
彼が見ている将軍の名は、ギルバート・チェンバレン。ホーリスローネで最も優秀な軍人と評される、紳士将軍の二つ名を持つ男である。
「不満と言いますか、困った事になったと一人嘆いている次第です」
「困る事など何もない。敵が我々に勝つために戦力を分散したのを、逆に利用しようとしているだけだ」
ホーリスローネ王国から討伐軍として派兵した、この二万の軍勢。この軍の指揮官は、王から命令を受けた将軍たるギルバートだ。しかし、この軍の象徴は王子たるアリオンである。象徴であり王族でもあるアリオンの言葉は、将軍で在ろうと参謀で在ろうと。決して無視できるものではない。
王はギルバートを信頼し、彼に軍の指揮を任せた。それにも関わらず、アリオンは討伐軍を自分が指揮すると宣言し、練り上げた作戦計画を実行した。作戦の実行に関しては、ギルバート達から反対意見が上がったのだが、アリオンはその意見に耳を貸さず、作戦を実行したのだ。
「敵の総兵力がこちらを上回っている以上、分散している今が好機だ。同盟軍から攻撃を仕掛け、緒戦を勝利で飾る事ができれば、味方の士気は上がり、敵の士気を挫ける」
「確かに王子の仰る通り、この状況は寧ろ好機と言えるでしょうな」
「そうだ。敵の士気は異常に高いと聞いてるが、我が国とゼロリアスが参戦し、緒戦から勝利を得れば、必ず敵の士気を奪えるさ」
「王子の狙いは、敵戦力の漸減だけでなく、敵の脅威的な戦意を奪い去る事。それはこの私も理解しておりますとも」
アリオンの作戦は、分散した敵軍を各個撃破し、敵戦力の低下を狙うだけではない。彼はボーゼアス義勇軍最大の武器である、その異常な士気の高さを奪うつもりでいる。
ボーゼアス義勇軍が勝利を重ね続ける事ができたのは、圧倒的な人海戦術と、戦いも死をも恐れぬ士気にある。ボーゼアス教を信じ、宗教によって団結力を得た彼らは、正規軍すら打ち倒す力を発揮している。これを何とかしない限り、同盟軍に勝利はあり得ないのだ。
今、ボーゼアス義勇軍は、戦局を優位に進めているが、逆に窮地にも立たされている。その理由は、ホーリスローネ王国とゼロリアス帝国という、北方の二大国の参戦にある。
二大国の参戦は、大陸最大の国家を敵にまわした事を意味する。しかも、グラーフ教会だけでなく、大陸の秩序と平和を守る勇者連合すらも、ボーゼアス教は敵にまわしてしまった。つまりボーゼアス教に属する者達は、大陸全土を敵にまわしたのである。
この事実に動揺しない者など、存在するはずがない。ボーゼアス教に属する者達は、皆誰もがこの事実を受けて、戦意を揺らがせているに違いないのだ。これを好機と考えたアリオンは、王国軍と帝国軍の二大国で、緒戦を勝利で華々しく飾り、敵軍の大幅な士気低下を狙おうと考えた。
「王子の作戦は悪くない。この私も、他の将軍達や参謀も、同じ作戦を思い付くでしょう」
「だったら何故、お前は僕の作戦に反対しているんだ?」
「この状況、あまりにもよく出来過ぎていると、そう思われませんか?」
作戦自体は悪くない。敵戦力が分散しているなら、その機に乗じて攻撃するのは、決しておかしい事ではない。敵の戦意を挫く目的も理にかなっている。ギルバートはこの作戦に文句があるわけではなく、この状況があまりにも自軍に有利に働いていると、そう警告しているのだ。
「敵が戦力を各地に散らせたのには、戦力の調達という確かな理由がある。これが敵の策略だと、そう言いたいのか?」
「ええ勿論、その通りですとも。敵軍の動きは、明らかに我々を誘う作戦です」
「考え過ぎだギルバート。各地でジエーデル軍を蹴散らしたと言っても、相手はまともな訓練すら受けていない民達だ。そんな事出来るはずがない」
アリオンの考えは、何も間違っているわけではない。この好機を逃せば、総力戦となった時の勝算が失われてしまう。警戒する事も重要だが、警戒し過ぎてせっかくの好機を逃しては、勝利が遠退いてしまうのだ。
同盟軍が勝利を得るために、アリオンは反対を押し切って、自らの作戦を実行に移した。もう二度と、自分の無力さで、多くの犠牲を出さないために⋯⋯⋯。
「やはり、王子はあの負け戦から何も学んでおりませんな」
「なに!?」
ギルバートの一言は、一瞬でアリオンの怒りを買った。天幕内にいた参謀達は、無礼が過ぎるギルバートの発言に驚愕し、怒りを露わにする王子を見て、どうする事も出来ず緊張していた。
アリオンも参謀達もその場に残し、ギルバートは振り返って天幕の出入り口へと向かう。天幕を出る直前、彼は振り返る事なく立ち止まり、アリオンの方を向かず口を開く。
「民兵とは言え正規軍を撃破した時点で、彼らは立派な軍隊です。街のごろつきや賊とは違う」
「⋯⋯⋯!」
「王子は自身に与えられている、真の役目を果たされればよいのです。それ以外の事は、我々に任せて頂きたい」
そう言い残し、ギルバートは天幕から去っていった。
彼の残した言葉の意味を、この時のアリオンは、何も理解する事が出来ずにいた。
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