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第32.5話 俺のヴァスティナ帝国がこんなにイカれてるわけがない
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「ふふふっ・・・・、随分派手に暴れてくれたようだね」
「はい・・・・・」
「奇跡的に結界の力で修復できたものの、もう少しで学園どころか街が吹き飛ぶところだった」
「反省しています・・・・・」
「君は怒ると冷静さを失い過ぎる。魔法兵装は第四段階までしか解放してはならないと、そう教えたじゃないか」
「すみません、理事長・・・・・」
ヴァスティナ式魔法兵装第六段階を解放し、魔術結界内で何もかも吹き飛ばしたら、とりあえずスッキリはしました。その後冷静になって辺りを見回し、「またやってしまった・・・・・」と深く反省しました。あれだけの事をしたのに、死傷者が誰もいなかったのは奇跡としか言いようがありません。
結界内とは言え、学園を一度消滅させてしまったので、次の日私は理事長室に呼び出されました。この学園の理事長は、自称美人で自由な理事長リリカさん。謎多き美女で、私が魔法少女である事を知る数少ない人です。
「罰として君は明日からしばらく、校内ではバニーガールで過ごしてもらう」
「そっ、それは流石に・・・・・!」
「嫌かい?なら代わりに、君のお漏らし伝説を校内放送で全校生徒に語るとしよう」
「バニーガールでお願いします」
何で私が魔法少女なのかとか、私の弱みとか、この人は何でも知っているんです。だから彼女には逆らえないんです。マストール校長先生ですら、彼女には勝てません。この学園の絶対的支配者はリリカ理事長なんです。まあ理事長ですし、この街を裏で牛耳っているとまで噂されているので、それは間違いないでしょう。
「バニーガールのユリーシアが見られるとはね。ふふっ、良い目の保養だ」
「はあ・・・・・・・」
何事も、やり過ぎはよくありません。今回の件は、この溜息と共に深く反省しました。
「ウルウル、何があったかはよくわかったわ。つまり、メッシーが勝手に動いてあの変態野郎を拉致ろうとしてたから、リリカルユリーシアがぶち切れて学校吹っ飛ばしたわけね」
「その通りです、姫殿下」
「申し訳ありません、姫殿下」
「結界張るための魔法石まで持ち出して男攫って、しかも告白までしたらしいじゃない?メッシー、あんた馬鹿なの?」
「しっ、シルフィ!騎士団長もこの通り反省している事だし、今日はこのくらいで・・・・・」
「黙ってなさいアニッシュ!それから、今の私は秘密結社ナイトランスの総統シルベスタ様よ!次シルフィって呼んだら殴るわよ!?」
「ごっ、ごめん・・・・・」
「まったく、どいつもこいつも馬鹿ばっかり。こんなんじゃ、いつまで経っても私の野望が叶えられないじゃない」
「ほっ、本当にやるつもりなの?」
「当たり前よ!この世の全てを支配し、私の前に跪かせてやるんだから。世界征服こそ私の野望!秘密結社ナイトランス総統シルベスタ様が、この世界を支配してやるのよ!!ふふふっ、あはははははははははははははははははははっ!!!」
「姫殿下。世界征服の達成の暁には、リックを私のものに」
「私は、世界中の珍しいパジャマを入手したく思います」
「好きにしなさい!この世界の全ては私達のものよ!!」
「「はっ!」」
色々ありはしましたが、取り敢えずいつもの日常は戻ってきました。
朝寝坊から始まる私の朝。アンジェリカと共に駆ける通学路。学校での勉強の時間。いつもと違う事があるとするなら、私がバニーガール姿で授業を受けている事と、リックさんの事です。
「はあ・・・・・・・」
放課後の生徒会室を覗いてみると、そこにはリックさんの姿がありました。溜め息ばかり吐いて、全然仕事が進んでいません。どうやら、昨日の衝撃的な出来事が原因のようです。
「メッシーさんの唇・・・・・柔らかかったなあ・・・・・・」
完全に恋に悩める乙女って感じです。メッシー、ほんと恨みます。
「メッシーさん・・・・・・。でも俺には、メシア先生が・・・・・」
恋のライバルがまた一人増えました。これで何人目でしょうか?ライバルが多いので、これ以上増えるのは正直困ります。なので、次にメッシーと遭遇した時は、魔術式核兵器《マジックニュークリアウェポン》使ってでも必ず仕留めます。勿論、この学園以外を戦場にしてです!
「待っていなさいメッシー・・・・・。次に会った時が、貴女の最後です」
ユリーシア・ヴァスティナ、十四歳!恋も魔法少女も、全力全開です!!
スライムさんのお陰で秘密結社ナイトランスのアジトを突き止めた私は、ありったけの武器を搔き集めて襲撃に向かいました。奇襲を仕掛けた私の迎撃に現れたのは、メイド長ウルウルさん。彼女の事は召喚したメイド部隊に任せ、単身突撃した先で出会ったのは、ナイトランス総統シルベスタちゃん。
一方その頃、メッシーはリックさんと再会していて・・・・・・。
次回、第十二話「最終決戦です!」
来週も、リリカルセンメツ頑張ります!
~続く?~
「はい・・・・・」
「奇跡的に結界の力で修復できたものの、もう少しで学園どころか街が吹き飛ぶところだった」
「反省しています・・・・・」
「君は怒ると冷静さを失い過ぎる。魔法兵装は第四段階までしか解放してはならないと、そう教えたじゃないか」
「すみません、理事長・・・・・」
ヴァスティナ式魔法兵装第六段階を解放し、魔術結界内で何もかも吹き飛ばしたら、とりあえずスッキリはしました。その後冷静になって辺りを見回し、「またやってしまった・・・・・」と深く反省しました。あれだけの事をしたのに、死傷者が誰もいなかったのは奇跡としか言いようがありません。
結界内とは言え、学園を一度消滅させてしまったので、次の日私は理事長室に呼び出されました。この学園の理事長は、自称美人で自由な理事長リリカさん。謎多き美女で、私が魔法少女である事を知る数少ない人です。
「罰として君は明日からしばらく、校内ではバニーガールで過ごしてもらう」
「そっ、それは流石に・・・・・!」
「嫌かい?なら代わりに、君のお漏らし伝説を校内放送で全校生徒に語るとしよう」
「バニーガールでお願いします」
何で私が魔法少女なのかとか、私の弱みとか、この人は何でも知っているんです。だから彼女には逆らえないんです。マストール校長先生ですら、彼女には勝てません。この学園の絶対的支配者はリリカ理事長なんです。まあ理事長ですし、この街を裏で牛耳っているとまで噂されているので、それは間違いないでしょう。
「バニーガールのユリーシアが見られるとはね。ふふっ、良い目の保養だ」
「はあ・・・・・・・」
何事も、やり過ぎはよくありません。今回の件は、この溜息と共に深く反省しました。
「ウルウル、何があったかはよくわかったわ。つまり、メッシーが勝手に動いてあの変態野郎を拉致ろうとしてたから、リリカルユリーシアがぶち切れて学校吹っ飛ばしたわけね」
「その通りです、姫殿下」
「申し訳ありません、姫殿下」
「結界張るための魔法石まで持ち出して男攫って、しかも告白までしたらしいじゃない?メッシー、あんた馬鹿なの?」
「しっ、シルフィ!騎士団長もこの通り反省している事だし、今日はこのくらいで・・・・・」
「黙ってなさいアニッシュ!それから、今の私は秘密結社ナイトランスの総統シルベスタ様よ!次シルフィって呼んだら殴るわよ!?」
「ごっ、ごめん・・・・・」
「まったく、どいつもこいつも馬鹿ばっかり。こんなんじゃ、いつまで経っても私の野望が叶えられないじゃない」
「ほっ、本当にやるつもりなの?」
「当たり前よ!この世の全てを支配し、私の前に跪かせてやるんだから。世界征服こそ私の野望!秘密結社ナイトランス総統シルベスタ様が、この世界を支配してやるのよ!!ふふふっ、あはははははははははははははははははははっ!!!」
「姫殿下。世界征服の達成の暁には、リックを私のものに」
「私は、世界中の珍しいパジャマを入手したく思います」
「好きにしなさい!この世界の全ては私達のものよ!!」
「「はっ!」」
色々ありはしましたが、取り敢えずいつもの日常は戻ってきました。
朝寝坊から始まる私の朝。アンジェリカと共に駆ける通学路。学校での勉強の時間。いつもと違う事があるとするなら、私がバニーガール姿で授業を受けている事と、リックさんの事です。
「はあ・・・・・・・」
放課後の生徒会室を覗いてみると、そこにはリックさんの姿がありました。溜め息ばかり吐いて、全然仕事が進んでいません。どうやら、昨日の衝撃的な出来事が原因のようです。
「メッシーさんの唇・・・・・柔らかかったなあ・・・・・・」
完全に恋に悩める乙女って感じです。メッシー、ほんと恨みます。
「メッシーさん・・・・・・。でも俺には、メシア先生が・・・・・」
恋のライバルがまた一人増えました。これで何人目でしょうか?ライバルが多いので、これ以上増えるのは正直困ります。なので、次にメッシーと遭遇した時は、魔術式核兵器《マジックニュークリアウェポン》使ってでも必ず仕留めます。勿論、この学園以外を戦場にしてです!
「待っていなさいメッシー・・・・・。次に会った時が、貴女の最後です」
ユリーシア・ヴァスティナ、十四歳!恋も魔法少女も、全力全開です!!
スライムさんのお陰で秘密結社ナイトランスのアジトを突き止めた私は、ありったけの武器を搔き集めて襲撃に向かいました。奇襲を仕掛けた私の迎撃に現れたのは、メイド長ウルウルさん。彼女の事は召喚したメイド部隊に任せ、単身突撃した先で出会ったのは、ナイトランス総統シルベスタちゃん。
一方その頃、メッシーはリックさんと再会していて・・・・・・。
次回、第十二話「最終決戦です!」
来週も、リリカルセンメツ頑張ります!
~続く?~
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