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第二章
第五道中 大精霊《ウンディーネ》
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紅の放った炎熱の刃によって、水柱はまるで生き物のようにのたうち回っている。
「どうかしら私の炎は? さっきまで痛ぶってくれた仕返しはまだまだこんなものじゃないわよ!」
続けて二撃目を繰り出そうと構えた時だ。
『ま、待ちなさい!!』
誰もが目を大きくした。声の出どころが、あの水柱からだったのである。
紅はもとより、アベルもクリフもこんな得体の知れない存在は知らない。新種の魔物なのか? と、思いかけたその瞬間だ。
水柱が炎を弾き消すように爆ぜ、その中から、予期していなかった“存在”が現れる。
水の大精霊──《ウンディーネ》。自然元素の一つ『水』を司り、同属性の中では代表格とされている精霊である。当然その力もかなり強大で、この精霊と対等に接するとなれば、それこそ“英極”級の実力が必要とされるほどに。
滅多にお目に掛かれない大物が、まさかこの森にいるとは思わなかったアベルは驚きのあまり呆然と《ウンディーネ》を見上げていた。
対してクリフは即座に傅き、頭を垂れて平伏している。
『人間よ、そう畏まらなくとも良いです。面を上げなさい』
今の《ウンディーネ》は見目麗しき美女。全身が“水”で構成されているとはいえ、その姿はあまりにも美しく、また羽衣のような衣装も象っている故に女神の如く完成された身姿だった。
相手の殺気が無くなったことに、紅も一旦拳を引っ込めてアベルを見つめる。
「まさか、アレが大精霊の一人だったなんて……」
「さっきからどうしたのよ、あの水妖がそんなに恐いの?」
紅の発言に、クリフが殺気混じりの鋭い眼差しを向ける。
「水妖って、バカッ!! 大精霊《ウンディーネ》は、この世界じゃ神様みたいな存在なんだよ! 水妖は“水属性を持つ魔物”を指す意味なの!! ほら謝って!!」
「嫌よ。何でそんなことしなくちゃいけないの。言っておくけど、向こうから先に仕掛けたのよ? おまけに私だけじゃなくかっ──そういえば《河童》達は何処にいったのかしら…?」
『異国の来訪者よ、貴女に問います』
抑揚のない澄んだ声が大気に響く。
紅は睨み返したが、相手は特に無反応で見下ろしているのみ。
『貴女は、この世界に破滅をもたらす者ですか?』
「………はぁ?」
『この世界に破滅をもたらす者か。と聞いたのです』
「さぁ? そんなの知らないし、どうでもいいわ。私は【日の本】と云う国から生まれ、己が欲望のまま暴れ回り、永きに渡る悠久の時から人々に忘れ去られし《存在》。それ以上でもそれ以下でも無い!」
『……では、貴女はこの世界に災いをもたらす《魔鬼》では無いと?』
「そうよ。ただし──私に喧嘩を売るような阿呆共は容赦無く叩きのめすわ。事と次第によっては、貴女もその内の一人よ」
再び殺気を撒き散らす彼女の前にアベルとクリフが立ちはだかる。
「待って、落ち着いて!!」
アベルは《ウンディーネ》に振り返り、片膝を地に着いて敬意を表す。
「大精霊《ウンディーネ》! どうかお鎮まり下さい!! 紅が何をしたかは知りませんが、罰なら僕が受けますッ!!」
「!?」
『──其方、名は?』
「はい! アベルです!」
『ではアベル。其方に問います。其方と彼女とはどういった関わりがありますか?』
「彼女は、紅は、僕が喚んだ《対象者》です! ですので、彼女の責任は僕の責任です!!」
「ちょっと待ちなさい。なんでそうなるのよ? 私の仕出かしたことが、なんであべるの咎になるのよ」
納得いかない言い分に思わずアベルに近づいて後頭部を軽く小突く。
「そういうものなの! だから後で事情を話してよね!」
「はぁぁ? 何処で何しようと私の勝手でしょ!? それよりも来るのが遅すぎなのよ! そのせいでどれだけ苦労したことか!」
「そ、それは悪かったよ。でも、村からここまで結構離れてるんだから仕方ないだろ!? これでも浮遊や加速魔法を使って急いでたんだからな!!」
「たった一日分の距離でしょ? 大した事ないじゃない!」
「紅の足と人間の足じゃ全然違うのッ!!」
「はぁ…これだから何処の人間も言いわけばかりで嫌なのよねぇ。大人しくその脆弱さを認めれば少しは身の程を知れるのに。嗚呼、何とも哀れよねぇ」
「そういう紅だって! えと…紅、だって……」
「コホン!!」
流れに取り残されていたクリフが大きく咳払いをして強引に二人の小さな諍いを止めた。
アベルは気まずく、紅は不服げにクリフの方を振り向く。
「キミ達、いい加減にしないか。大精霊様もお困りだし、何より不敬だよ」
その物言いは少しだけ柔らかいものになっていた。おそらく二人のやりとりを見ていて、紅の印象が僅かに変わったのだろう。
《ウンディーネ》も同じ思いなのか、物静かに見守っているだけに留まり、敵意は無いように見える。
『ふふ、実に愉快な二人なのね。いいでしょう。その仲睦まじさに今回は許します』
「はぁっ!? 納得いかないわ! だいたいそっちから先に手を出してきたでしょう!?」
『違います。そんな穢れた身で私の憩い場に飛び込んでは不浄に荒らした貴女が悪いのです。先に手を出したのは其方です』
「言ってくれるわねぇ…私は悪くて何で《河童》共は良いのよ、おかしいわっ!!」
『《カッパ》? そういえば、そんなことをあの者達は口々にしていましたね。この辺では見ない魔物ですが、まるで無邪気な子供のようなでしたので害は皆無と判断し、特別に住まわせていたのです』
「す、住まわせてって…だったら何で私と一緒に攻撃していたのよ!」
『それは貴女の不浄のせいです。そのせいで気配が判らなくなってしまい、手当たり次第になってしまったのです』
「なっ…!? 一度ならず二度も私を不浄だなんて──やっぱ叩きのめすわっ!!」
再び拳に苛烈な炎を瞬時に燃え上がらせる。アベルはすかさず「だからヤメろって、落ち着けッッ!!」と彼女の腕を掴んで静止する。
「………」
ますます場に取り残されてしまったクリフは途方に暮れてしまっていた。この状況をどう収束させるか考え始めていた時、宙に浮いていた《ウンディーネ》が地上に降り立ち、三人の元へ歩み寄っていく。
『さて“コウ”と言いましたね? アナタに聞きたいことがあります』
「……何よ?」
『貴女がここに来る前、先程言った《カッパ》とはまた異なる新種の魔物がこの森に来ました。それについて心当たりがあれば教えてほしいのです』
「新種の──」
「魔物、ですか…そういえば、最近になって森に正体不明の魔物が目撃された話しもギルドに流れていました。《ウンディーネ》様、その魔物の特徴を教えていただけますか?」
「ちょっとそこの人間! 何勝手に仕切っているのよ!」
「すすす、すみません!! 話しを進めて下さいッ!!」
『──その魔物の実態を見たことがなく、影だけなのですが、四つん這いの獣でした。何処からか迷い込んだ《マンティコア》かと思ったのですが、違いました。鳴き声が奇妙だったのです』
「鳴き声?」
『ええ。あれは、酷く耳障りです。鳥なのか、獣なのか……やけに甲高く、硝子水晶を鋭く引っ掻いたような……思い出すのも嫌になってしまいます』
「鳥のような獣ような鳴き声……」
──まさか。いや、まさかね。と、嫌な胸騒ぎが紅の心情を静かに掻き乱す。
「図鑑にもそんな名前──」
「「おいら達知ってるぞっ!!!!」」
茂みから勢いよく顔を出した二体の《河童》が揃って声を上げた。
初めて見た奇妙な生物にアベルとクリフは身構えたが、今度は紅が二人を無言でやんわりと制し、二体の元へ近寄って片手で一体ずつ甲羅の端っこを掴んで持ち上げた。
「《河童》共教えなさい。その正体、まさか──奴なのかい?」
「「そ、そうだよ!! 《鵺》だよっっ!!」」
──なんてことだ。予想が当たってしまった紅は苦い顔をして掴んでいた両手を離し、深い溜め息を漏らした。
「こ、コウ、知ってるの?」
「何だ? その、《ヌエ》…か? どんな魔物なんだ?」
「そうね…強いて云うなら、私ら《鬼》でも手を焼いたほど、とんでもない《妖》よ」
過去に人知れず戦ったことのある彼女は、懐かしさも苦い思いもある仇敵を思い出し、ゆっくり口を開いた──。
「どうかしら私の炎は? さっきまで痛ぶってくれた仕返しはまだまだこんなものじゃないわよ!」
続けて二撃目を繰り出そうと構えた時だ。
『ま、待ちなさい!!』
誰もが目を大きくした。声の出どころが、あの水柱からだったのである。
紅はもとより、アベルもクリフもこんな得体の知れない存在は知らない。新種の魔物なのか? と、思いかけたその瞬間だ。
水柱が炎を弾き消すように爆ぜ、その中から、予期していなかった“存在”が現れる。
水の大精霊──《ウンディーネ》。自然元素の一つ『水』を司り、同属性の中では代表格とされている精霊である。当然その力もかなり強大で、この精霊と対等に接するとなれば、それこそ“英極”級の実力が必要とされるほどに。
滅多にお目に掛かれない大物が、まさかこの森にいるとは思わなかったアベルは驚きのあまり呆然と《ウンディーネ》を見上げていた。
対してクリフは即座に傅き、頭を垂れて平伏している。
『人間よ、そう畏まらなくとも良いです。面を上げなさい』
今の《ウンディーネ》は見目麗しき美女。全身が“水”で構成されているとはいえ、その姿はあまりにも美しく、また羽衣のような衣装も象っている故に女神の如く完成された身姿だった。
相手の殺気が無くなったことに、紅も一旦拳を引っ込めてアベルを見つめる。
「まさか、アレが大精霊の一人だったなんて……」
「さっきからどうしたのよ、あの水妖がそんなに恐いの?」
紅の発言に、クリフが殺気混じりの鋭い眼差しを向ける。
「水妖って、バカッ!! 大精霊《ウンディーネ》は、この世界じゃ神様みたいな存在なんだよ! 水妖は“水属性を持つ魔物”を指す意味なの!! ほら謝って!!」
「嫌よ。何でそんなことしなくちゃいけないの。言っておくけど、向こうから先に仕掛けたのよ? おまけに私だけじゃなくかっ──そういえば《河童》達は何処にいったのかしら…?」
『異国の来訪者よ、貴女に問います』
抑揚のない澄んだ声が大気に響く。
紅は睨み返したが、相手は特に無反応で見下ろしているのみ。
『貴女は、この世界に破滅をもたらす者ですか?』
「………はぁ?」
『この世界に破滅をもたらす者か。と聞いたのです』
「さぁ? そんなの知らないし、どうでもいいわ。私は【日の本】と云う国から生まれ、己が欲望のまま暴れ回り、永きに渡る悠久の時から人々に忘れ去られし《存在》。それ以上でもそれ以下でも無い!」
『……では、貴女はこの世界に災いをもたらす《魔鬼》では無いと?』
「そうよ。ただし──私に喧嘩を売るような阿呆共は容赦無く叩きのめすわ。事と次第によっては、貴女もその内の一人よ」
再び殺気を撒き散らす彼女の前にアベルとクリフが立ちはだかる。
「待って、落ち着いて!!」
アベルは《ウンディーネ》に振り返り、片膝を地に着いて敬意を表す。
「大精霊《ウンディーネ》! どうかお鎮まり下さい!! 紅が何をしたかは知りませんが、罰なら僕が受けますッ!!」
「!?」
『──其方、名は?』
「はい! アベルです!」
『ではアベル。其方に問います。其方と彼女とはどういった関わりがありますか?』
「彼女は、紅は、僕が喚んだ《対象者》です! ですので、彼女の責任は僕の責任です!!」
「ちょっと待ちなさい。なんでそうなるのよ? 私の仕出かしたことが、なんであべるの咎になるのよ」
納得いかない言い分に思わずアベルに近づいて後頭部を軽く小突く。
「そういうものなの! だから後で事情を話してよね!」
「はぁぁ? 何処で何しようと私の勝手でしょ!? それよりも来るのが遅すぎなのよ! そのせいでどれだけ苦労したことか!」
「そ、それは悪かったよ。でも、村からここまで結構離れてるんだから仕方ないだろ!? これでも浮遊や加速魔法を使って急いでたんだからな!!」
「たった一日分の距離でしょ? 大した事ないじゃない!」
「紅の足と人間の足じゃ全然違うのッ!!」
「はぁ…これだから何処の人間も言いわけばかりで嫌なのよねぇ。大人しくその脆弱さを認めれば少しは身の程を知れるのに。嗚呼、何とも哀れよねぇ」
「そういう紅だって! えと…紅、だって……」
「コホン!!」
流れに取り残されていたクリフが大きく咳払いをして強引に二人の小さな諍いを止めた。
アベルは気まずく、紅は不服げにクリフの方を振り向く。
「キミ達、いい加減にしないか。大精霊様もお困りだし、何より不敬だよ」
その物言いは少しだけ柔らかいものになっていた。おそらく二人のやりとりを見ていて、紅の印象が僅かに変わったのだろう。
《ウンディーネ》も同じ思いなのか、物静かに見守っているだけに留まり、敵意は無いように見える。
『ふふ、実に愉快な二人なのね。いいでしょう。その仲睦まじさに今回は許します』
「はぁっ!? 納得いかないわ! だいたいそっちから先に手を出してきたでしょう!?」
『違います。そんな穢れた身で私の憩い場に飛び込んでは不浄に荒らした貴女が悪いのです。先に手を出したのは其方です』
「言ってくれるわねぇ…私は悪くて何で《河童》共は良いのよ、おかしいわっ!!」
『《カッパ》? そういえば、そんなことをあの者達は口々にしていましたね。この辺では見ない魔物ですが、まるで無邪気な子供のようなでしたので害は皆無と判断し、特別に住まわせていたのです』
「す、住まわせてって…だったら何で私と一緒に攻撃していたのよ!」
『それは貴女の不浄のせいです。そのせいで気配が判らなくなってしまい、手当たり次第になってしまったのです』
「なっ…!? 一度ならず二度も私を不浄だなんて──やっぱ叩きのめすわっ!!」
再び拳に苛烈な炎を瞬時に燃え上がらせる。アベルはすかさず「だからヤメろって、落ち着けッッ!!」と彼女の腕を掴んで静止する。
「………」
ますます場に取り残されてしまったクリフは途方に暮れてしまっていた。この状況をどう収束させるか考え始めていた時、宙に浮いていた《ウンディーネ》が地上に降り立ち、三人の元へ歩み寄っていく。
『さて“コウ”と言いましたね? アナタに聞きたいことがあります』
「……何よ?」
『貴女がここに来る前、先程言った《カッパ》とはまた異なる新種の魔物がこの森に来ました。それについて心当たりがあれば教えてほしいのです』
「新種の──」
「魔物、ですか…そういえば、最近になって森に正体不明の魔物が目撃された話しもギルドに流れていました。《ウンディーネ》様、その魔物の特徴を教えていただけますか?」
「ちょっとそこの人間! 何勝手に仕切っているのよ!」
「すすす、すみません!! 話しを進めて下さいッ!!」
『──その魔物の実態を見たことがなく、影だけなのですが、四つん這いの獣でした。何処からか迷い込んだ《マンティコア》かと思ったのですが、違いました。鳴き声が奇妙だったのです』
「鳴き声?」
『ええ。あれは、酷く耳障りです。鳥なのか、獣なのか……やけに甲高く、硝子水晶を鋭く引っ掻いたような……思い出すのも嫌になってしまいます』
「鳥のような獣ような鳴き声……」
──まさか。いや、まさかね。と、嫌な胸騒ぎが紅の心情を静かに掻き乱す。
「図鑑にもそんな名前──」
「「おいら達知ってるぞっ!!!!」」
茂みから勢いよく顔を出した二体の《河童》が揃って声を上げた。
初めて見た奇妙な生物にアベルとクリフは身構えたが、今度は紅が二人を無言でやんわりと制し、二体の元へ近寄って片手で一体ずつ甲羅の端っこを掴んで持ち上げた。
「《河童》共教えなさい。その正体、まさか──奴なのかい?」
「「そ、そうだよ!! 《鵺》だよっっ!!」」
──なんてことだ。予想が当たってしまった紅は苦い顔をして掴んでいた両手を離し、深い溜め息を漏らした。
「こ、コウ、知ってるの?」
「何だ? その、《ヌエ》…か? どんな魔物なんだ?」
「そうね…強いて云うなら、私ら《鬼》でも手を焼いたほど、とんでもない《妖》よ」
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