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13.サイテーな父親
しおりを挟む男とりこは毎日、激しい情交を繰り返した。
昼夜、身を繋げ続けたせいで、りこは男なしではいられないほどに快感迸る身体へと開発された。それに伴い、りこの男への愛おしさは日に日に深まり、最早、りこの方が男に夢中になっていた。
それは、実家に行ったまま、なかなか戻って来ない母親のことすら眼中にないほどに…
──────────────────────
「りこ、大事な話があるんだけど、聞いてくれる?」
夜這いから一ヶ月が経ったある日、りこと男はいつものようにベッドで抱き合っていた。
「うん、何…?大事な話って…」
男はいつになく真剣な顔付きだった。
りこを抱き上げベッドに下ろすと、一歩下がって正座になった。りこも慌てて正座し、男と向き合う。
「りこ…驚かないで聞いてほしいんだけど…」
「うん…」
口をつぐむ男の様子に、りこは少し不安になる。
もしかして、この関係を終わらせよう
とか…じゃ…ないよね…
いや、叔父と姪で身内なんだし、そもそもこの関係がおかしかったんだ…
でも、もう前みたいには戻れない…
だって、りこはおじさんのこと……
「おじさん…いや、俺は、りこの本当のパパ…なんだ…」
「えっ…?!パ…パ…?」
「そう、俺はりこのパパだ」
りこは驚きと動揺で、口が震える。
「本当の本当に…パパ…なの…?おじさんが…」
「ママに聞いてみても良い、きっと同じ答えが返ってくるよ」
りこはただ黙ったまま、その場にじっとしていた。
それはそうだ、こんな突拍子もない話がどこにあるだろう。
今まで、りこには本当の父親の話をしたことがない。
りこに聞かれたことがなかった、というのもあるが、
それ以上に、男自身が本当の父親で、その父親が実の娘を一人の『女』として見ていたなんて、娘本人に知られるのが一番怖かった。
しかし、男のりこへの想いが実った時、全てを打ち明けるつもりでいた。
愛するりこを手に入れた今、後はもうどうなっても構わない。
取り返しのつかない、重すぎる罪だ。
一生、背負っていく覚悟はできている。
りこは俺を罵倒し、二度と口を聞いてくれないかもしれない…それどころか俺の前からいなく…なる…かもな…
それでも、俺は後悔していない。
愛するりこをやっと手に入れられたのだから…
男は覚悟して、りこの言葉を待っていた。
だが、りこの言葉は男の予想に反するものだった。
「そっか…そうなんだね」
りこは妙に納得したようだった。
男はその様子に目を丸くし、逆に動揺してしまった。
「えっと…俺のこと…責めないのか…?本当の父親が俺で、しかも、りこにこんなことしてしまって…」
「ん~何も知らない一ヶ月前のりこならおじさんのこと、めっちゃ怒ってた、りこにこんな酷いことして、顔も見たくもないし話したくもないし触ってほしくもない、というかもう絶対会いたくない、二度と!って」
「うっ…当然だよ俺はこんな「でも、おじさん、ううん、パパにずっと抱かれてて分かったの。りこはこんなにも愛されているんだーって。パパはりこのこと、今までずっと考えてくれてた。おじさんって言ってたけど、りこは、おじさんが本当のパパだったら良いなっていっつも思ってたもん。だからね、おじさんがほんとのパパって聞いて、りこはとっても嬉しいよ?」
りこはふいに男の手を握った。
そして、自分の胸の前に持ってきて包み込む。
りこの物心つく前から母子家庭であり、りこ自身もそれが当たり前となっていた。
もっとも、叔父という存在が父親代わりとなっていたりこには、本当の父親が誰かなんて疑問すら生じなかった。むしろ、本当の父親が男と分かり、喜びと愛おしさが一気に込み上げる。
「りこっ…」
男はりこをぎゅっと抱き締めた。
「でも俺は、サイテーな父親だっ!実の娘にこんな酷いことして…ほんとっ、でも、りこが可愛くてほんと可愛くて、好きで好きで好きで、大好きで堪らなくなってどうしようもなかったんだ…ごめんっごめんなりこっ!」
「ほんっと、サイテー最悪なパパ」
「あはは、そりゃそうだな、それだけのことしたんだから。だから…俺、今から自首…」
男は、実の娘を犯した罪で自首しようとしていた。
まだ幼いりこに『男』としての欲望と劣情と狂気を向け始めた時から、男はいつか実の娘に手を出してしまうと考えていた。一度はりこを手放すことも考えたが、自分から離れたがらないりこを、男は突き放せなかった。娘に手を出した以上、法での裁きを受け入れるつもりでいた。
と、ふいに「パパ」と呼ばれた。
目線をりこに向けると、りこは真剣な目付きで再び、
「パパ、」
「ん?んんっ」
りこは口を近づけると、男の頬を挟み、唇をブチュッと潰した。
「…パパ、大好き、愛してる。好きで大好きで堪らないの…パパのこと…、だから、ずっとここにいて私をもっともっと愛して」
りこは瞳を男の瞳に真っ直ぐ向ける。
「でも、りこ…」
「パパは…?」
「俺も…りこが大好きで大好きで堪らない…」
「でしょ…?」
男の告白によって偶然にも互いの心を確かめることになった、りこと男は、実の父娘以上の深い繋がりを求めるフェーズへ歩み始める。もう、元には戻れない、だが、戻りたいとは思わなかった。もう、互いに離すことなどできない。ここには、ただ、新たに男女の愛の交わりがあるのみだった。
それから、りこの妊娠が発覚したのはそれから三週間後のことであった。
──────────────────────
「えっ、ママとおじいちゃんが?!そうなんだ…」
妊娠が分かってから、二人はりこの母親の実家に遊びに来ていた。
母親のるなが実家に戻って、二ヶ月が経とうとしていたある日、りこは、流石にママの帰り遅くない??と心配し始めたのだ。
男は、るなのこともりこに洗いざらい話した。
その時初めて、りこは母親と祖父の関係を知った。
最初はかなり驚いていたりこも、玄関で出迎えてくれて母親と祖父の姿から一目で理解した。恋人のように寄り添う二人、母親のお腹は少し膨らみを帯びており、二人とも愛おしそうにお腹に手を添えていた。
「ママもおじいちゃんのことが大好きなんだね、りこと一緒!ママもやっと大好きな人と一緒に居られるようになって良かったね!」
りこは、すんなりと自分の母親と祖父の関係を受け入れた。例え、その関係が世間的に歪んでいるとしても、もう実の父親に身も心も焦がされてしまったりこが受け入れないはずがなかったのだ。
りこの受け入れ様に、男は一瞬驚いたものの、りこの激変ぶりに愛おしさの方がとうに勝っていたのは言うまでもない。
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