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7.挿れはしない
しおりを挟む「俺がお前を温める」
カルセドは、瑠璃をベッドに横向きに寝かせた。後ろから抱き込むようにシャツの下から乳房を揉む。
「んん…はぁ…んはぁ…」
やわやわと揉んでいくと、瑠璃の寝息は徐々に甘い喘ぎへと変わる。
「寝ながらも感じているのか」
カルセドは掌で胸を転がす。すると、柔らかかった乳首がコリコリと丸くなる。
「はぁ…はぁ…はぁ…気持ちいいか、ルリ」
「んん…はぁ…ん」
片手で乳房を揉みながら、もう片方は腹をのの字に撫で回す。脇腹へ掌を移動させ、出っ張った腰骨へと真っ直ぐに滑らせる。腰骨からお尻へと手を伸ばし、またゆっくりと撫で回す。瑠璃の白い肌はしっとりしており、うっすら産毛の感触があった。
「柔らかいな…」
「んん……ん」
お尻から内股に向かって手を滑らせると、柔らかな恥毛に当たった。それは、触る度にクシャクシャと音を立てる。そこから秘部に指先を伸ばすと、ピチャピチャとした水音が鳴る。
「んふ…はぁ…あ…ん…はん」
「やはり敏感だな、ルリ」
カルセドは指先に絡み付いた愛蜜を舐め取ると、瑠璃の身体から手を離し、着ていた服を全て脱いだ。そして、瑠璃が着ているシャツも脱がせ、今度は正面から抱き締める。初めて肌と肌とが直に触れ、カルセドの興奮はますます収まる所を知らない。一瞬、瑠璃の身体は強張るが、カルセドが瑠璃の頭を撫でると、次第にカルセドの胸にもたれかかる。
「母さん…父さん…温かい…」
瑠璃は、安堵した口調で寝言を呟く。カルセドを親と思っているのだろう。だから今は、親子という感じか。本当は、夫婦がいいのだが、まぁ、今はそれでいい。徐々に変わっていけば、それで…
そうは言っても、今のカルセドは間違いなく、瑠璃に欲情している。このままで収まるはずがない。しかし、瑠璃の華奢な身体に無理をさせたくないのも本心だ。そもそも、身体を温めるという名目で瑠璃の身体をまさぐっているのだ。身体に無理をさせて悪化してしまえば元も子もない。カルセドは考えた末、ある結論に辿り着く。
「大丈夫だ…挿れはしない…」
そう呟きながら、既にバッキバキに反り返っていたそれを瑠璃の股間に侵入させ、秘部に押し当てた。そして、そのまま前後に擦り付ける。
「ん…ふぁ…はぁ…はぁんん…んん」
瑠璃の喉奥からは、さっきよりも甘い声が鳴る。カルセドはたまらず素股を早めた。
「ルリっルリっルリっ!!!」
「んふ…ふぁ…ふはぁ…はぁんん」
カルセドは、瑠璃の奥にその剛直を収めたくて仕方なかったが、なんとか耐えていた。その代わり、瑠璃の顎を持ち上げ、ぷっくりとした唇を絡め取る。このあどけない少女の寝顔は、カルセドを興奮させるのに十分なくらい無防備で色気も帯びていた。
「ふぁん…ふぁ…はぁ…はぁ」
薄ピンクの唇をこじ開け、歯と歯茎を舌でなぞる。上顎と下顎が緩んだ隙に、中の舌をねっとり絡み付かせる。生暖かく湿った舌で瑠璃の口の中を蹂躙していく。
「ヒュリ…ヒュ…リ…ひれいだ…ひゃわいい」
「んふ…ふぁ…んん…んふぁ…」
カルセドは、激しい口付けと素股をしばらく同時に行った。限界まで擦り続けると、カルセドは勢い良く、精子を放出した。
「ハアハアハアハアハアハア」
大量に出た白い液体は、瑠璃の首元から太ももにかけて飛び散っていた。やっと下半身が落ち着いてきたカルセドは、瑠璃の身体にこびりついた自分の精子をまじまじと見る。
自分の精子を身に纏う、瑠璃の裸体は、妖艶であり、情欲を唆られる。
「本当は、お前のここに俺の子を仕込みたいがな。だが、まだ時間はある」
瑠璃の臍下を撫で回しながら呟く。カルセドにとって、最早、国王として世継ぎを生み出す責務より、瑠璃を孕ませたいという雄としての本能の方が勝っていた。ただし、それは瑠璃の心を開かせてからだ。
カルセドは瑠璃をこれ以上、抱くのを止めた。瑠璃の指先に触れると、次第に温まっていくのが分かった。額に手を当てると、さっきよりは少し下がっていた。汗も少しずつ出始めていた。少なからず、今ので体力も消耗しているため、吸い飲みで水分を含ませるのも忘れない。
この一連の行為は、完全にカルセドの情欲でしかなかったが、結果的に瑠璃の体調回復に繋がった。
「気持ち良さそうだな、ルリ」
カルセドは、頭を撫でながら、瑠璃の顔を覗き込む。
「んん…ん」
カルセドの声に反応するかのように、瑠璃は喉を鳴らす。そして、元の規則正しい寝息に戻った。
カルセドは、もう一度触れるだけの口付けをすると、瑠璃の身体に飛び散った精子をタオルで拭う。そして瑠璃の身体に長袖シャツを被せ、今度は下半身も冷やさないよう短パンを履かせた。カルセドは下穿きを履き、薄手のガウンを羽織ると、瑠璃を再び抱き締めた。2枚に重ねた毛布を一緒に被ると、瑠璃の腰をぎゅっと抱き寄せ、下半身をきつく密着させた。
カルセドは、今後しばらくは瑠璃が眠っている時のみ、挿入はせず、口付けと素股をすると固く心に誓った。まずは、瑠璃の身体に俺の身体を教え込ませるのが良い。そして、いつかは意識のある状態で愛し合い、俺を子を孕ませるのだ。
もちろん、瑠璃に触れない選択肢など、カルセドの思考に存在するはずがない。
カルセドは、抱き締めを今一度強め、深い眠りに落ちるのだった。
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