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その2

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「行けー‼︎かっ飛ばせ‼︎」と父親と一緒にソファーに座りテレビの野球の試合を見ている
マイケルは、応援してるチームのバッターに向こうに届かない声援を送った。
しかし、彼は最後のストライクを許し、試合は相手側の勝ちとなった。
マイケルとその父親は“ああー‼︎”と頭を抱えてがっくりした。
すると1人ソファーの後ろにやってきた。
「残念、“俺”の勝ちだな」彼はマイケルの兄であった、父と弟とは違うチームを応援してるので
これに関しては家族内のライバルと言える、ちなみに彼の応援してるチームは“テレビの中に”いる
「マイク…追い討ちをやめろよ、喧嘩になるから…」
「本当頭カチわんぞクソ兄貴…」
すると2人を小馬鹿にするように
「おーこわ、カチわんぞだってよ、ささっと去るか行くぞバック」と愛犬を連れて上へ
上がっていた。
「あなた、マイケル!あんまムキにならないの」と奥の母親が彼らのソファーにやってきて
彼らに“落ち着かせるための”言葉を飛ばした。
2人はふーっと落ち着いて番組を変えた、映ったのはこの地域についてのニュースだった。
「今週で五件目となりました、この××町で起きた殺人事件は、未だ犯人逮捕まできておりません
この事件の共通点はペットや家畜をさらっていった事で…」
そのニュースに齧り付くように目をやるマイケルと、不安そうにみる両親。
「あなた、最近物騒になってきたわこの町、前までは平和な感じだったのに…」
すると父は
「心配すんなよ、外には警察がわんさかいるし、何よりうちに入ってきたら
これを」と壁にかけてあるショットガンを手に取った。
「こいつでぶち抜いてやるさ」
ここはアメリカだから、銃の一つ二つは珍しくない、ここマイケルの家でも
父が猟をすることもあってショットガンを一丁あるのだ。
「でも父ちゃん、あいつは銃は効かないよ、だって…」
「はいはい、わかってるよお前のくだらん噂話の事だろ、あれはただのイカれ野郎の
仕業だ、ショットガン喰らって生きれる奴はおらんよ」
と答える父、この銃に何かしらの自信があるだろう、そう言ってるように聞こえる。
これ以上は反論しても意味がないと思ったマイケルは
「はいはい」と自分の部屋へ戻った。
階段の前で愛犬のバックがちょこんと座っていた。バックはマイケルの顔を舐めて
尻尾を振っていた。
バックはマイケルが生まれれた頃からいた、ちょっと歳を取った犬だ。
体は大きくて、茶色い毛をした多分レトリーバーと思われる犬だ、ちなみにオスである。
彼を部屋に入れてマイケルは床に落ちていた野球ボールを緩くバックに投げた、彼はそれを
キャッチしてマイケルの手に渡した。
「よしえらいぞバック」と頭を撫でると尻尾を振って喜んだ。
その時チョットだけ思った。
もしブラック・ボーンがうちにやって来て、自分たちを殺してバックをさらっていたら
どうなるかと、今まではこの事件の話をしていることを楽しいと思っていたけど。
実際、自分たちの町で起きてるのだから、いずれ自分にもそれが来ると
かなり不安になる。
噂で言ってた“アップル”という言葉を言えばいいのだけど、本当に効くかはわからない。
「まあなんとかなるよね…父ちゃんも言ってるし」とベットに潜り込んだ。
夜は少し深まり、下にいた両親も眠りに入ろうとしたその時だった。
トントンと玄関のドアを叩く音がした。
「誰なのかしら?こんな夜中に…」と母親がそこへと向かった。
ドアノブに手をかけるまもなくピッケルがドアを貫いた。
それに母親が絶叫し、床に倒れ込んだ。
その声を来て上の兄弟にも聞こえて彼らを目を覚ました。
ドアを壊して入ってきた、黒ずくめの大男は辺りを見回して立ちつくしていた。
「早くこっちに来い‼︎」と父が母に言い掛け、腰を抜かした母親は
這いつくばるように父のもとに行こうとするが。
ブラック・ボーンは担いでいた棺桶を振り上げて母親を押し潰した。
「シェイノン‼︎」と叫ぶ父
階段からマイケルとマイク、バックが降りてきて、マイケルは目の前の相手を見て驚いた。
「ブラック・ボーン!」するとそいつはまだ息のある母親の頭上に
ピッケルを振り下ろして確実に仕留めようとした。
すると足元にいた愛犬のバックはそいつのピッケルに飛びかかったが、
もう片方の手で彼の首を掴み、母親を潰している棺桶の戸を開けてバックを放り込んだ
「バック‼︎」とマイクは叫ぶ。
再び棺桶を担いだ奴はゆっくりとこっちへ向かって来た。すると父親はショットガンを持って
そいつに“警告”した。
「近づくな‼︎、これ以上来たらこいつをぶっ放すぞ‼︎」しかしそれを無視してそいつは
近づいた。
父は確実にそいつの頭に打ち込んだ、奴は一切怯んでいなかった。破損した鉄仮面は
すぐに修復し、何もなかったようにさらに近づいた。
今度は足に打ち込んだがびくともしない様だった、そしてそいつは手に持ったピッケルで
父親の右肩を切り裂いた。
「親父‼︎、てめえよくも‼︎」とマイクはやつに飛びかかったがそれをすぐに振り払って
彼は台所へ飛ばされた。倒れてるマイクにそいつはピッケルを振り上げて仕留めようとした
マイケルは考えることもなく大きな声で
「アップル‼︎」と叫んだ。
その時、ブラック・ボーンは突然怯え、呻き声をあげてゆっくりとここから出ていった。
すぐに警官がやってきてそいつに銃を向けたが彼らをピッケルでなぎ払って
そのままどこかへ消えた。
家の前にはパトカーと救急車が集まり、サイレンが鳴りランプが辺りを照らしていた。
重傷を負った両親は運び出され、マイケル達は事情聴取を受けるために警察署へ
連れて行かれた。
噂で何度も話していた、あいつが本当にいた事のショックで本人が話せないほど怯えているので
兄のマイクが彼らに話した。
「下にいる両親の叫び声を聞いて、下へ弟と向かったら、全身真っ黒の大男が母親を
押し潰していました、そして…」先ほどまでの出来事を正直に話し、刑事たちは
こう言った。
「おそらく、その町の怪事件の犯人だろう…、その情報なら犯人が見つかるのも
遅くないだろう」
「ええ、格好はともかく、2メートルを超える体格の奴は少ないから目立つ」
すぐに刑事たちは下の警官達にこの情報の人物を探せと命令をした。
そしてマイクにもう大丈夫なので今日はここで泊まるように言った。
取調室から出て、すぐに前の椅子で座っているマイケルに駆け寄った。
「マイケル…、大丈夫だ親父もお袋も死んでないからよ…」
「バカ言ってんじゃねえよ‼︎、あいつはどうなるんだよ‼︎…
バックはブラック・ボーンにさらわれたまんまだよ…」うつむいて泣く彼を見て
自分は軽く言ってしまったと気づいた
「…悪いな…、でも犯人はすぐに捕まるとサツも言ってるし、きっと…
いや絶対戻ってくる。」
目を腕でこすり涙を拭き取ってマイケルは言った。
「…あいつはその辺の殺人鬼なんかとは違うんだよ…、初めて見てわかった、
人間とは違うんだ…」
その言葉に思い出した、父親がショットガンでそいつの頭を撃ち抜いても
死ななかった事それを自分は見ていたのを、そうすればマイケルの言葉も
本当であると理解できる。
「…じゃあ、どうすればいいんだ…」
「どうするかわかんないよ…“アップル”だって一時的のやつだし…」
今は何を考えようとも何も対策はないだろう、2人は仮眠室で一夜を過ごした。
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