ＳＵＮ×ＳＵＮ！

第６話：魔法のランプで大騒動（その７）

その時だ。

急に辺りがパッと明るくなる。

突然目に光が飛び込んできたため、２人はまぶしさの余り目を閉じてしまった。

そして恐る恐る目を開けてみると・・

そこには地平線まで砂漠が広がっているではないか。

「！？」

間違いなく日本では見られない光景にひまわりと太陽は自分の目を疑った。

あまりにも驚くことばかりが続くので、ひまわりの脳は麻痺状態だ。

「桐島君！？
さっきまでここナオトさんの家でしたよね！？
なんで急に砂漠にー！？」

「たぶん、魔人が作った幻の世界だ」

太陽はひまわりを落ち着かせるために落ち着いた口調で説明する。

「魔人の魔力はかなり強いものだから、こんな世界を作ることも朝飯前なんだろう。
おれが思うに、この幻の世界を解いて元の世界に戻れば、魔人に勝ったといえるのかもしれないな」

ナオトは『魔人と遊んでくれ』と言っていた。

そのことから考えると、この砂漠でいろいろ腕試し的な事件が起こるのではないだろうか。

そう太陽は考えた。

ひまわりはあわてて魔法の呪文の書物を取り出し、ページをパラパラとめくってみる。

相変わらず空白のページだらけで、「火を使う呪文」しか載っていない。

もしかしたらまた、何か新たな呪文が浮かんできているのではないかと、期待を抱きながらめくっているのだが・・・。

「幻を解く呪文・・。
そんな魔術、この本に載っているんでしょうか・・。
まだ何も浮かんできてないです・・」

必死に本をめくるひまわりの横で、太陽はポツリをつぶやいた。

「早期決着しないとな・・・。
この砂漠でずっといるのは、かなりきついぞ・・」

２人の頭上では砂漠の太陽がまぶしいぐらいに輝き、容赦なくジリジリと強い日差しを降り注いでいた。

周囲には何もなく、ただただ広い砂漠が広がるのみである。