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第4話:魔法の杖と呪文(その10)
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「くそっ!」
太陽がどこかに向って走り出そうとしたので、
「ちょっと!桐島!?」
あわてて蛍が引き止める。
「深谷、離せ!
早くあいつを見つけないとー」
今にも手を振り払って、
飛び出していきそうな太陽に蛍は、
「そんなの無理よ!」
と叫んだ。
『無理』と蛍に言われ、足を止める太陽。
「無理・・?」
「そうよ!無理なのよ!」
森の中で迷子になって不安な気持ちなどが
一気にあふれて出てきたのであろうか、
蛍は感情を太陽にぶつけた。
「だって、もうずっと探しているのに
私達の力じゃひまわりちゃんを見つけられてないじゃない!
この迷路の魔法を解かなきゃ、
元の世界にも戻れないけど、
それができるのは、ひまわりちゃんだけよ!
私達じゃ無理なの!」
「・・・・」
2人の間にしばらく沈黙が流れる。
「ごめんなさい・・・」
長い沈黙を先に破ったのは蛍だった。
「私が、つまらない依頼をしたばっかりに
桐島やひまわりちゃんを巻き込んでしまって・・・」
いつもポーカーフェイスで
全く自分の感情を見せることがない蛍が
今にも泣き出しそうな声で言ったので、
太陽はびっくりして顔を上げる。
蛍は太陽に背を向け、
足元の小石を1つけった。
「マンドレイクなんかにこだわらないで、
いさぎよくあきらめればよかったのにね・・・」
と語り始めた。
「昼間、
桐島に『みんなに嫌われてる』って言われた時、
友達がいないことを平気だって言ったのは
ウソではないわ。
でも・・・、
誰でもいいから
心が通える人が1人でもそばにいてくれたらいいのにな、
と願っていた気持ちもあったの・・・」
蛍は近くにあった小石を再びコツンと軽くけった。
太陽がどこかに向って走り出そうとしたので、
「ちょっと!桐島!?」
あわてて蛍が引き止める。
「深谷、離せ!
早くあいつを見つけないとー」
今にも手を振り払って、
飛び出していきそうな太陽に蛍は、
「そんなの無理よ!」
と叫んだ。
『無理』と蛍に言われ、足を止める太陽。
「無理・・?」
「そうよ!無理なのよ!」
森の中で迷子になって不安な気持ちなどが
一気にあふれて出てきたのであろうか、
蛍は感情を太陽にぶつけた。
「だって、もうずっと探しているのに
私達の力じゃひまわりちゃんを見つけられてないじゃない!
この迷路の魔法を解かなきゃ、
元の世界にも戻れないけど、
それができるのは、ひまわりちゃんだけよ!
私達じゃ無理なの!」
「・・・・」
2人の間にしばらく沈黙が流れる。
「ごめんなさい・・・」
長い沈黙を先に破ったのは蛍だった。
「私が、つまらない依頼をしたばっかりに
桐島やひまわりちゃんを巻き込んでしまって・・・」
いつもポーカーフェイスで
全く自分の感情を見せることがない蛍が
今にも泣き出しそうな声で言ったので、
太陽はびっくりして顔を上げる。
蛍は太陽に背を向け、
足元の小石を1つけった。
「マンドレイクなんかにこだわらないで、
いさぎよくあきらめればよかったのにね・・・」
と語り始めた。
「昼間、
桐島に『みんなに嫌われてる』って言われた時、
友達がいないことを平気だって言ったのは
ウソではないわ。
でも・・・、
誰でもいいから
心が通える人が1人でもそばにいてくれたらいいのにな、
と願っていた気持ちもあったの・・・」
蛍は近くにあった小石を再びコツンと軽くけった。
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