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第5話:コンビ解散?(その10)
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「もしもし、ひまわりですが・・・
あ!桐島君のおばあさん!」
電話の相手は太陽の祖母からだった。
リビングでくつろいでいた兄が、
ひまわりの電話の様子をじーっと見ている。
聞きなれない名前からの電話に
不信感を抱いているようだ。
しかも『桐島君』という男の子の名前が
出てきたことがさらに兄を反応させた。
「あ、ひまわりちゃん、
うちの太陽といっしょではないかい?」
想定外の質問に、
ひまわりは首をかしげる。
「え?桐島君と?
いえ・・・私はいっしょじゃなかったので・・・」
太陽はまだ家に帰っていないのか?
「それが迷い犬を保護しているとなり町の寺に行くといって
7時ぐらいに家を出たのじゃが、
何の連絡もないまままだ帰ってきてないんだよ」
「え!?」
太陽の祖母からのを話を聞き、ひまわりは驚いた。
時計を見るともうすぐ9時だ。
となり町の寺といっても、
せいぜい30分も歩けば帰ってこれる距離である。
ひまわりも急に不安になり、
「おばあちゃん!私も探してみます!」
と言ってガチャンと電話を切ると、玄関に走った。
「ちょっと出かけてくる!」
妹が急に家を出て行こうとしたので、
兄は、
「おい!?ひまわり!
今から行くって、もう夜中だぞ!
女の子の一人歩きは危ないに決まってるだろ!
ちょっと待て!」
と叫んだが、
すでにひまわりは家を飛び出して
姿は見えなかった。
ひまわりは、真っ暗な夜の道を走りながら願う。
『桐島君は、
もう私のことなんて
どうでもいいのかもしれない。
迷惑なのかもしれない。
でも、このまま
放っておけるわけなんてできないよ!
桐島君、おねがい!無事でいて!』
あ!桐島君のおばあさん!」
電話の相手は太陽の祖母からだった。
リビングでくつろいでいた兄が、
ひまわりの電話の様子をじーっと見ている。
聞きなれない名前からの電話に
不信感を抱いているようだ。
しかも『桐島君』という男の子の名前が
出てきたことがさらに兄を反応させた。
「あ、ひまわりちゃん、
うちの太陽といっしょではないかい?」
想定外の質問に、
ひまわりは首をかしげる。
「え?桐島君と?
いえ・・・私はいっしょじゃなかったので・・・」
太陽はまだ家に帰っていないのか?
「それが迷い犬を保護しているとなり町の寺に行くといって
7時ぐらいに家を出たのじゃが、
何の連絡もないまままだ帰ってきてないんだよ」
「え!?」
太陽の祖母からのを話を聞き、ひまわりは驚いた。
時計を見るともうすぐ9時だ。
となり町の寺といっても、
せいぜい30分も歩けば帰ってこれる距離である。
ひまわりも急に不安になり、
「おばあちゃん!私も探してみます!」
と言ってガチャンと電話を切ると、玄関に走った。
「ちょっと出かけてくる!」
妹が急に家を出て行こうとしたので、
兄は、
「おい!?ひまわり!
今から行くって、もう夜中だぞ!
女の子の一人歩きは危ないに決まってるだろ!
ちょっと待て!」
と叫んだが、
すでにひまわりは家を飛び出して
姿は見えなかった。
ひまわりは、真っ暗な夜の道を走りながら願う。
『桐島君は、
もう私のことなんて
どうでもいいのかもしれない。
迷惑なのかもしれない。
でも、このまま
放っておけるわけなんてできないよ!
桐島君、おねがい!無事でいて!』
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