159 / 201
第7話:トキメキ文化祭(その17)
しおりを挟む
「なんだ・・・
この長いコートみたいな服は・・・」
丈が長い黒のスーツのような燕尾服に、グレーのベスト、黒のネクタイに白いシャツが1セットで用意されていた。
スーツにはラメ(?)のようなものも付いていて、動くとキラキラ輝く仕様だ。
なんだろ・・・
どこかでこれと似たようなモノを見たことがあるんだけど・・・
『うーん』と考えてみると、思い出した!
前に友達の結婚式に行った時、新郎がこんな長いタキシードみたいなものを着ていたっけ。
あの衣装にラメは付いていなかったけど。
おれは衣装を手に取り、
「こんなの着たことないけど、似合うのかな・・・」
とつぶいやいた。
文化祭には保護者も来るので、こんな格好していたら『あの教師、何を考えているの?』とかクレームが寄せられそうで不安になる。
でも、試着室の外から、
「高山ちゃん、着替え出来た?
サイズ合ってなかったら、直さないといけないから早く~!!」
と女子達からの圧がかかってくるので、もう『どうにでもなれ!』とあきらめの心境に達し、おれは急いで執事服を身にまとった。
慣れないネクタイに苦戦しながらも、なんとか着替えが完了し、
「ハイ、着替えたよ」
と試着室から出るや否や、
「かっこいい!
高山ちゃん、めっちゃ似合ってるじゃん!!」
「いつもTシャツ姿しか見たことなかったから、スーツ姿新鮮!!
超いいじゃん!」
と女子達に囲まれる。
嫌味を言われるかと思った男子達からも、
「さすが!
おれ達には無い『大人の色気』があって、いいじゃん!」
と褒めてくれるので、なんかうれしくなって、
「そ、そう?」
と照れ笑いしていると、西森とバチッと目が合った。
西森はいつものように、すぐパッと目をそらし、クルッと背を向ける。
うっ・・・
あの行動はどういう意味なんだ・・・。
『女の子達にチヤホヤされて、なにデレデレしているんですか?』
という意味なのか、それとも、
『先生、似合っていますね』
という照れ隠しの意味なのか・・・。
西森の行動の意味が読み取れず、オロオロしていたのだが、そんなことを知らない生徒達は、
「さ、実践実践。
もうカフェのオープンまで時間が無いから、急いで仕事を覚えてね」
と言って、腕を引っ張りカフェの方に連れて行く。
西森は相変わらず、プイと横を向いているし・・・。
西森と付き合い始めて初の文化祭。
今のところ二人きりになれる雰囲気もなければ、執事カフェのおかげでトラブルも発生しそうな気がして、初っ端から不安でいっぱいの開始となった。
この長いコートみたいな服は・・・」
丈が長い黒のスーツのような燕尾服に、グレーのベスト、黒のネクタイに白いシャツが1セットで用意されていた。
スーツにはラメ(?)のようなものも付いていて、動くとキラキラ輝く仕様だ。
なんだろ・・・
どこかでこれと似たようなモノを見たことがあるんだけど・・・
『うーん』と考えてみると、思い出した!
前に友達の結婚式に行った時、新郎がこんな長いタキシードみたいなものを着ていたっけ。
あの衣装にラメは付いていなかったけど。
おれは衣装を手に取り、
「こんなの着たことないけど、似合うのかな・・・」
とつぶいやいた。
文化祭には保護者も来るので、こんな格好していたら『あの教師、何を考えているの?』とかクレームが寄せられそうで不安になる。
でも、試着室の外から、
「高山ちゃん、着替え出来た?
サイズ合ってなかったら、直さないといけないから早く~!!」
と女子達からの圧がかかってくるので、もう『どうにでもなれ!』とあきらめの心境に達し、おれは急いで執事服を身にまとった。
慣れないネクタイに苦戦しながらも、なんとか着替えが完了し、
「ハイ、着替えたよ」
と試着室から出るや否や、
「かっこいい!
高山ちゃん、めっちゃ似合ってるじゃん!!」
「いつもTシャツ姿しか見たことなかったから、スーツ姿新鮮!!
超いいじゃん!」
と女子達に囲まれる。
嫌味を言われるかと思った男子達からも、
「さすが!
おれ達には無い『大人の色気』があって、いいじゃん!」
と褒めてくれるので、なんかうれしくなって、
「そ、そう?」
と照れ笑いしていると、西森とバチッと目が合った。
西森はいつものように、すぐパッと目をそらし、クルッと背を向ける。
うっ・・・
あの行動はどういう意味なんだ・・・。
『女の子達にチヤホヤされて、なにデレデレしているんですか?』
という意味なのか、それとも、
『先生、似合っていますね』
という照れ隠しの意味なのか・・・。
西森の行動の意味が読み取れず、オロオロしていたのだが、そんなことを知らない生徒達は、
「さ、実践実践。
もうカフェのオープンまで時間が無いから、急いで仕事を覚えてね」
と言って、腕を引っ張りカフェの方に連れて行く。
西森は相変わらず、プイと横を向いているし・・・。
西森と付き合い始めて初の文化祭。
今のところ二人きりになれる雰囲気もなければ、執事カフェのおかげでトラブルも発生しそうな気がして、初っ端から不安でいっぱいの開始となった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
【R18】もう一度セックスに溺れて
ちゅー
恋愛
--------------------------------------
「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」
過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。
--------------------------------------
結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
今、夫と私の浮気相手の二人に侵されている
ヘロディア
恋愛
浮気がバレた主人公。
夫の提案で、主人公、夫、浮気相手の三人で面会することとなる。
そこで主人公は男同士の自分の取り合いを目の当たりにし、最後に男たちが選んだのは、先に主人公を絶頂に導いたものの勝ち、という道だった。
主人公は絶望的な状況で喘ぎ始め…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる