94 / 201
第5話:二人の夏休み(その13)
しおりを挟む
そして待ちに待った合宿日がやって来た。
天気は真夏の晴天日。
朝から青空と入道雲がまぶしい!
おれは、昨日準備した旅行バッグの中身を再度点検する。
「着替えに、タオルに、歯ブラシに・・・」
と言いながら、ため息をついた。
「これが西森の合宿じゃなくて、純粋に二人旅行だったら、もっとうれしかったんだけどなあ~。
涼介の家にお泊りとは・・・」
と、ぼやいてみたが、西森と夏休みにデートすらできないと思っていたので、合宿の合間に会えるだけでも感謝すべきであろう。
時計を見ると、午前8時過ぎ。
出かけるのにはまだ早いけれど、居ても立っても居られない気持ちのため、カバンを持って玄関に向かう。
「ま、ちょっと早いけれど出かけるか」
玄関のカギを閉め、車に向かった。
******
車を走らせること約30分、涼介のアパート近くまでやって来た。
涼介のアパートは、以前西森と初デートした『青少年自然の館』のある場所にほど近い山の中にある。
そのため、近所にはコンビニも飲食店も無く、家が数軒建っているだけだ。
車を道の端に停め、アパート近くで涼介に電話をかける。
「ハイ・・・」
涼介が眠そうな声で電話に出た。
「あ!涼介!
アパート近くまで来たんだけど、車、どこに停めたらいい?」
と、おれがしゃべると、涼介は、
「流星・・・来るの早すぎ・・・。
まだ朝の9時前なんだけど・・・」
と、明らかに迷惑そうな声を出している。
確かに、西森の合宿場所が気になり過ぎて、早く出てしまったのがまずかったか・・・。
と思いつつも、来てしまったから仕方が無い。
「ごめん、ごめん。
朝飯でも御馳走するから、出てきてくれよ」
『朝飯』につられたのか、涼介は、
「分かった、今行くから、そこで待っててくれ」
と、言って電話を切った。
しばらく待っていると、Tシャツに短パンというラフな姿で涼介がやって来た。
頭をポリポリかきながら、
「こんな朝早くからやって来て、そんなに西森ちゃんのことが気になるのかよ」
と嫌みを言ってきたが、図星なので「うっ」とうろたえる。
「す・・・すまん・・・」
おれが謝ると、涼介はポンポンとおれの背中を叩き、
「ま、いいや。
この先、ちょっと山を登ったところに、カフェがあるから、そこで朝食おごってくれたら許してやる」
と言った。
「了解。
じゃ、そのカフェに行くか。
モーニングか何かやってるの?」
おれは涼介を車に乗せ、カフェに向かって走り出した。
天気は真夏の晴天日。
朝から青空と入道雲がまぶしい!
おれは、昨日準備した旅行バッグの中身を再度点検する。
「着替えに、タオルに、歯ブラシに・・・」
と言いながら、ため息をついた。
「これが西森の合宿じゃなくて、純粋に二人旅行だったら、もっとうれしかったんだけどなあ~。
涼介の家にお泊りとは・・・」
と、ぼやいてみたが、西森と夏休みにデートすらできないと思っていたので、合宿の合間に会えるだけでも感謝すべきであろう。
時計を見ると、午前8時過ぎ。
出かけるのにはまだ早いけれど、居ても立っても居られない気持ちのため、カバンを持って玄関に向かう。
「ま、ちょっと早いけれど出かけるか」
玄関のカギを閉め、車に向かった。
******
車を走らせること約30分、涼介のアパート近くまでやって来た。
涼介のアパートは、以前西森と初デートした『青少年自然の館』のある場所にほど近い山の中にある。
そのため、近所にはコンビニも飲食店も無く、家が数軒建っているだけだ。
車を道の端に停め、アパート近くで涼介に電話をかける。
「ハイ・・・」
涼介が眠そうな声で電話に出た。
「あ!涼介!
アパート近くまで来たんだけど、車、どこに停めたらいい?」
と、おれがしゃべると、涼介は、
「流星・・・来るの早すぎ・・・。
まだ朝の9時前なんだけど・・・」
と、明らかに迷惑そうな声を出している。
確かに、西森の合宿場所が気になり過ぎて、早く出てしまったのがまずかったか・・・。
と思いつつも、来てしまったから仕方が無い。
「ごめん、ごめん。
朝飯でも御馳走するから、出てきてくれよ」
『朝飯』につられたのか、涼介は、
「分かった、今行くから、そこで待っててくれ」
と、言って電話を切った。
しばらく待っていると、Tシャツに短パンというラフな姿で涼介がやって来た。
頭をポリポリかきながら、
「こんな朝早くからやって来て、そんなに西森ちゃんのことが気になるのかよ」
と嫌みを言ってきたが、図星なので「うっ」とうろたえる。
「す・・・すまん・・・」
おれが謝ると、涼介はポンポンとおれの背中を叩き、
「ま、いいや。
この先、ちょっと山を登ったところに、カフェがあるから、そこで朝食おごってくれたら許してやる」
と言った。
「了解。
じゃ、そのカフェに行くか。
モーニングか何かやってるの?」
おれは涼介を車に乗せ、カフェに向かって走り出した。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
【R18】もう一度セックスに溺れて
ちゅー
恋愛
--------------------------------------
「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」
過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。
--------------------------------------
結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
今、夫と私の浮気相手の二人に侵されている
ヘロディア
恋愛
浮気がバレた主人公。
夫の提案で、主人公、夫、浮気相手の三人で面会することとなる。
そこで主人公は男同士の自分の取り合いを目の当たりにし、最後に男たちが選んだのは、先に主人公を絶頂に導いたものの勝ち、という道だった。
主人公は絶望的な状況で喘ぎ始め…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる