先生×生徒、恋愛なんてありえない！

第４話：教育実習生にメラメラ？（その24）

キーンコーンカーンコーン

昼休みを知らせるチャイムが鳴った。

生徒達は皆、お昼の限定ランチを食べるために勢いよく教室を飛び出し、食堂へ向かう。

だけど、私はあまり食欲がない。

「はああ・・・、結局、昨日の夜はあまり眠れなかったな・・・」

昨日の夜、先生から逃げるように帰って来てから、ずっと心がざわつき落ち着かなかった。

先生に抱きしめられ、さらには『ヤキモチを焼いている？』と指摘され、頭がパニックになり、
「ヤキモチなんてモチ、見たことないですから！」
とわけの分からないことを叫んでしまうなんて・・・。

思い出すだけで、恥ずかしくて死にそうだ。

なので、気持ちを落ち着かせるために、無我夢中で勉強をしていたら、いつの間にか深夜3時になっていて、あわてて寝たものの、3時間ぐらいしか眠れなかったのだ。

そのせいか、ちょっと体がだるくて、しんどいような気がする。

「こんな状態だし、あまり先生に会いたくないな・・・」
と思いながら廊下を歩いていると、先生が少し離れた教室から急に出てきたので、反射的に壁の後ろ側に姿を隠してしまった。

なんであの人は、『会いたくない』と思っている時に、ちょうどいいタイミングで現れるんだろう？

ちょっとイライラしていると、
「高山先生！」
と言って、中原先生までもが現れた。

急に胃の辺りがキリリと痛んで、思わずお腹を抱えこむ。

ここから早く逃げ出したいけれど、先生と中原先生が向こうに行ってくれないと、どうしようもないので、お腹の痛みとたたかいながら、その場でジッと耐えていた。