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第3話:ドキドキ初デート(16)
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西森から距離をとったところで、涼介はつかんでいた腕を離す。
「お、おい、涼介!急になんだよ!」
「『なんだよ!』は、こっちのセリフだ!!
誰を連れてくるのかと思ったら、自分の生徒かよ!?
おまえ、マジで生徒に手を出しちゃったわけか!?」
事前に何も知らされてなかった涼介は、おれが連れてきた「彼女らしき女の子」が未成年でかつ、おれの生徒だったことに驚いて動揺しまくりだ。
と、とりあえず、涼介を落ち着かせよう。
「手は出してない・・・、というか未遂?」
「未遂!?」
おれの語彙力の無さのせいで、さらに涼介を興奮させてしまった。
「おいおい!?
お互いが合意の上ならまだしも、未遂って、もっとヤバいヤツだぞ!?
おまえ、いつか新聞に記事が載るぞ!?
『先生が生徒に手を出した』って!」
涼介は真剣におれのことを心配してくれているようだ。
おれはあわてて、
「ごめん、ごめん!
おれの言い方が悪かった!
未遂じゃなくて、いろいろな事情があって、今、西森はおれの『仮の彼女』になってくれているんだ」
と、訂正したが、
「仮の彼女って、おまえ、それもなんだよ!?
なんかいろいろ言い訳しているけど、結局、流星があの子に手を出したことは間違いないわけだろ?」
と、ズバッと指摘され、
「は、はい・・・。
不覚にも「好き」になってしまったわけで・・・」
と、自分の犯した罪を白状した。
涼介は「はああ・・・」と大きくため息をつき、完全に呆れた目でおれを見た。
「マジかよ・・・。
昔のおまえなら、絶対あの子みたいな真面目で優等生タイプの女子を好きになったりしなかっただろ?
もっと胸が大きくて、いかにも派手なタイプばっかりで・・・」
そう言いかけた涼介の口を、おれはあわててふさいだ。
「んんん~!?」
突然口をふさがれた涼介はビックリして、おれの方を見る。
おれは人差し指で「しーっ!」とジェスチャーをして、
「西森の前で『昔の彼女は胸が大きかった』とか絶対言うなよ!?」
と、涼介に言った。
おれの必死さが伝わったのか、涼介は「うんうん」とうなずく。
「胸」の話は、西森の前では絶対言ってはいけない話題だ。
なぜかは分からないが、西森は自分の胸が小さいことを気にしているからだ。
一通り、おれから西森のことを聞いた涼介は、
「まさか、こんなことになっているとは思ってなかったけど、『好き』になる気持ちは止められないからな・・・」
と半分あきらめたような口調でつぶやいた。
「うん、いろいろゴメン・・・。
でも、西森、今日ここに来ることを本当に楽しみにしていたから、案内頼む!」
おれが必死に頼むと涼介は、
「分かったよ。
先生と生徒の秘密のデートの手助けしてやるから、西森ちゃん、連れて来いよ」
と苦笑しながらも快諾してくれたので、
「分かった!すぐ連れてくる!」
と言って、急いで西森を迎えに走った。
1人放置されていた西森は、おれが戻ってくると、
「お友達さんと何を話していたんですか?」
と目をパチクリさせながら聞いてきた。
「え!?」
まさか『昔の彼女』の話をしていたなんて、言えるはずもない。
だけど、下手にウソをついてもすぐに西森に見破られそうなので、ある程度本当のことを話さねば。
「えーと・・・、そのお説教・・・。」
「お説教?」
西森は首をかしげる。
「教え子に手を出すとか『ありえない』って叱られていました・・・」
と正直に話すと、西森は、
「確かに、そうですよね」
と言って、おれを置いてさっさと歩き始めた。
つ・・・冷たい態度・・・。
少しぐらい彼女っぽく「私も先生のことが好きだから、気にしないでいいですよ」ってなぐさめてくれもいいのに、なんて思ってしまったけど、完全なるおれの『片思い』だから、仕方が無い。
と、がっくり肩を落としていると、急にグイッと上着を引っ張られた。
「へ?」
驚いて顔を上げると、いつの間にか西森が戻ってきているではないか。
「ほら、早く!
そんなところで突っ立っていないで、さっさと行きますよ!」
西森が呼びに戻ってきてくれたことがうれし過ぎて、
「ハイ!」
と大きくうなずくと、2人で玄関に向かって歩き始めた。
よし!
ここからはおれの得意分野だし、本領発揮するぞ!
「お、おい、涼介!急になんだよ!」
「『なんだよ!』は、こっちのセリフだ!!
誰を連れてくるのかと思ったら、自分の生徒かよ!?
おまえ、マジで生徒に手を出しちゃったわけか!?」
事前に何も知らされてなかった涼介は、おれが連れてきた「彼女らしき女の子」が未成年でかつ、おれの生徒だったことに驚いて動揺しまくりだ。
と、とりあえず、涼介を落ち着かせよう。
「手は出してない・・・、というか未遂?」
「未遂!?」
おれの語彙力の無さのせいで、さらに涼介を興奮させてしまった。
「おいおい!?
お互いが合意の上ならまだしも、未遂って、もっとヤバいヤツだぞ!?
おまえ、いつか新聞に記事が載るぞ!?
『先生が生徒に手を出した』って!」
涼介は真剣におれのことを心配してくれているようだ。
おれはあわてて、
「ごめん、ごめん!
おれの言い方が悪かった!
未遂じゃなくて、いろいろな事情があって、今、西森はおれの『仮の彼女』になってくれているんだ」
と、訂正したが、
「仮の彼女って、おまえ、それもなんだよ!?
なんかいろいろ言い訳しているけど、結局、流星があの子に手を出したことは間違いないわけだろ?」
と、ズバッと指摘され、
「は、はい・・・。
不覚にも「好き」になってしまったわけで・・・」
と、自分の犯した罪を白状した。
涼介は「はああ・・・」と大きくため息をつき、完全に呆れた目でおれを見た。
「マジかよ・・・。
昔のおまえなら、絶対あの子みたいな真面目で優等生タイプの女子を好きになったりしなかっただろ?
もっと胸が大きくて、いかにも派手なタイプばっかりで・・・」
そう言いかけた涼介の口を、おれはあわててふさいだ。
「んんん~!?」
突然口をふさがれた涼介はビックリして、おれの方を見る。
おれは人差し指で「しーっ!」とジェスチャーをして、
「西森の前で『昔の彼女は胸が大きかった』とか絶対言うなよ!?」
と、涼介に言った。
おれの必死さが伝わったのか、涼介は「うんうん」とうなずく。
「胸」の話は、西森の前では絶対言ってはいけない話題だ。
なぜかは分からないが、西森は自分の胸が小さいことを気にしているからだ。
一通り、おれから西森のことを聞いた涼介は、
「まさか、こんなことになっているとは思ってなかったけど、『好き』になる気持ちは止められないからな・・・」
と半分あきらめたような口調でつぶやいた。
「うん、いろいろゴメン・・・。
でも、西森、今日ここに来ることを本当に楽しみにしていたから、案内頼む!」
おれが必死に頼むと涼介は、
「分かったよ。
先生と生徒の秘密のデートの手助けしてやるから、西森ちゃん、連れて来いよ」
と苦笑しながらも快諾してくれたので、
「分かった!すぐ連れてくる!」
と言って、急いで西森を迎えに走った。
1人放置されていた西森は、おれが戻ってくると、
「お友達さんと何を話していたんですか?」
と目をパチクリさせながら聞いてきた。
「え!?」
まさか『昔の彼女』の話をしていたなんて、言えるはずもない。
だけど、下手にウソをついてもすぐに西森に見破られそうなので、ある程度本当のことを話さねば。
「えーと・・・、そのお説教・・・。」
「お説教?」
西森は首をかしげる。
「教え子に手を出すとか『ありえない』って叱られていました・・・」
と正直に話すと、西森は、
「確かに、そうですよね」
と言って、おれを置いてさっさと歩き始めた。
つ・・・冷たい態度・・・。
少しぐらい彼女っぽく「私も先生のことが好きだから、気にしないでいいですよ」ってなぐさめてくれもいいのに、なんて思ってしまったけど、完全なるおれの『片思い』だから、仕方が無い。
と、がっくり肩を落としていると、急にグイッと上着を引っ張られた。
「へ?」
驚いて顔を上げると、いつの間にか西森が戻ってきているではないか。
「ほら、早く!
そんなところで突っ立っていないで、さっさと行きますよ!」
西森が呼びに戻ってきてくれたことがうれし過ぎて、
「ハイ!」
と大きくうなずくと、2人で玄関に向かって歩き始めた。
よし!
ここからはおれの得意分野だし、本領発揮するぞ!
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