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晶目線
アフターケア
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「その辺にしとけ」
父さんの言葉に僕は「何?まだ終わってないんだけど?」と冷たい声で父さんを睨みつけながら言う。
「やりすぎだ。誰もそこまでしろとは言ってない」
「父さんは結局いつもそこで甘やかすから兄さんがすぐ悪い子になるんだよ。悪い子には体で教えるのが柳瀬家の教育方針でしょ?」
これは事実だ。
柳瀬家は昔から悪い子にはお仕置きをするという教育方針がある。
だから父さんは昔から兄さんのお尻を叩いて育ててきた。
だが、いつも肝心なところで甘やかしてしまう。
中途半端な躾にしかなっていなかった。
だからやるからにはしっかりやり通す僕とは合わない部分のひとつだ。
「...今回は真央が悪い。お前の提案を受け入れたのも俺だ。でも行き過ぎたやり方には口を出させてもらう」
父さんのここは曲げられないと言う心情を読み取った晶はため息をついて真央のお尻を撫でた。
「ひっ!」
兄さんはまた叩かれると思って明らかにビクッと反応した。
「わかったよ。仕上げはなしにしてあげる。それと約束は守ってよ。父さん」
僕はそう言い、父を睨んだ。
あの後、母さんがいないうちに1つ、約束をした。
『父さんは二度と、兄さんのお仕置きをしないで。出来るだけ関わらないで。それが兄さんのためだよ』
『なんだと!?俺に息子と関わるなって!?そんなの無理に決まってるだろう!?』
父さんは予想通りブチ切れた。
『自業自得でしょ?父さんは兄さんと僕が1番嫌うことをしたんだから。兄さんの代わりに言ってあげてるんだよ』
父さんの今までのお仕置きで僕を引き合いに出したことを僕は全く許せる気になれなかった。
兄さんも許せないし、それ以上に傷ついているだろう。
だからこその約束だった。
父さんが顔をくもらすのを見て、僕は兄さんに笑顔で「ってことだから今日はここまで!よく頑張ったね!兄さん」と言い、兄さんを起こして抱きしめた。
だが、兄さんはまだ緊張感がほぐれてないようでビクビクと震えていた。
僕はそんな兄さんを見て、少し落ち着かせるために離れようと思い「...冷やす物と薬持ってくるから待っててね」と言い、寂しい気持ちを隠しながら、キッチンへ向かった。
キッチンに行くと母さんが既に冷えたタオルと塗り薬を用意して机に置いといてくれていた。
僕は母さんに「ありがとう。母さん」と言うと母さんは「あなたの手も真っ赤ね。水道で冷やしなさい」と言った。
僕は素直にそれに従い、手を冷やしてから戻ると父さんの膝の上で落ち着いている兄さんと兄さんの頭を撫でている父さんを見てしまった。
それに対して、低い低い声が「...ねぇ」と響いた。
2人が振り向くと同時に肩が飛び上がるほど驚いていた。
それに対して、失礼だなと思う余裕は当然なく「父さん、兄さんに何してるの?」と鋭い視線を父さんに向けた。
それに驚いたのは父さんではなく、兄さんだった。
兄さんは父さんの膝から飛び退き、後ずさりした。
「...晶、お前はもう少し、余裕を持ったらどうだ?真央が驚いているだろう?お前は非常に優秀な息子だが、真央が絡むとめんどくさいので困る」
「はぁ?知らないよ。父さんにどうのこうの言われる筋合いないんだけど?」
素直に白状しよう。
父さんの頃は昔から気に食わなかった。
兄さんを傷つけて、でも親だからと言う理由で許されて、兄さんとも常にゼロ距離で接するこの男が気に食わないのだ。
どうしても...
そんな父をソファーから追い出すと僕は待ってましたとばかりに満面の笑みで両腕を伸ばして兄さんを呼んだ。
以外にもすんなり兄さんは僕の腕に収まった。
僕はあまりの兄さんの可愛さに微笑みながら「いい子♡」と耳元で囁いた。
父さんの言葉に僕は「何?まだ終わってないんだけど?」と冷たい声で父さんを睨みつけながら言う。
「やりすぎだ。誰もそこまでしろとは言ってない」
「父さんは結局いつもそこで甘やかすから兄さんがすぐ悪い子になるんだよ。悪い子には体で教えるのが柳瀬家の教育方針でしょ?」
これは事実だ。
柳瀬家は昔から悪い子にはお仕置きをするという教育方針がある。
だから父さんは昔から兄さんのお尻を叩いて育ててきた。
だが、いつも肝心なところで甘やかしてしまう。
中途半端な躾にしかなっていなかった。
だからやるからにはしっかりやり通す僕とは合わない部分のひとつだ。
「...今回は真央が悪い。お前の提案を受け入れたのも俺だ。でも行き過ぎたやり方には口を出させてもらう」
父さんのここは曲げられないと言う心情を読み取った晶はため息をついて真央のお尻を撫でた。
「ひっ!」
兄さんはまた叩かれると思って明らかにビクッと反応した。
「わかったよ。仕上げはなしにしてあげる。それと約束は守ってよ。父さん」
僕はそう言い、父を睨んだ。
あの後、母さんがいないうちに1つ、約束をした。
『父さんは二度と、兄さんのお仕置きをしないで。出来るだけ関わらないで。それが兄さんのためだよ』
『なんだと!?俺に息子と関わるなって!?そんなの無理に決まってるだろう!?』
父さんは予想通りブチ切れた。
『自業自得でしょ?父さんは兄さんと僕が1番嫌うことをしたんだから。兄さんの代わりに言ってあげてるんだよ』
父さんの今までのお仕置きで僕を引き合いに出したことを僕は全く許せる気になれなかった。
兄さんも許せないし、それ以上に傷ついているだろう。
だからこその約束だった。
父さんが顔をくもらすのを見て、僕は兄さんに笑顔で「ってことだから今日はここまで!よく頑張ったね!兄さん」と言い、兄さんを起こして抱きしめた。
だが、兄さんはまだ緊張感がほぐれてないようでビクビクと震えていた。
僕はそんな兄さんを見て、少し落ち着かせるために離れようと思い「...冷やす物と薬持ってくるから待っててね」と言い、寂しい気持ちを隠しながら、キッチンへ向かった。
キッチンに行くと母さんが既に冷えたタオルと塗り薬を用意して机に置いといてくれていた。
僕は母さんに「ありがとう。母さん」と言うと母さんは「あなたの手も真っ赤ね。水道で冷やしなさい」と言った。
僕は素直にそれに従い、手を冷やしてから戻ると父さんの膝の上で落ち着いている兄さんと兄さんの頭を撫でている父さんを見てしまった。
それに対して、低い低い声が「...ねぇ」と響いた。
2人が振り向くと同時に肩が飛び上がるほど驚いていた。
それに対して、失礼だなと思う余裕は当然なく「父さん、兄さんに何してるの?」と鋭い視線を父さんに向けた。
それに驚いたのは父さんではなく、兄さんだった。
兄さんは父さんの膝から飛び退き、後ずさりした。
「...晶、お前はもう少し、余裕を持ったらどうだ?真央が驚いているだろう?お前は非常に優秀な息子だが、真央が絡むとめんどくさいので困る」
「はぁ?知らないよ。父さんにどうのこうの言われる筋合いないんだけど?」
素直に白状しよう。
父さんの頃は昔から気に食わなかった。
兄さんを傷つけて、でも親だからと言う理由で許されて、兄さんとも常にゼロ距離で接するこの男が気に食わないのだ。
どうしても...
そんな父をソファーから追い出すと僕は待ってましたとばかりに満面の笑みで両腕を伸ばして兄さんを呼んだ。
以外にもすんなり兄さんは僕の腕に収まった。
僕はあまりの兄さんの可愛さに微笑みながら「いい子♡」と耳元で囁いた。
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弟✖️兄大好きです
とても好みの作品です
続きを楽しみに待ってます!
コメントありがとうございますm(*_ _)m
そう言ってくれて嬉しいです!