自由になりたい俺の話

ポメ

文字の大きさ
上 下
10 / 11
晶目線

続き

しおりを挟む
きっちり100回叩く頃には兄さんはぐったりしていた。


僕はそんな兄さんの頭を優しく撫でながら
「よしよし。兄さん、とりあえず頑張ったね。お水持ってくるからそこで壁に向かって立っててね」と指示した。


もちろんお仕置きは終わっていない。


謝れなかった兄さんにはこれからお仕置き中のダメだった所を教えなければいけない。


僕が馬のようにお尻を軽く叩いて後押しすれば兄さんは素直に壁に向かった。


僕はそれを見届けてから母さんに水を注いでもらい、そのコップを片手に兄さんの元へ戻った。


「ほら兄さん、お水持ってきたよ」


僕の言葉に反応して兄さんは黙って水を受け取ろうとした。


当然、僕はそれを拒む。


「ダメ。これはいい子だけが飲めるお水だから、兄さんがいい子に僕の言うことを聞けたらあげるよ」


兄さんは僕の言ってることが明らかにわかっていなかった。


「...兄さん、さっき1回もごめんなさいが出来なかったもんね?だから「ごめんなさい。もうしません」って言えるようにこのまま10発ね」


僕はそう言って、事前に用意してあった定規を片手に脅した。


兄さんはそれに対して、明らかに同様し、ビクビクと震えていた。


ようやく父さんよりお仕置き方法が厳しくなったことに気づいたようだ。


僕と父さんのお仕置き方法の違いはたったひとつ。"分け方"だ。


父さんは基本、兄さんが悪い事をした際、それに対して回数指定なしに叩き続ける。


一方、僕の場合、とりあえず回数指定をして叩く。


その時にもしダメだった点があれば、それを教えるためにあとから追加の分を叩く。


そして最後に反省点をお仕置き態度とまとめて仕上げをする...という流れだ。


父さんのはいつ終わるか分からないと言う怖さもあるだろうが回数を見ると結果的に僕の方法の方が厳しくなっている。


もちろん、兄さんが本質を見逃さない為の工夫もしてある。


大事なのは悪い事をすると酷い目に会うと言うことを事実にすることだ。


しかもお仕置き中は助けは絶対に来ないし、誰がするにしてもマシになることなんてありえないと教え込むことも必要になる。


「ごっ...ごめん...もうしないから...」


兄さんは涙目で必死に訴えていたが僕は笑顔で「30点、壁に手をついてお尻突き出して」と指示した。この点で1番重要なのは情けをかけないことだ。


兄さんはそれを聞いて、絶望した。


弟だからまだ可能性はあるとでも思ったのだろう。


助かる手段を失った兄さんは諦めてお尻軽く突き出した。


「もっと突き出して、叩きにくいでしょ?」。


僕の言葉に兄さんは唇を噛み締めて、更に突き出した。


「よしよし、じゃあ始めるよ」


僕はそう言い、定規を振り上げた。


ベッチーンッ!「ひぎっあっああああああ!?」


兄さんは叩いた瞬間、今までにないほど絶叫し、その場に崩れ落ちた。


そんな兄さんに僕は自分でも非情だなと思うくらい冷たい声で「兄さん、言うことは?」と聞いた。


「...ごっごめんなさい...もう、しません」


兄さんは唇を震わせながら何とかその言葉を吐いたようだった。


「よく出来ました!後、9回叩くからその度にさっきのセリフ言うんだよ」


僕は段々と兄さんに対する嗜虐心しぎゃくしんが湧いてきたことをこの時、初めて気づいた。


「...だから兄さん、立って」


僕は姿勢を崩した兄さんを冷ややかな視線を送りながら、言う。


「晶...もう許して」


兄さんが絞り出すように言った言葉に対し、僕は「いい子になったら許すよ。 だから立って」とお仕置きがまだ終わりではないことを宣言した。


兄さんはそれに対してさらに絶望し、その後、諦めたような表情で立ち上がった。


「よく出来ました!じゃあ次も体勢崩したら困るからちゃんと腰、持っててあげるね」


僕はそう言い、兄さんの細い腰を脇に抱えた。


それによりさらにお尻が突き出すような形になった。


「うん。さっきより叩きやすそうだね。兄さん、泣いてて良いけどセリフは必ず言うんだよ?じゃなきゃ終わらないからね」


僕はそう言い、兄さんのお尻に定規を振り下ろし続けた。


兄さんはその間、言われた通りにセリフを叫んでいた。


僕はもう完全に嗜虐心と支配欲に支配されていた。


たっぷり10回終わると兄さんの腰を離した。


するとそのままドサッと床に尻もち着いていた。


「兄さん、謝れて偉かったね!じゃあお水飲もっか!」


僕はそう言い、満面の笑みで兄さんに水を渡した。


兄さんはビクビクしながらそれを受け取って一気に飲み干した。


「じゃあ仕上げに50回ね!」


理性を半分失った僕の言葉に兄さんはまた顔を青ざめた。


僕はそんな兄さんの腕を強引に引っ張って、膝にうつ伏せにした。


兄さんは信じられないものを見る目で僕を見ながら口を魚のようにパクパクしていた。


僕はそんな兄さんにお構い無しで右手を振り上げると後ろから父さんに腕を掴まれて、止められた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

兄弟がイケメンな件について。

どらやき
BL
平凡な俺とは違い、周りからの視線を集めまくる兄弟達。 「関わりたくないな」なんて、俺が一方的に思っても"一緒に居る"という選択肢しかない。 イケメン兄弟達に俺は今日も翻弄されます。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

変態高校生♂〜俺、親友やめます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
学校中の男子たちから、俺、狙われちゃいます!? ※この小説は『変態村♂〜俺、やられます!〜』の続編です。 いろいろあって、何とか村から脱出できた翔馬。 しかしまだ問題が残っていた。 その問題を解決しようとした結果、学校中の男子たちに身体を狙われてしまう事に。 果たして翔馬は、無事、平穏を取り戻せるのか? また、恋の行方は如何に。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

愛され末っ子

西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。 リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。 (お知らせは本編で行います。) ******** 上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます! 上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、 上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。 上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的 上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン 上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。 てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。 (特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。 琉架の従者 遼(はる)琉架の10歳上 理斗の従者 蘭(らん)理斗の10歳上 その他の従者は後々出します。 虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。 前半、BL要素少なめです。 この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。 できないな、と悟ったらこの文は消します。 ※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。 皆様にとって最高の作品になりますように。 ※作者の近況状況欄は要チェックです! 西条ネア

処理中です...