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晶目線
晶の心情
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僕の名前は柳瀬晶。
僕には不器用な父と優しい母と大好きな兄がいる。
僕は特技と呼べるものはないが基本的になんでもこなせた。
そんな僕の事を両親や教師、クラスメイトや近所の人たちは褒めてくれたが僕自身はそれに対して、いつもなんとも思わなかった。
だって出来てしまうのだから、努力したわけでもないのに褒められたって全然嬉しくない。
そんな僕にとって1つ年上の兄はかけがえのない大切な人だった。
兄は僕とは違い、努力家で感情が豊かな人だ。
昔はそんな兄と僕はいつも一緒に遊んでいた。
一緒に遊んでいるとよくクラスメイトの男子たちに絡まれた。
きっと僕の態度と成績が気に食わないのだろう。
「あ、柳瀬じゃん!」
「あいつと一緒にいるのって柳瀬の兄貴じゃね?」
「柳瀬っていっつも1人だよな!」
「あんなに態度悪いんじゃ、どんなに勉強出来たって友達なんか出来るわけねぇよな!」
男子たちは晶の悪口を言い合いながらケラケラと笑った。
それを聞いた兄はそいつらにズカズカと歩み寄って行った。
「お前ら!俺の弟の悪口言ってんじゃねぇ!晶は勉強も運動も出来て凄い奴なんだ!何も知らねぇ癖に偉そうに言ってんじゃねぇ!!」
真央はそう言い、大声で怒鳴るとその男子たちは慌てて逃げて行った。
「晶っ何か困ったことがあればいつでも俺に言えよ!俺が助けに行ってやる!」
そう言う真央のかっこいい姿は今でも鮮明に覚えている。
昔から大好きだったが、この時から僕の気持ちは兄としての敬愛から1人の男としての愛情に変わったんだと思う。
そんな兄だったが、不用心で危なっかしい面があり、失敗をすることが多かった。
その度に父が出てきて兄のお尻を叩いた。僕はそれを初めて見た時、思わず魅入ってしまった。
普段、かっこいい姿の兄とは一変し、父の膝の上で泣きながら、暴れたり、大声で謝り続ける兄の姿はとても可愛くて、自分もあんなふうに兄を泣かせたい。
僕の膝の上で手足をバタバタさせながら素直にさせられる兄の姿を妄想した。
僕はその日から兄を見る目が一変した。兄を愛するが故にドロドロに甘やかしたいが、同時に屈服させたい。僕なしじゃ生きられないようにしてやりたいと思うようになった。
僕には不器用な父と優しい母と大好きな兄がいる。
僕は特技と呼べるものはないが基本的になんでもこなせた。
そんな僕の事を両親や教師、クラスメイトや近所の人たちは褒めてくれたが僕自身はそれに対して、いつもなんとも思わなかった。
だって出来てしまうのだから、努力したわけでもないのに褒められたって全然嬉しくない。
そんな僕にとって1つ年上の兄はかけがえのない大切な人だった。
兄は僕とは違い、努力家で感情が豊かな人だ。
昔はそんな兄と僕はいつも一緒に遊んでいた。
一緒に遊んでいるとよくクラスメイトの男子たちに絡まれた。
きっと僕の態度と成績が気に食わないのだろう。
「あ、柳瀬じゃん!」
「あいつと一緒にいるのって柳瀬の兄貴じゃね?」
「柳瀬っていっつも1人だよな!」
「あんなに態度悪いんじゃ、どんなに勉強出来たって友達なんか出来るわけねぇよな!」
男子たちは晶の悪口を言い合いながらケラケラと笑った。
それを聞いた兄はそいつらにズカズカと歩み寄って行った。
「お前ら!俺の弟の悪口言ってんじゃねぇ!晶は勉強も運動も出来て凄い奴なんだ!何も知らねぇ癖に偉そうに言ってんじゃねぇ!!」
真央はそう言い、大声で怒鳴るとその男子たちは慌てて逃げて行った。
「晶っ何か困ったことがあればいつでも俺に言えよ!俺が助けに行ってやる!」
そう言う真央のかっこいい姿は今でも鮮明に覚えている。
昔から大好きだったが、この時から僕の気持ちは兄としての敬愛から1人の男としての愛情に変わったんだと思う。
そんな兄だったが、不用心で危なっかしい面があり、失敗をすることが多かった。
その度に父が出てきて兄のお尻を叩いた。僕はそれを初めて見た時、思わず魅入ってしまった。
普段、かっこいい姿の兄とは一変し、父の膝の上で泣きながら、暴れたり、大声で謝り続ける兄の姿はとても可愛くて、自分もあんなふうに兄を泣かせたい。
僕の膝の上で手足をバタバタさせながら素直にさせられる兄の姿を妄想した。
僕はその日から兄を見る目が一変した。兄を愛するが故にドロドロに甘やかしたいが、同時に屈服させたい。僕なしじゃ生きられないようにしてやりたいと思うようになった。
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