3人の弟に逆らえない

紹介

俺の名前は瑠璃るり
高校2年生の俺には一つ下の3つ子がいる。


長男は嵐あらし、活発な性格で運動神経抜群！男らしいワイルドな見た目が特徴。赤茶の髪色。


次男は健二けんじ、大人しい性格で勉強がめちゃくちゃできる！清楚系で王子様のような見た目が特徴。金髪。


三男は翔斗しょうと、無口だが機械に強く、研究オタクっぽい。黒髪で少し地味だがメガネを取ると意外とかっこいい？と噂がある。


3人とも高身長でルックスが良いと学校では昔からモテまくってた。


しかし、同時に超がつくブラコンとも言われている。


なぜなら、この3人、登下校はもちろんのこと、お昼休みや放課後も空き時間は必ずと言っていいほど、兄である俺の教室に来る。


そんなのが小学生の頃から今まで続いてる。


おかげで兄弟なのに見た目が普通の俺は女子からやっかまれ、彼女なんて出来た試しがない。


そりゃ、中学や高校は最初の1年だけは自由だが、2年生になると3人とも俺のいる所に来てしまう。


3人は俺よりレベルが高いからもっと上も目指せる中、俺と同じ所までいつも降りてきてくれる。


俺にとって、それは嬉しいことだが、同時に悔しさや物悲しさがある。


だって、俺より頭良いやつが俺と同じランクまで降りてきて、引っ張られるだけの人生なんて悲しいだろ？


だから昔はいつも一緒にいたが、今では自由にさせてもらっている。


っていうか、なぜ俺がいちいち弟達の顔色を伺わなきゃいけないかと言うと、俺は昔から弟達より泣き虫で出来が悪かった。


だから弟達はそれに庇護欲でもそそられたのか、昔から何かと守ってくれようとしていた。


しかも、父さんと母さんまで俺には無駄に過保護になってしまい、弟が同行する場合はともかく、1人で行動することを制限されていた。


門限も高校生だと言うのに6時までで遊びに行く時は5時半に帰宅(連絡と理由があれば延ばしてくれる)だ。


中学の時はこれの1時間短かった。


小学生の時は素直に言われたことを聞いていたが、中学に上がってから親や弟達の言うことを聞くのが難しくなった。


世間一般で言う反抗期に入ったのだ。


両親は仕方がないと嵐が過ぎ去るのを待ったが弟達はそういう訳にはいかなかったようだ。