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3年生2学期
10月23日(月)晴れ 大山亜里沙と産賀良助Ⅱその4
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朝晩の温度差が本当に激しい津軽弁の日。
巷では早めのインフルエンザの流行もあって体調管理にはより一層気を付けなければならない時期だ。
「うぶクン。今回のテスト、勝負しとく?」
そんな今日は朝から左隣の大山さんに流れるようにそう言われる。
別に恒例となっているわけじゃないけど、今回も点数勝負でモチベーションを上げたいのだろうか。
「え、なになに? 何の勝負?」
それを聞いていた右隣の実香さんが反応する。
最近は塾でこの話をしていたから、実香さんは聞いたことがなかったかもしれない。
「テストの点数で勝負するの。負けた方がなんかおごったりしてて。実香もやる?」
「おおっ……私はお二人に勝ち目があるのでしょうか」
「いや、実香ってそんなに勉強ダメだったっけ?」
「亜里沙が私の点数を把握してない時点で察してくれてもいいよ」
「言われてみると……わりと同じクラスなのにあんま聞いてない気がする」
大山さんと実香さんはそれなり話す関係だと思っていたので、そういう勉強の話を共有していないのは意外だった。
いや、よく考えてみると実香さんは茶道部でインドア寄りだから、活発な大山さんとは違うグループなのだろうか。
3年生も中盤を過ぎているというのに、女子のグループは見えているようであまり把握できていない。
「それよりも亜里沙と良さんが隠れてずっとそんなことしてた方がびっくりだよ」
「別に隠してないから」
「そうかなぁ? あっ、そういえば1年生の時に2人が付き合ってる噂が流れたとかなんとか」
「ちょっ!? いつの話してるの!? というか、その時は実香は別のクラスだったはずじゃ……」
「そういう噂は流れてくるもんなのよ。うん? そう考えると……良さんって結構噂の男なのでは?」
「な、何を根拠にそんな……」
「だって、清水先輩とも……」
「み、実香さん!」
「……実香。その話ちょっと詳しく聞きたい」
「えっ!?」
「亜里沙は知らなかったっけ? 良さんは……」
「わー!? 2人ともテスト前だから勉強しましょうね!」
その場は何とか勢いで誤魔化したけど、僕がいない間に2人で話した可能性はある。
でも、目の前で言われるよりは幾分かマシだ。
言われてみると大山さんには清水先輩のあれこれを詳しく話した覚えがないから、知らない話だったかもしれない。
まぁ、今更掘り返されても何もないんだけど……いや、やっぱり恥ずかしいから触って欲しくない。
巷では早めのインフルエンザの流行もあって体調管理にはより一層気を付けなければならない時期だ。
「うぶクン。今回のテスト、勝負しとく?」
そんな今日は朝から左隣の大山さんに流れるようにそう言われる。
別に恒例となっているわけじゃないけど、今回も点数勝負でモチベーションを上げたいのだろうか。
「え、なになに? 何の勝負?」
それを聞いていた右隣の実香さんが反応する。
最近は塾でこの話をしていたから、実香さんは聞いたことがなかったかもしれない。
「テストの点数で勝負するの。負けた方がなんかおごったりしてて。実香もやる?」
「おおっ……私はお二人に勝ち目があるのでしょうか」
「いや、実香ってそんなに勉強ダメだったっけ?」
「亜里沙が私の点数を把握してない時点で察してくれてもいいよ」
「言われてみると……わりと同じクラスなのにあんま聞いてない気がする」
大山さんと実香さんはそれなり話す関係だと思っていたので、そういう勉強の話を共有していないのは意外だった。
いや、よく考えてみると実香さんは茶道部でインドア寄りだから、活発な大山さんとは違うグループなのだろうか。
3年生も中盤を過ぎているというのに、女子のグループは見えているようであまり把握できていない。
「それよりも亜里沙と良さんが隠れてずっとそんなことしてた方がびっくりだよ」
「別に隠してないから」
「そうかなぁ? あっ、そういえば1年生の時に2人が付き合ってる噂が流れたとかなんとか」
「ちょっ!? いつの話してるの!? というか、その時は実香は別のクラスだったはずじゃ……」
「そういう噂は流れてくるもんなのよ。うん? そう考えると……良さんって結構噂の男なのでは?」
「な、何を根拠にそんな……」
「だって、清水先輩とも……」
「み、実香さん!」
「……実香。その話ちょっと詳しく聞きたい」
「えっ!?」
「亜里沙は知らなかったっけ? 良さんは……」
「わー!? 2人ともテスト前だから勉強しましょうね!」
その場は何とか勢いで誤魔化したけど、僕がいない間に2人で話した可能性はある。
でも、目の前で言われるよりは幾分かマシだ。
言われてみると大山さんには清水先輩のあれこれを詳しく話した覚えがないから、知らない話だったかもしれない。
まぁ、今更掘り返されても何もないんだけど……いや、やっぱり恥ずかしいから触って欲しくない。
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