870 / 942
3年生夏休み
8月21日(月)晴れ コンビニ飯の再開
しおりを挟む
夏休み31日目の噴水の日。
近場には水浴びできるような噴水はないけれど、今日の暑さなら各所の噴水は賑わっていることだろう。
ニュースでは去年よりも異常な暑さと強調されているけど……恐らく来年もさらに暑くなるのだと思う。
そんな今日も塾のお昼ご飯を買うために、僕は朝からコンビニへ入店する。
さすがに毎日お弁当を作るのは僕も路ちゃんも大変なので、金曜までの残りの期間はお互いに通常通りのお昼ご飯にすることになった。
正確には先週の金曜からコンビニ飯が再開しているけど、一週間来なかっただけで、コンビニのラインナップやセール対象が少しずつ変わっている。
毎日コンビニ飯にしている人には、こういうちょっとした変化があった方が飽きずに食べられるのかもしれない。
ただ、今日の僕が購入する物は入店する前から決まっていた。
塾に一週間行く場合、同じ商品を連続して食べることはなかったけど、他に候補がなかった際に必ず選ぶ商品がある。
それは……鶏めしだ。
お弁当の中ではお手頃な値段で、しっかりと食べられるし、味については申し分ない。
もちろん、鶏肉系なら定番のから揚げ弁当やチキン南蛮弁当も美味しいけれど、塾で眠気も誘われない程度の満腹感を得られるのはこの商品だと僕は気付いたのだ。
パンやおにぎりを選んでしまうと、どうしても一個物足りない、もしくは一個食べ過ぎになってしまうから本当にちょうどいい量なのだと思う。
「鶏めし一点ですね。温めますか?」
唯一惜しい点でいえば、塾には電子レンジがないので、お昼に食べる際は温かい状態で食べられないことだ。
でも、僕は冷めたから揚げも美味しく食べられるタイプなので、鶏めしも同じように食べられる。
長々と書いてしまったけど、要するに……今日もあまり特筆すべきことはなかった日だった。
でも、僕の鶏めしへの思いを書き残せたのはある意味で良かったかもしれない……
「良助くん、また鶏めし買ったんだね」
「うん。お気に入りなんだ。路ちゃんも一口食べる?」
「ううん。それよりも……お節介だとは思うのだけれど、一ついい?」
「なに?」
「鶏めしだけじゃ栄養が偏るからサラダも一緒に食べた方がいいと思うわ。良助くんの選んでくるものはちょっと野菜が足りてない感じがして……」
なぜなら、明日から鶏めしを選ぶ手が少し躊躇してしまうかもしれないからだ。
路ちゃんに作ったお弁当の時には野菜のことも考えたのに、自分で買う分には何も考えていなかった。
しかし、サラダまで食べると満腹中枢が……とは言えなかったので、明日から栄養的にも最適なコンビニ飯を選ぼうと思う。
近場には水浴びできるような噴水はないけれど、今日の暑さなら各所の噴水は賑わっていることだろう。
ニュースでは去年よりも異常な暑さと強調されているけど……恐らく来年もさらに暑くなるのだと思う。
そんな今日も塾のお昼ご飯を買うために、僕は朝からコンビニへ入店する。
さすがに毎日お弁当を作るのは僕も路ちゃんも大変なので、金曜までの残りの期間はお互いに通常通りのお昼ご飯にすることになった。
正確には先週の金曜からコンビニ飯が再開しているけど、一週間来なかっただけで、コンビニのラインナップやセール対象が少しずつ変わっている。
毎日コンビニ飯にしている人には、こういうちょっとした変化があった方が飽きずに食べられるのかもしれない。
ただ、今日の僕が購入する物は入店する前から決まっていた。
塾に一週間行く場合、同じ商品を連続して食べることはなかったけど、他に候補がなかった際に必ず選ぶ商品がある。
それは……鶏めしだ。
お弁当の中ではお手頃な値段で、しっかりと食べられるし、味については申し分ない。
もちろん、鶏肉系なら定番のから揚げ弁当やチキン南蛮弁当も美味しいけれど、塾で眠気も誘われない程度の満腹感を得られるのはこの商品だと僕は気付いたのだ。
パンやおにぎりを選んでしまうと、どうしても一個物足りない、もしくは一個食べ過ぎになってしまうから本当にちょうどいい量なのだと思う。
「鶏めし一点ですね。温めますか?」
唯一惜しい点でいえば、塾には電子レンジがないので、お昼に食べる際は温かい状態で食べられないことだ。
でも、僕は冷めたから揚げも美味しく食べられるタイプなので、鶏めしも同じように食べられる。
長々と書いてしまったけど、要するに……今日もあまり特筆すべきことはなかった日だった。
でも、僕の鶏めしへの思いを書き残せたのはある意味で良かったかもしれない……
「良助くん、また鶏めし買ったんだね」
「うん。お気に入りなんだ。路ちゃんも一口食べる?」
「ううん。それよりも……お節介だとは思うのだけれど、一ついい?」
「なに?」
「鶏めしだけじゃ栄養が偏るからサラダも一緒に食べた方がいいと思うわ。良助くんの選んでくるものはちょっと野菜が足りてない感じがして……」
なぜなら、明日から鶏めしを選ぶ手が少し躊躇してしまうかもしれないからだ。
路ちゃんに作ったお弁当の時には野菜のことも考えたのに、自分で買う分には何も考えていなかった。
しかし、サラダまで食べると満腹中枢が……とは言えなかったので、明日から栄養的にも最適なコンビニ飯を選ぼうと思う。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる