848 / 942
3年生夏休み
7月30日(日)晴れ 大倉伴憲との日常その41
しおりを挟む
夏休み9日目の梅干しの日。
集中講義がない本日は暑くて外に出る気はしなかったので、午後から大倉くんと通話を繋ぎながらのゲームタイムになった。
大倉くんの方もこの一週間は予備校の授業漬けだったようで、お互いに良い息抜きになったようだ。
『でも、夏休みに入ったからか色んなゲームの情報が回ってくる……水着ガチャとか』
「リアルイベントも結構開催されてるみたいだね」
『じ、実は昨日の授業はやけに休みの人が多くて……リアイベに行ってた可能性があるかも』
「いや、さすがに偶然なんじゃ……」
『でも、休み時間に話してるの聞こえてたし……』
「そうなんだ。ちなみに……大倉のところの予備校に顔見知りはいなかったの?」
大倉くんは敢えて知り合いがいない場所を選んだようだけど……今の発言から休み時間中はやや寂しい時間を過ごしているのが想像できる。
それなら少しでも話せる人がいた方がいいと思ったけど……
『い、いないことはないけど……話せるほどの仲ではないというか……小中の同級生は数人見たよ』
「そっか……まぁ、そういう人に久々に会っても話しかけられないよね」
『うん……というか、たぶんその人で間違いないけど、人違いの可能性もなくはないし』
「顔がそっくりな人が3人いるやつ?」
『そこまでじゃなくて……ボクが単に記憶が薄いだけだと思う』
そう言った大倉くんのテンションが少し低くなったので、僕は話題の振り方を間違えたと気付く。
「そ、そういえばさ。オープンキャンパスの話はどうなったの?」
『あっ、オープンキャンパスは申し込んで、お盆明けに行く予定だよ。たぶん日曜になるから予備校とも被ってなくて……』
その後も近況報告を織り交ぜながら楽しくゲームをして過ごした。
しかし、我ながら日常会話が少し下手になっているように感じた。
部活や塾で誰かと話す機会はあるけど、普段の学校よりは圧倒的に減ってしまったから、今日みたいに時々は友達と話す時間を作りたいと思った。
集中講義がない本日は暑くて外に出る気はしなかったので、午後から大倉くんと通話を繋ぎながらのゲームタイムになった。
大倉くんの方もこの一週間は予備校の授業漬けだったようで、お互いに良い息抜きになったようだ。
『でも、夏休みに入ったからか色んなゲームの情報が回ってくる……水着ガチャとか』
「リアルイベントも結構開催されてるみたいだね」
『じ、実は昨日の授業はやけに休みの人が多くて……リアイベに行ってた可能性があるかも』
「いや、さすがに偶然なんじゃ……」
『でも、休み時間に話してるの聞こえてたし……』
「そうなんだ。ちなみに……大倉のところの予備校に顔見知りはいなかったの?」
大倉くんは敢えて知り合いがいない場所を選んだようだけど……今の発言から休み時間中はやや寂しい時間を過ごしているのが想像できる。
それなら少しでも話せる人がいた方がいいと思ったけど……
『い、いないことはないけど……話せるほどの仲ではないというか……小中の同級生は数人見たよ』
「そっか……まぁ、そういう人に久々に会っても話しかけられないよね」
『うん……というか、たぶんその人で間違いないけど、人違いの可能性もなくはないし』
「顔がそっくりな人が3人いるやつ?」
『そこまでじゃなくて……ボクが単に記憶が薄いだけだと思う』
そう言った大倉くんのテンションが少し低くなったので、僕は話題の振り方を間違えたと気付く。
「そ、そういえばさ。オープンキャンパスの話はどうなったの?」
『あっ、オープンキャンパスは申し込んで、お盆明けに行く予定だよ。たぶん日曜になるから予備校とも被ってなくて……』
その後も近況報告を織り交ぜながら楽しくゲームをして過ごした。
しかし、我ながら日常会話が少し下手になっているように感じた。
部活や塾で誰かと話す機会はあるけど、普段の学校よりは圧倒的に減ってしまったから、今日みたいに時々は友達と話す時間を作りたいと思った。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
片思いに未練があるのは、私だけになりそうです
珠宮さくら
青春
髙村心陽は、双子の片割れである姉の心音より、先に初恋をした。
その相手は、幼なじみの男の子で、姉の初恋の相手は彼のお兄さんだった。
姉の初恋は、姉自身が見事なまでにぶち壊したが、その初恋の相手の人生までも狂わせるとは思いもしなかった。
そんな心陽の初恋も、片思いが続くことになるのだが……。
樹企画第二弾作品集(Spoon内自主企画)
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
青春
◆こちらはspoonというアプリで、読み手様個人宛てに書いた作品となりますが、spoonに音声投稿後フリー台本として公開許可を頂いたものをこちらにまとめました。
1:30〜8分ほどで読み切れる作品集です。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
少女が過去を取り戻すまで
tiroro
青春
小学生になり、何気ない日常を過ごしていた少女。
玲美はある日、運命に導かれるように、神社で一人佇む寂しげな少女・恵利佳と偶然出会った。
初めて会ったはずの恵利佳に、玲美は強く惹かれる不思議な感覚に襲われる。
恵利佳を取り巻くいじめ、孤独、悲惨な過去、そして未来に迫る悲劇を打ち破るため、玲美は何度も挫折しかけながら仲間達と共に立ち向かう。
『生まれ変わったら、また君と友達になりたい』
玲美が知らずに追い求めていた前世の想いは、やがて、二人の運命を大きく変えていく────
※この小説は、なろうで完結済みの小説のリメイクです
※リメイクに伴って追加した話がいくつかあります
内容を一部変更しています
※物語に登場する学校名、周辺の地域名、店舗名、人名はフィクションです
※一部、事実を基にしたフィクションが入っています
※タグは、完結までの間に話数に応じて一部増えます
※イラストは「画像生成AI」を使っています
18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした
田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。
しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。
そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。
そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。
なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。
あらすじを読んでいただきありがとうございます。
併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。
より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!
サマネイ
多谷昇太
青春
1年半に渡って世界を放浪したあとタイのバンコクに辿り着き、得度した男がいます。彼の「ビルマの竪琴」のごとき殊勝なる志をもって…? いや、些か違うようです。A・ランボーやホイットマンの詩に侵されて(?)ホーボーのように世界中を放浪して歩いたような男。「人生はあとにも先にも一度っきり。死ねば何もなくなるんだ。あとは永遠の無が続くだけ。すれば就職や結婚、安穏な生活の追求などバカらしい限りだ。たとえかなわずとも、人はなんのために生きるか、人生とはなんだ、という終極の命題を追求せずにおくものか…」などと真面目に考えては実行してしまった男です。さて、それでどうなったでしょうか。お釈迦様の手の平から決して飛び立てず、逃げれなかったあの孫悟空のように、もしかしたらきついお灸をお釈迦様からすえられたかも知れませんね。小説は真実の遍歴と(構成上、また効果の上から)いくつかの物語を入れて書いてあります。進学・就職から(なんと)老後のことまでしっかり目に据えているような今の若い人たちからすれば、なんともあきれた、且つ無謀きわまりない主人公の生き様ですが(当時に於てさえ、そして甚だ異質ではあっても)昔の若者の姿を見るのもきっと何かのお役には立つことでしょう。
さあ、あなたも一度主人公の身になって、日常とはまったく違う、沙門の生活へと入り込んでみてください。では小説の世界へ、どうぞ…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる